2008年4月分
日記と言うより、自分の行動記録からの抜粋と日々の雑感です。
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先月の日記 来月の日記
4/30(水)晴れ 外来
常務会 院内倫理委員会 さきがけ新聞取材 病棟歓送迎会
1:45起床、ドック総括x1、事務処理。医療事故関連他文献検討。5:10バイク病院着、6:30回診、患者関連書類。8:00救急カンファ、8:45-14:15外来、予約外患者の受診も多く超混雑。疲弊した。14:45-15:50常務会。17:30-18:10院内倫理委員会、18:15さきがけ新聞取材。19:00-21:30療養病棟歓送迎会参加。21:50帰宅、22:15就眠。
秋田で白鳥の死骸から強毒型H5N1ウイルス検出 ヒトへの感染の危険はまず無い
十和田湖畔で発見されたオオハクチョウの死骸から、強毒性のH5N1型鳥インフルエンザウイルスが検出された。
3羽が死体、1羽が衰弱した状態で見つかったというが、検出されたウイルスがインフルエンザA型で、H1亜型とされた時点から、4羽もまとまって感染死、衰弱した状況から、おそらく強毒性ウイルスが検出されるのではないかと予想されていた。それが現実に強毒性のH5N1型と分かり、折しもゴールデンウイークで観光客が大勢訪れる時期でもあり、地元ではいろいろな不安が広がっている。
H5N1型ウイルスは1月に英国でハクチョウの死骸から検出されたほか、つい先日は韓国で鶏への感染が判明し、大量に殺処分されている。全世界的に見れば野鳥の死骸等からH5N1型ウイルスが検出された事例は数10例報告され、一部では野鳥の大量死もあったとされている。従って、自然界では野鳥の中でH5N1型ウイルスの感染が徐々に広まっていることが懸念され、家禽の感染源の一つとして考えられていた。
現実には、もう国内のどこであっても渡り鳥や野鳥からウイルスが見つかっても不思議ではない状況になりつつあるが、それが、事もあろうに私共の身近で白鳥から検出された、と言うことで、些か驚いた。
新聞やTVは一斉に取り上げ、私も新聞社の取材を3度受け、明日はTV取材が予定されている。県民への感染の可能性についてが主な取材の趣旨であるが、これに関して殆ど心配はない。少ない可能性とし養鶏場の鶏への感染が懸念される。県北は比内地鶏等を始め、養鶏が盛んな地域でもあることから県の関係部署では調査を開始している。今のところ他で白鳥の死骸等は発見されていないようである。数少ない感染・発病死であったのか、不顕性感染が広まっているのか、今のところは分かっていない。
県民への感染伝播の可能性は乏しいが、最初の発見者の方々は死骸にどう接したのかが懸念される。これだけニュースになった今では衰弱した鳥、死骸などに安易に近づき手に取る事などはないだろうが、最初に死骸を発見し、通報し、運搬して検査まで持って行く段階で関係した方々はしっかりと感染防御したのだろうか。もし、そうでなかったとすればこの方々への感染は小さい可能性ながら無いことではない。
それでも、今までの知見では鳥インフルエンザウイルスはヒトからヒトへの感染はしないとされているので県民、住民への感染はまずあり得ない。
県民の冷静な対応が望まれる。そのためには県による十分な調査活動と共に県民への正確な情報の提供と適正な注意喚起が望まれる。私も県医師会の感染症等の危機管理対策担当としてお役に立てれば幸いである。
4/29(日)昭和の日 晴れ 病棟拘束 泉テニス
2:00起床、ドック総括x1、新聞チェック。紹介状返事等、持参の事務数件処理。10:00-12:00泉テニス、12:30-13:30午睡、洗面所ラジオ修理。15:00-19:40病院、患者関連書類処理。20:00帰宅、夕食、20:45就寝。
医療崩壊(27)「厚生労働省第三次試案」(3)やはり在日日本人?
医療事故に関して中立的第三者機関の設立の必要性について反対する立場の医師は恐らくはいないだろう。作るならより完璧なものを、と考えるのも妥当な考えである。しかし、日医の担当理事連絡協議会で主張された意見には同じ医師として共通の立場ながら必ずしも賛同しがたい点もあった。
■医療は刑法的責任に関しては全て免責であるべき、と言う考え方は自ら置かれている立場を何か誤解しているのではないか、と感じてしまう。医療事故を即警察に届けなければならない、届けなければそのことが問われると言う現状は明らかに異常であるが、医療事故の中には刑事罰を問われてもやむを得ない様な極端な例が少数例ながら存在することも確かであり、これらも含めて医療行為なのだから全て免責という主張には私は納得できない。
また、社会的に見てもどんな職種であっても業務上の事故は有り得るし、内容によっては刑事罰が問われる。全て免責になっている職種はないのであって、医師だけが免責になってしかるべきという考え方は法的にも、社会的に通用しないだろう。
■
委員会から捜査機関へ通知するような事例は(1)事故後のカルテ等の改竄など、(2)過失のリピーター医師など(3)故意や重大な過失など、に限定されるとした。しかし、これに対してはその線引きが曖昧である、と言う意見も続出した。確かに、「重大な過失」とは何を指すのか、どのレベルなら重大で、重大でないのかは現状では不明である。しかし、その判断は医師を中心とした委員会に判断が委ねられているし、「重大な過失とは標準医療から著しく逸脱した医療」と定義づけているのだから、現状でこれ以上具体的にせよという方が無理である。
これらの討論を聴いていて、医師というのはやっぱり「在日日本人」と言われてしかるべき、社会的には通用しがたい常識を身につけた集団だという感じを抱いた。勿論、私自身も常識から些かはずれているのだろうが・・。
4/28(月)快晴 管理会議 外来 レ線撮影 療養病棟判定会議 長副会議
1:30起床、ドック判定総括、新聞・文献チェック、雑誌など。5:20バイク病院着、6:30回診等病棟業務。7:45-8:25管理会議,8:45-13:50外来。胸部レ線撮影。16:00-16:50療養病棟判定会議。17:00-18:40長副会議。21:00帰宅、夕食、21:30就眠。
「エイプリルフールでした」、と笑いたい(5)どうやら白のようだが、妙なうつ的状態になる
3月下旬から肺の陰影の経過観察中である。4月上旬の2回目のCT判断は要経過観察で、若干ながら白の方向に向いたかな?と言ったところであった。
3回目のCT検査は5月末頃に予定していたが、心配して下さる方々のアドバイスもあり連休明けにレ線とかの検査してみようと思っていた。
本日、外来終了後、呼吸器科長が訪室し胸部単純レ線だけでも撮りましょう、と言ってくれた。予想外の申し出であったがちょうど良い、即実行である。早速撮影した。この結果で黒か白の方向がより明らかになるだろう。黒の判定でもやむを得ないと思ってはいたが、現像を待つ5分間ほどはやや緊張した。
フィルムに未だ陰影がしっかりと残っていたが、自らのひいき目で見て僅かに淡くなっている。一ヶ月前のフィルムと比較してみても同様の印象でホッとした。呼吸器科長の判定も「軽快」であった。それでも大事を取って連休後に3回目のCTを撮影する事となった。
これで恐らくはガンは否定的になった、と思う。未だしばらくは生きられそうだ。ならこの陰影は何なのだ?と言う疑問は残るが、徐々に軽快しているようだからそれは大きな問題ではない。
で、その後自分の状態がどうなったかというと、嬉しくてルンルンかと言うと全く逆であり、虚脱感というか、緊張感の喪失か、しばらく仕事に取りかかる気持にならなかった。2つの会議終了後、緊張感無くだらだらと定期処方とかの残務を処理し、冷える中のバイクで帰宅した。身体の隅々まで冷えてけだるさは消失したが、何となくうつ的状態で夕食もそこそこにして床に入った。
この一ヶ月あまり、半信半疑ながら自分としては黒の判定が出たときのことも念頭にして先のことを考えていたから、知らず知らす緊張していたのであろう。確かに充実した一ヶ月半だった。それが一気に緩んだ、ということだろうが、予想外の不思議な感覚を味わった。
4/27(日) 曇り後雨 病棟拘束 家内角館に 第31回秋田青少年オケ定期演奏会(失念)
2:30起床、ドック総括x1、新聞チェック。紹介状返事等、持参の事務数件処理。9:10家内角館。13:00病院、回診、文献整理。15:00からの第31回秋田青少年オケ定期演奏会は午前まで意識していたが、書類対応に追われすっかり失念した。17:00帰宅、夕食、20:40就眠。
医療崩壊(26)「厚生労働省第三次試案」(2)全国医師会の反応
医療事故に関して警察に届けるのではなく、中立的第三者機関の設立が望まれてきた。不当な福島県立大野病院の医師逮捕・拘留を機会に現在、厚労省が中心となって準備が進められ、「厚労省第三次試案」が発表された。「医療安全調査委員会設置法案」(仮称)法制化までもう一歩と言うところまで進んでいる。この法の目的は医療死亡事故の原因究明・再発防止や医療の安全確保であり、関係者の責任追及ではない、と強調している。
日医は「新たな死因究明制度に関する厚生労働省第三次試案」に関する都道府県医師会担当理事連絡協議会を4月24日日医会館大講堂で開催し、出席した。
秋田県医師会執行部として詳細に討論し合意を得たわけではないが、医事紛争担当として、この「第三次試案」はまだ問題は残っているが、これに基づき「早急に制度化すべき」と言う立場でアンケートに答えた。
最初に47都道府県医師会を対象にしたアンケートの結果報告があった。
「第三次試案に基づき制度を創設すべき」が36、「創設すべきでない」が7,「その他」が4であった。先の「第二次試案」については「創設すべき」が43、「創設すべきでない」が4であった。「第三次試案」は「第二次試案」で挙げられた問題点を大幅、かつ具体的に修正されたのに「創設すべきでない」と答えた医師会が4から7医師会に増えた。「その他」と答えた医師会の具体的記述を見るとこのままでは賛成しかねると解釈できたので、併せて11の医師会が「このままでは創設すべきでない」と言うことになる。問題点が修正されているのに反対が増えたのは、奇異であるが、それだけこの「第三次試案」が真摯に検討されたと言うことであろう。
次いで、担当である木下常任理事は,医療事故調査委員会から捜査機関に通知を行うのは,故意や重大な過失のある事例,悪質な事例のみで,捜査機関は委員会から通知された事例だけを捜査の対象とする,従って「すべてを免責にはできないが,刑事訴追される範囲は大幅に狭くなる」と「第三次試案」の意義を強調した。
質疑応答は100分以上に渡り、木下常任理事が中心に答弁したが、発言の大部分は「第三次試案に基づいた制度創設に賛同できない」とした医師会の担当者からであった。
質疑の内容は医療の特殊性の主張と司法当局との関連に終始したと言って良い内容であったが、以下の4点で堂々巡りした。■医療関連事故は一切免責であるべき。■一部免責外になるとしてもその線引きが曖昧である。■司法関係者が出席していると言えオブザーバーであり、権抑的に対応すると保障・明言したとしても信用できない。■報告書が司法に利用されるのは納得できない。
4/26(土)晴天 病棟拘束
2:30起床、家内がちょうど帰宅したが最近連日殆ど午前様である。いい年して大丈夫か。ドック総括x1,
徒然等。5:50バイク病院へ。今朝は寒くて隅々まで冷えた。事務処理、6:30回診その他病棟業務。8:30救急カンファ。以降は終日患者関連書類の整理。医局文献整理、廃棄。19:00帰宅、夕食、20:00就眠。
医療崩壊(26)医療の安全の確保に向けた「厚生労働省第三次試案」(1)
医師法21条の拡大解釈は医療崩壊の一因になっている。
この法は「医師が異状死体を診た際に24時間以内に警察に届けねばならない」とするもので、本来は犯罪被害者の発見のためである。この条文で異状死体の定義がないが、日本法医学会が異状死体の定義として独自の見解を勝手に発表したことから医療界、司法界ともに一気に混乱することとなった。
法医学会は医療関連死も異状死、異状死体と見なしたからである。その後この条文は広く解釈される様になり、都立広尾病院の事故例、福島県立大野病院の事故例はこの法の対象となって院長が検挙され、治療医が逮捕拘留される様になってきた。
この後、医療機関側でも隠蔽とされることを恐れ、警察に届ける事象が増えてきている。届けがあれば警察は捜査せざるを得ないが、この場合は犯罪性の有無を中心に医療関係者は刑事罰の被疑者として、医療に関しては全く素人である警察によって取り調べが行われることになる。
医療は「大きなリスクを回避するために、小さなリスクを与える」業務である。しかも機械等の修理とは異なり不明の因子が多数絡んでくる。常に期待された良い結果がもたらされるとは限らず、時に患者が死亡することもある。医療行為には基本的には犯罪性は無いはずであるが、患者が死亡した事によって医師を始めとする医療関係者が刑事事件の被疑者扱いされるとすれば、大問題であり、これでは危険度の高い医療行為は出来ない事になる。
救急医療や高度先進医療を行っている医療機関では高いリスクの重症患者を扱うが、もたらされた結果によってその業務が告訴の対象になるとすれば、業務が成り立たないし、一歩踏み込んだ治療は出来ず、萎縮診療になる。これは医師側にとっても患者側にとっても望ましいことではない。
現在問題になっている医師不足による医療崩壊は、現実的には救急医療や高度先進医療を行っている医療機関の医師不足が一気に進んだために顕在化してきたが、その背景に医師法21条拡大解釈による医師のモチベーションの低下があり、医療現場から去っていく事も原因になっている。
医療事故に関しては直接警察に届けるのではなく、中立的第三者機関の設立が望まれてきた。
現在厚労省が中心となって準備が進められ、具体化しつつある。中立的第三者機関の設立はもう一歩と言うところまで進んでいるが、これは医療界にとって、患者側にとっても意義は大きい。
4/25(金)曇り晴れ ドック診察 市救急本部員来訪打ち合わせ 法人理事会
2:20起床。「診療行為に関連した死亡に関わる死因究明等の在り方に関する検討会(厚労省第三次試案)」の内容再検討。5:15病院着。6:30回診、病棟業務。8:00救急カンファ。それ以降書類処理、ICU患者対応他。15:00市救急本部員来訪打ち合わせ。17:30法人理事会。20:50バイク帰宅、寒波?すっかり冷えた。21:30就眠。
医療崩壊(25)救急医療崩壊(5)秋大附属病院がついに広告を出した
秋田大学附属病院が住民の方々に診療機能を周知させるために地方紙に広告を出し呼びかけた。内容は、以下の2点である。
■『高度・先端医療を提供する特定機能病院です。他の機関からの紹介状を必ず持参してください』
■『高度救命診療を担当する三次救急医療施設です。他の医療機関から救急車で搬送される特に重篤な患者さんの診療を行います』
これと同じ趣旨の広告はTVスポットでも流したらしい。
この広告の主たる目的は後半の部分にあり、附属病院の高度の救急診療体制が近隣地区の住民の軽症疾患の急患の受診によって物理的に占拠され、救急対応が限界状況、機能障害の域に達しつつあるからである。若手医師は過重労働で不満も高じて来ている、と言う。
しかし、この現象は何も大学病院だけの問題ではない。秋田市内の二次救急を扱う救急病院にも特に20:00頃から軽症の患者が受診し救急診療担当医師を悩ませている。何でこの時間帯かというと、夕食を摂り、入浴など済ませてから、さて不調の家族を連れて受診、というような家族が増えてきているからである。救急車をタクシー代わりに利用する傾向も同じである。いわゆる、救急医療のコンビニ化である。これも医療崩壊の一因である。
附属病院も困り果てたのであろうが、この広告だけでは「軽症者の急患難民」を作るだけである。軽症の患者達はどうすればいいのか、市内の他の救急病院を受診することになろうが、そこでも軽症患者が溢れて機能障害に陥っているという事情は同じであり、そこの負担を増すだけである。広告の前に、あるいは同時にやるべき事もあったように思う。
救急診療の改善策の基本は、まず適正な受診指導による需要の軽減と、医療提供側の機能分担であり、病診、病病連携である。秋田市の救急診療の今後は医師の学術的・機能的集団である市医師会の理解と行動に負っている。
4/24(木)秋田・東京雨 日医「厚労省第三次試案」に関する担当理事連絡協議会
2:00起床。ドック等業務ほか,徒然。5:00家内帰宅、5:10病院着,6:30回診。8:00救急カンファ。9:45病院発空港に、10:45ANA-676-300、後部は30%ほど。14:00-16:00日医「診療行為に関連した死亡に関わる死因究明等の在り方に関する検討会」の「厚労省第三次試案」に関する担当理事連絡協議会連絡協議会。18:05JAL
MD-90ほぼ満席。19:15秋田着。20:00帰宅、夕食、21:20就眠。
「エイプリルフールでした」、と笑いたい(4)未だ灰色のまま
3月下旬から肺の陰影の経過観察中である。4月上旬の2回目のCT判断は要経過観察であった。私は気管支鏡とか、CT透視下肺生検などを覚悟していたが、これで一旦は開放された。だから、まだ相変わらず黒でも白でもないグレイゾーンのままであるが、気持の上では若干ながら白の方向に向いたかな?と言ったところである。
呼吸器科科長は次のCTは5月末頃と言う。私もそれで良いと思うが、私の周辺では些か焦っているようである。家内はすっかり黒と決め込んで看護・介護のために職を変えようとアクションを起こし始めているが、当の私はちょっと早いのでは・・と思っている。
私自身の日常は何も変わっていないし変えていないが、身辺はちょうど良い機会だから整理し始めている。まず、蒐集しているガラクタ類、木片、古い電子機器、データ、書籍、書類・文献などを処分し始めた。若干思い出のあるMacのColour
classic2も処分した。もともと実用性が殆どないものまでため込む性格なので処分しても実害は生じない。白黒はどうであれ、更に整理し続ける。病院の書棚はかなり隙間が出てきた。
家の外装がかなり痛んできたのでこの機会にリフォームをすることとした。今工事が進んでいる。
気にされている方もおられるので、予定を若干速めて連休明けにレントゲンとか検査してみようと思っている。連休前に分かったからと行って次ぎの対応が直ぐ出来るわけでない。それに、白黒が分かっていないだけで、事実はもう決まっているのだから慌ててもしょうがない。何か努力すれば黒が白に変わる、と言うわけでもない。のんびり行こう。淡々と判定を待つだけである。
4/23(水)快晴 外来 中通病院友の会第3回理事会 県医師会理事会
2:30起床。文献検索、徒然ほか。5:10バイク病院着,6:30回診、病棟業務。8:00救急カンファ、8:45-13:30外来。14:00-15:45中通病院友の会第3回理事会+情報交換会若干。16:30-19:45理事会。21:20帰宅、夕食、22:00就眠。
「ケーシー高峰」大笑長寿スペシャル寄席にも行ってみた
先日4/18(金)は池田理代子リサイタルを聴き、翌4/19(土)には「大笑長寿スペシャル寄席」に行ってみた。要するに「ケーシー高峰ショー」である。数日前新聞でたまたま公演を見つけて興味を覚えたからである。この二つのイベントは通常なら無視したであろうが、ここ一月ばかりは何でも見てみたい、聴いてみたいという妙な心理状態になっている。
ケーシー高峰の名前はテレビドラマ「ベン・ケーシー」、女優高峰三枝子にあやかって付けたのだという。医学部に入学するも中退し芸術学部に転部、卒業後、漫才、司会、ドラマ、映画、舞台などで活躍している。私はラジオで医療漫談を1-2度聴いたことがある。
開演ギリギリに病院から県民会館に向かった。大勢の方々が同方向に向かっている。これでは当日券などあるのだろうか?いや、如何に名の知れた芸人といえども県民会館なら1.000人以上も入るから満席にならんだろう・・と若干焦って入場してみたら、何と!!!観客は100人も居らず全くガラガラであった。大勢の方々は観桜のために千秋公園に向かっていたのだ。
17:30開演したが前座の司会が「秋田は人口が減っていると言うことであったがこれほど少ないとは驚きです!!!しかも自殺が日本一だとのことで、深刻ですな・・」と早速笑いのネタにしていた。
漫才、歌謡等の前座が6組ほど出た後ケーシー高峰の登場となった。
19:45主役の登場である。母が妊娠中につわりで夏みかんを食べ過ぎたためこんな顔つきで生まれた、と自己紹介し、30分ほどの独演は放送とかでは絶対に許されない「しもネタ」、「バイアグラ」関連で終始し、高齢の観客の爆笑を誘った。内容は必ずしも正しくはなかったが、別に害があるわけでもない。話の間の取り方など、さすがである。2年ほど前に舌ガンを手術して言葉をほぼ完全に失ったとのことであるが、殆どその後遺症を感じなかった。
ただ音響が悪くて閉口し、主役の登場前に疲れた。音は高すぎ、低音域が会場に反響し、折角の話芸も早口部分はよく聞き取れなかった。私は持参のBOSEのヘッドフォンを付けて聴いていた。
4/22(火)晴れ 外来 常務会 医局MC 佐藤卓史リサイタル(欠)
2:30起床、文献読み他。5:10バイクにて病院着。早朝のバイクはまだ寒い。6:15回診他。8:00救急カンファ、8:45-14:00外来+ドック結果説明。14:45-16:15常務会、17:30-18:45医局カンファ、研修医の学会発表2件。書類処理。20:50帰宅、21:30就眠。シューベルト国際コンクール優勝の秋田市出身のピアニスト佐藤卓史リサイタルはキャンセル。
医療崩壊(24)救急医療崩壊(4)この季節の一気のみは迷惑
昨日朝の管理会議で夜間診療担当医から救急車で2件、他2件の急性アルコール中毒者が来院したという報告があった。他の救急病院にも数名が搬送されたとの事であった。今朝8:00am救急カンファの場でも外来処置室に一人の泥酔学生が点滴を受けていた。
新入生歓迎と花見を兼ねての大学生の一気飲みによるものである。日曜夜の数名は秋田大学のある運動部の連中だった。
一気飲みは急性アルコ-ル中毒になる恐れが高い危険行為である。重大な症状はしばらく後になってから急激に出てくる。嘔吐、血圧低下、低体温、意識障害、大いびき、呼吸抑制などで、昏睡状態に陥ってからでは手遅れになることもあり、吐物吸引によって死に至るケースもある。
毎年この時期の夜間診療はとても嫌であった。かつては救急対応ベットが不足して床の上に直接寝かせて対応をしたこともある。幸い大事に至ったケースは記憶にない。こんなバカ学生は徐々に減ってはいるようだが、一気飲みは救急、救急病院、警察等に多大な迷惑をかける反社会的行為である。失禁、嘔吐で床やベットを汚し、時に大騒ぎし、帰宅できるようになるまで数時間は要し、この間目は離せないし、他の患者にも迷惑をかけるなど、われわれにとって迷惑千万である。救急が混雑しているときはとりわけである。
本日午後、秋大学務課の学生指導担当部に電話を入れた。私が大学担当部署に電話をかけたのはこれで3回目。秋大は初めてである。後に責任担当課長から丁寧なお詫びと救急対応に対し感謝の電話があった。警察や救急関連者からも同様のクレームがあったとのことだった。
今、救急診療は医療提供側だけでなく患者側の要因によっても岐路に立っている。遊び半分のこんな一気のみによる急性アル中患者、慢性アル中のリピーター患者などが運ばれてくると救急医療に対するモチベーションがどっと低下する。救急医療崩壊の一遠因である。
私は飲めない。だからと言うわけでないが酒関連の迷惑行為には寛容になれない。結果責任はしっかりと問われるべきである。保険診療対象外にするのも一方法だ。
4/21(月)晴れ 管理会議 安全管理者と打ち合わせ 療養病棟判定会議
長副会議
1:45起床。ドック総括x1等。5:10病院.天徳寺ガードの桜、昨年23日は五分咲き、今年は既に葉桜、1週ほど早い。6:00回診等病棟業務。7:45-8:25管理会議,10:00-11:00医療安全管理者と打ち合わせ。11:00A
bank来訪、処理。16:00-16:50療養病棟判定会議。17:00-18:40長副会議。21:30帰宅、夕食、22:10就眠。
池田理代子ソプラノリサイタル(2) 歌う喜びに溢れた、楽しいコンサート
4月18日秋田市アトリオンホールにて池田理代子ソプラノリサイタルが行われた。池田氏は例のベルばらの作者である。
共演者は3人で、ピアノ伴奏:黒木直子氏、フルート:中村 忠氏、打楽器:吉田千香氏、何れも名の知られた方らしいが私は初めて聞くお名前である。
演奏曲目は、前半は■ヘンデル:「オンブラ・マイ・フ」■プッチー二:「私の愛しいお父様」■ヴェルディ:「パリを離れて」■H.シュテックメスト:『歌の翼』による幻想曲(P+Fl)■ベッリー二「清らかな女神よ」。
後半は日本の歌で、■絵ぼんぼり■宵待ち草■荒城の月(P+Fl+Percussion)■初恋■平城山■青葉の笛■踊り子■さくら■故郷■赤とんぼ。
声楽家として池田氏の資質や技術を何と評価するかなど、細やかなことは私には分からないが、声量は豊かで高音部のフォルテではホールに声が響き渡った。ただ、ビブラートが終始過剰と感じたが、技術上の問題というよりは、彼女の声の特性なのかも知れない。また、低中音から高音部に一気に飛び上がる離れた音程でも、ぴたっと決まるのが心地よかった。
前半ではやはり力量、技術不足かな?年のせいかな?と感じた部分もないわけではなかったが、そんなことより私は氏の歌と語りに次第に引き込まれていった。特に後半は見事であった。場合によっては中座するつもりであったが、協演したピアノ、フルート、パーカッションも心地よく、いつもなら微睡みながら聴くのであるが、一睡もせずしっかり最後のアンコールまで楽しんだ。
このコンサートの魅力は歌そのものにも充分あったが、歌うことに喜びがこぼれ落ちるほど溢れていること、自分は歌手として遅いスタートだったからいつまで歌えるか分からないが、今は舞台に立っている幸せ、この曲を歌える一瞬一瞬の喜びを最高に感じている、という雰囲気だった、と思う。だから既に還暦を迎えた方と思えぬような溌剌さと同時に謙虚さも感じ取れ、笑顔も豊かであったし、曲の合間の語りにもついつい引き込まれ、氏と生きている喜びを共有してしまった、ということで期待の何倍もの値があったと思う。
ベルばらにもこんな氏の性格が表現されていたから大ヒットしたのかもしれない。
4/20(日)快晴 病棟拘束 泉テニス(2) 今期バイク初乗り
3:00起床。新聞、文献チェック。徒然。ドック総括処理。10;00-11:40泉テニス(2)。13;00-14:00午睡、14:45-19:00病院、今期初のバイク出勤。エンジン脇から大量のオイルが噴き出し慌てたが、大事に至らず。書類処理、破棄、重症患者回診。19:00帰宅、夕食、20:30就眠。
池田理代子ソプラノリサイタル(1) 随分努力家なんだ
4月18日秋田市アトリオンホールにて国際ソロプチミスト秋田のチャリティコンサートとして池田理代子氏のソプラノリサイタルが行われ、聴きに行った。
池田理代子氏はあの少女マンガ「ベルサイユのばら」の作者である。「ベルばら」は長女も読んでいて家にも何冊かあったが、私はあの少女チックな絵が嫌で表紙以外まともに見たことはない。池田理代子の作品を知ったのはネコについて熱く語った著作、「寝てもさめても猫三昧」主婦と生活社2002である。
それが、今はソプラノ歌手に変身し舞台に立っていると聞き、中年になってから学んだとしても果たしてプロとして通用する程までなれるのか?著名人の気まぐれ、遊びの範囲か?もし本当ならすごい、などと興味と疑問、関心を持っていた。
池田理代子氏は1947年大阪生まれ。私より2才しか違わない。東京教育大学在学中にアルバイトの劇画の才能が認められ、後に「ベルサイユのばら」を書く。この作品を書きながらも、美大の関係者から絵を習い精進していたのだそうだ。大作「オルフェウスの窓」連載終了後、当時体調不良もあってその後の人生の過ごし方を考えなおし、子供の頃からいだいていた夢を叶えようと、45才のときに音楽の道に進むと決心したのだと言う。
漫画家の生活は端で考えるよりずっと不健康で大変だったらしい。それに近いことは漫画家吾妻ひでお氏の「うつうつひでお日記」「失踪日記」から知ることが出来る。
もともと音楽は好きで、小学校に上がる前から琴やピアノを習い、合唱もやり、中学生の頃は真剣にプロの音楽家になろうかと思ったこともあり、高校時代はトランペットを吹いていたとのことである。
3年間ほど必死に受験勉強し、47才で東京音楽大学声楽科に入学した。多少の基礎力はあったにせよ、記憶力、体力も衰え始めている中で、恐らく大変な努力を重ねたのであろう、挫折することも留年することもなく卒業した。現在は劇画家・作家に加えてソプラノ歌手として活躍している。
歌手としての足跡としては、例えばオペラでは『フィガロの結婚』で伯爵夫人、コンサートとしては小林研一郎・日本フィルの『第九』でソプラノソロを勤めたこともあり、国内外で着実に実績を積み重ねつつある。
「本当に好きなこと、やりたいことのためなら、どんな努力も惜しまない」と言うのが彼女モットーらしい。「10年早く音大に入っていればもっとよかった」、「夢を実現することが、最高の幸せ」、「たった一度の人生、年齢なんて関係ない。夢を実現するために努力することに最高の幸せを感じる・・・」、などなどの言葉がトークの中でしんみりと語られたが、聞いていて白々しさなど感じることもなく、発言に重みさえも感じ取れ、感心した。
4/19(土)曇り 病棟拘束 来客面談 書類・文献大量に破棄 ケーシー高峰公演 他
2:30起床。ドック判定総括、文献検討。5;10病院着、事務処理、6:30回診、8:30救急カンファ。書類・文献選別し大量に破棄。0:15散髪、14:30来客歓談。17:30-
20:15 KC高峰講演(県民会館)、21:15帰宅。夕食、22:00就眠。
秋田市の桜満開(2) これから8月13日までが好きな季節
数日前から通勤路脇の桜の殆どが満開となり、一部は散り始めている。最も気に入っている天徳寺ガード脇の桜はハラハラと散り始めた。時折の風に、あるいは先行車が花びらを巻き上げる。何とも言われぬ良い光景が2-3日続く。その後は一気に葉桜となる。この変わり目は早い。我が家の八重桜は2週間遅れて咲く、これが散ると私にとって桜の季節終了である。
本日17:00頃、県民会館に出向いた。医療漫談?で知られている「ケーシー高峰」氏の公演講を聴くためであるが、市内の桜の名所の一つの千秋公園には大勢の人達が向かっていた。駐車場を探していると思われる脇見運転の車も散見された。やや曇りがちなのが残念であるが、雨の心配はなそうで良い花見が出来るだろう。すれ違った知人は「お花見ですか?」と声をかけてきた。「いや、ケーシー高峰・・・」と答えるのも若干気恥ずかしさもあって「ウン、まー、ちょっと・・」と口ごもった。
公演終了時にも金魚や綿菓子、風船などを手にした家族連れが大勢帰路についていた。未だ4月中旬である。夜はかなり冷えていた。病院まで20分ばかり歩いている間に身体はすっかり冷え切った。
この、未だ肌寒い桜の季節から、梅雨を経て訪れる炎天の夏、この間が私の大好きな季節である。お盆の8月13日早朝は私が秋の訪れを最初に体感する日であり、私にとってこの日がちょっと早いが秋の訪れとなる。
例年、この良い季節も駆け足で過ぎていった。「何時夏を味わったのか??」という感じで秋を迎えていた。
今年はちょっと発想を変えてこれからの季節をじっくり味わいたいものだ。
4/18(金)曇り→雨 桜散り始め ドック診察 県医務薬事課員来訪 池田理代子リサイタル 地域医療福祉計画学習会(欠)
2:30起床、家内帰宅。死因救命制度「厚労省第三次試案」検討など。徒然、5:15病院着、路上の桜の花びらが風に舞う。6:15回診、病棟業務。退院患者総括、生命保険関連書類処理数件。14:00人間ドック診察、患者対応、16:00秋田県医務薬事課員来訪就任挨拶。18:30-20:30池田理代子リサイタルを聴く。21:30帰宅、夕食、22:00就眠。
医療崩壊(23)救急医療崩壊(3)秋田市救急医療事情
市民の生活情報誌「あきた」の今月18日号のトップ記事は「増える出動、遅れる到着・・救急車の適正利用にご協力下さい」の見出しで救急車の適正利用についての呼びかけであった。
その中に救急車を要請した患者から隊員が「ちょっと買い物したいからコンビニに寄って」と言われたことが紹介されている。当に、救急車がタクシー代わりに使われていることを示すエピソードである。私どもの病院に救急車で搬送された患者が歩いて救急室に「どうも・・」と言いながら入ってくることもある。これらは最近の救急医療分野が迎えている状況の一端を示している。
秋田市救急医療協議会の資料によれば、平成18年一年間の秋田市における救急搬送者は9.815人で、県内の搬送車数の28.7%である。県人口に占める秋田市の人口は29.4%だから、搬送件数が特別に多くも少なくもない。
収容率は99.9%で、6件の転送があったが、秋田市内ではまだいわゆる患者のたらい回しとされるような事例はない。
病院別搬送人員状況(救急搬送者の割合)は■秋田赤十字病院(救急救命センター併設)2.734人(27.9%)、■中通総合病院2.312人(23.6%)、■秋田組合総合病院1.744人(17.8%)、■市立秋田総合病院1.699人(17.3%)、■秋田大学付属病院663人、■脳血管研究センター364人、■成人病医療センター157人、■その他142人である。
秋田市の場合、救急告示病院の6/9が公的医療機関で、公的医療機関が救急搬送患者の3/4を受け入れている。上記のうち受入数の多い4病院は総合病院で病院群輪番制に入っていて、秋田市の救急搬送車数のうち8.489名(86.5%)を受け入れている。私的医療機関である私どもは秋田県全体の6.8%、秋田市の23.6%、輪番群病院受入数の27%の患者を収容している。
搬送数の少ない秋田大学付属病院、脳血管研究センター、成人病医療センターは三次救急医療機関であるので同義には論じられない。
救急医療は県民・市民の健康を守るのに重要である。救急医療の分野でも当院は十分に社会に貢献できていると自負している。しかし、最近、年に何度かは種々の事情により収容不能状態に陥り、救急車による搬送をご遠慮願わなければならない厳しい状態を迎えている。この時、私どもは救急告示病院として慚愧に耐えない決断をせざるをえないが、幸い今のところ他の病院に何とかカバーいただいている状況である。
4/17(木)快晴→曇り 通勤路の桜満開 外来 患者家族面談 人間ドックソフト導入 科長医師面談他
2:45起床、文献チェック、徒然他。5:10病院着。雲一つない快晴の早朝、通勤路脇の桜満開、ひんやりとして爽快。6:15回診、病棟関連書類、7:45-8:30麻酔科統括科長面談。救急カンファは欠。8:45-13:30外来。13:45-14:30診療所医師来訪患者病態検討。15:00-15:30麻酔科長面談。16:30-17:20入院患者家族と面談。17:30-18:00整形外科科長と面談。20:40帰宅、夕食、来客、21:45就眠。
医療崩壊(22)救急医療崩壊(2)秋田県救急医療事情(県医療保険福祉計画より)
県民4人のうち一人が急患として平成18年に救急告示医療機関を受診した。県内ではまだいわゆる患者のたらい回しによる事故は生じていないが、それは今日までの話であって、明日は分からない厳しい状況にある。
県の救急診療の実態は「20年度版の秋田県医療保険福祉計画」の中に記載されている。一部表現を簡素化したが以下の如くである。
■平成18年1-12月までの年間に救急告示医療機関を受診した救急患者数は251.074万人で、平成8年に比べ約5万人、24.2%増となっている。
■救急搬送患者数は約34.157人で平成8年に比べ54%の増となっている。このうち高齢者が全体の58%(全国割合45%)を占め、かなり高率である。
■救急搬送先病院は救急告示病院20/31が公的医療機関で、救急搬送患者の84%を受け入れている。
■搬送種別では急病が22.083千人(64.7%)、一般負傷4.149人(12.1%)、交通事故(10.3%)となっていおり、急病の割合が年々増加している。
■急病の割合が増加しているとはいえ、入院加療を要しない軽症者が43.3%を占め、本来の救急医療機能の維持が困難になってきている。
■救急告示病院では医師、看護師等のスタッフが不足し、救急診療機能が低下している。
■消防防災ヘリが年間30件ほど救急搬送を担っている。
■転送は75件(0.2%)。これには応急処置のために医療機関に立ち寄った件数も含まれている。転送回数が2回以上となったケースはない。転送理由は処置困難が41件、専門外2,2件、満床3件、その他9件となっている。
■救命救急センターは秋田市に一ヶ所のみで、一時間以内に車で搬送可能な地域の人口カバー率は43.2%と、全国で最下位。特に県北に三次救急医療を担う医療機関の整備、ドクターヘリ導入などが求められる。
公的医療機関が、救急搬送患者の84%を受け入れているが、私的医療機関の果たしている意義も決して小さくない。ちなみに、県内で救急救命センターに次ぐ搬送受け入れは秋田市の私的病院が担っている。
県は一般的に私的医療機関の意義・役割を軽視する傾向がある、と思う。
4/16(水)晴れ 入院患者家族面談 外来 県感染症評価会議 院内感染症対策会議 患者死去 秋田市内科医の会(欠)
2:10起床。新聞・文献検討、徒然。5:10病院着、事務処理、6:30回診等。8:00救急カンファ。8:45-13:30外来。14:00-15:00県感染症評価会議。16:00-17:30院内感染症対策会議。18:30患者死去。秋田市内科医の会は欠。20:45帰宅、21:30就寝。
医療崩壊(21)救急医療崩壊(1)「受け入れ拒否」でなく「受け入れ出来なかった」のだ
医師不足による医療崩壊は、語弊もあるが、端的に言えば急性期医療を担う地域の基幹病院の勤務医不足による機能維持の破綻である。勤務医不足はその前からあったが、新臨床研修制度の発足と共に地方の公立病院等から顕著になったが、今や都市部を含め全国的に問題になってきている。
小児科や産科、麻酔科医師の不足はよく知られてきているが、総合病院では基幹診療科である内科、外科の医師も不足になってきた。医師不足のために自分の診療領域の業務ですら満足に出来ない状況になりつつある。
こんな状況の中、多くの病院の悩みは救急医療へ十分にマンパワーを割けなくなってきていることである。いま全国で、特に大阪とかの関西地区では救急病院急患の、所謂たらい回しが生じ、死亡例も報告されている。この時、マスコミは「30数カ所の病院の受け入れ拒否による患者のたらい回しで死者」と一斉に書きたてる。
私は「受け入れ拒否」などする救急告示病院は基本的には無い、と思う。もともと救急診療部門は赤字である。安易に拒否する様な病院は始めから救急告示を辞退する方が良い位だ。それをしていないのは医療機関としての、そこで働く従業員達の、地域に対する責任感、使命感である。
だから、医師は通常勤務のあと、粛々と救急外来勤務に就き、多くの患者を診察し、疲弊する。外科系医師、麻酔科医は緊急手術で呼び出され、内科系医師は重症患者の対応のために呼び出される。当直医には配慮がある病院が多くなってきているが、臨時の呼び出しの場合、翌日は通常勤務である。
救急搬送の問題点の実態は「受け入れ拒否」ではなく「受け入れ不能状態でやむなく断らざるを得ない」、と言うことだと思う。救急医療の現場は、各種の因子で受け入れたくとも受け入れられない厳しい状況に向かって確実に悪化している。
「受け入れ拒否」と言う見出しによる報道は、その実態を何ら表現しておらず「非はすべて病院側にある」と、病院バッシングであり、関連した従業員への社会的な叱責である。これで労働意欲を削がれてしまう。
秋田県で昨年県内の病院に対して行った調査で300人ほどの医師が不足している事が判明した。秋田市内の大規模病院は他の地域に比較すればまだ恵まれていると言えるが、内情は徐々に厳しくなってきている。麻酔科医師の減少で緊急手術を要するような重症救急患者の受け入れは各病院とも困難になりつつある。
秋田県内の救急医療において、「たらい回し」と表現される事態はまだ無いと報告されているが、救急病院、担当医はムリにムリを重ねている。「たらい回し」と称される事態が身近で何時起こるか、分からない状況になってきている。
早急に対策を始めなければならない。
4/15(火)快晴 外来 常務会 市消防本部員来訪打ち合わせ 医局カンファ(研修医学会報告)
2:15起床,ドック判定総括x1、文献検索etc.5:15病院、6:35回診他。8:00救急カンファ。8:45-14:20外来+ドック結果説明x3、14:45-16:40常務会。17:00市消防本部員来訪打ち合わせ。17:30-18:40医局カンファ(研修医学会報告)、21:00帰宅、21:45就眠。
『あいさつ』を心掛けてほしい(3)職員同士の挨拶が良いと職場が変わる
職員同士がすれ違うときなど明るい挨拶があると、それだけで職場環境が変わる。明るくなるし、会話も弾む。間接的にはメンタルヘルスにも良い影響があるはずだ。挫折による退職とかも防ぐ役目もかなりあると思う。
今医療界は厳しい冬を通り越して氷河期にさしかかっている。特に経営面で、業務環境面で明るい話題はなかなか出てこない。こんな時だからこそ働く職場を明るくしたいものだ。そんな効果が挨拶にある。
タクシードライバーの方々はわれわれ以上に厳しい労務環境にあるが、互いにすれ違うときちょっと挨拶を交わしあっている会社もある。全く無視もある。前者の車に乗った時は心からホッとするものがある。そういう会社は「社是」がしっかりしているだろうし、社員教育が徹底しているだろう、回り回って安全管理もしっかりしているだろう、と予想できるからである。
院内には数多くの職種員が働いている。正確に確認したわけではないが、医師、看護師、事務系を始めとし、約20の職種員がいると思われる。雇用形態からみて正職員、嘱託職員、臨時職員、委託業者の職員、・・等々の方々が入り乱れている。これら多職種員間の橋渡しになるのが挨拶である。
中途から採用になった方々もかなりの数にのぼる。私に紹介されるのはホンの一部だろうから私も知らない職員もいるし、私を知らない職員もいる事は重々承知しているが、制服を着た職員が互いに挨拶も会釈も交わさず廊下をすれ違っている光景は私にはとても奇異な感じがする。
私が無視されることも決して少なくないが、この光景を第三者、患者が見た場合にどんな感じを受けるのだろうか? 名前は総合病院だが、ホントに病院の英知を集めて総合的に診てもらえるのだろうか? 院内の連携は大丈夫だろうか? 上司の教育はどうなっているのだろうか?等々、心配になるだろう。
私の目から見てどんな職種の方々の挨拶が良いのか、と言えばダントツに清掃関係者の方々、次いで警備員の方々である。職員はピンからキリまで様々であるが、これらの方々は総じて良い。徹底して教育されているからなのだろう。
4/14(月)雨後晴
管理会議 外来 療養病棟判定会議 長副会議
2:20起床、ドック判定総括他。5:15病院着、6:15回診、病棟業務、7:45管理会議、8:45-14:10外来、16:00-16:35療養判定会議。穿刺事故を起こした。17:00-19:20長副会議。20:30帰宅。家内が珍しく帰宅していた。夕食、21:15就眠。
穿刺事故を起こしてしまった 不用意であった 反省
本日、初めて穿刺事故を起こした。時間がなく急いでいたという事もあって、通常と異なる不十分な体制で処置を始めたのが拙かった。器用に出来るという慢心もあった。深く反省した。
16:35に療養病棟入棟判定会議終了、病棟から「点滴の落ちが悪い患者さんがいるので対応を・・」と言う内容のファックスが入った。この患者さんは皮下に埋め込み型ポートが入っていてそれに穿刺するので通常の点滴とは異なる。その針交換等の対応はいつも私がやっていて数日前に穿刺針を交換したばかりである。17:00から会議もあり、いつもの如く会議が長引くと点滴が遅れて治療上問題になるし、ルートが詰まったら厄介である。今しか対応できない、と急ぎ病棟にあがり、針を交換することとした。
会議前に用意すべき資料もあり、若干焦っていたことは確かであるが、ベットサイドに立ったまま、皮下ポートを左手で押さえて右手で針を抜いたが若干抵抗があった。力を加えて引き抜いたがその瞬間、反動で針を私の左第2指側端に一瞬間刺入した。痛みはほどほどであったが刺入部からみるみる血が噴き出しシーツを若干汚してしまった。しばらく出血をそのまま流した後、傷を酒精綿で圧迫しながら処置を終え、その後型の如く刺入部から血を絞り出し、洗浄し、消毒した。
患者のHBs抗原、HCV抗体、HIV抗体、梅毒反応等の感染症の結果はすべて陰性であった。それに針は血液と若干触れてはいただろうが、直接血管に入っていたわけでもなかったことから、恐らく私への感染は生じないだろう、と一安心した。
早速、穿刺事故報告書を師長を介して提出したが、間もなく担当責任者から今後の対応についての指示があった。この辺の対応は実に迅速、的確で院内の機構がしっかり機能していることが確認され安心した。
当院ではいろいろな防止対策を行って来ているが年間20件程度の穿刺事故が生じている。
毎年新人が入って来る時期を中心に穿刺事故防止の教育、注意喚起などに一層力を入れているが一定以下にはなかなか減らないし、リピーターもいる。幸い感染が成立したなど大事に至った例は無いようであるが、医療関係者にとって穿刺事故は最も身近で危険な事故であり、細心の注意を持って自分の身を守る必要がある。
特に心理的に、物理的に余裕がない時,いつもならしないような安易な方法をつい採ってしまう危険は誰にでもあるだろう。その瞬間が危ない、と実感した。多分、私はもう二度と穿刺事故は起こさないだろう。今回のを初回と最後の経験にしたいものである。
4/13(日)快晴 病棟拘束 泉で初テニス
3:00起床、挨拶分校正、徒然、新聞チェック、その他。10:00
-11:30泉テニス、今季初もあるが、二人だけで打つと疲れる。12:30-14:00午睡。文献チェック。17:30-20:00病院。20:15帰宅、夕食、21:30就眠。
『あいさつ』を心掛けてほしい(2)新人は先輩方に何を望んでいるのか
成り立て社会人となる若者は夢と希望に胸を膨らませワグワグさせる時期だ。と、同時にかなりの不安もあるだろう。
そんな新人に先輩達が望むこと、新人が先輩達に望むこと、は何かという記事がある商業誌のコラム欄にあった。コラムには調査の方法や対象者等については記載無く、詳細は不明であったが、私の予想と若干のずれがあったので引用させていただいた。
それによると第1は「挨拶」、2位は「やる気」、3位は「素直」。続いて、「遅刻・欠勤しない」、「報告をきちんとする」、「協調性」、「謙虚さ」、「身だしなみ」、「わからないことは聞く」、「同じミスを繰り返さない」であった。
要するに礼儀であるが、これは新入社員のみならず、先輩諸氏、社会人のすべてにあてはまることでもある。
一方、新入社員が答えた「上司に求めたいこと」の第1位は、「きちんと評価してくれる」、2位は「的確な指示」、3位は「教え方がうまい」、ついで、「人間的魅力」、「責任転嫁しない」、「失敗をフォローしてくれる」、「えこひいきしない」、「意見を受け入れる」、「気配り」、「聞く耳を持つ」の順であったとのことである。
新入社員にとって、不安を取り除き、安心感を与えてくれるきちんとした上司が、理想像であろうが、逆に社会にでれば上記に挙げたのと反対の上司で新入社員が困惑したと言う情報があるからなのだろう。更に、「きちんと評価してくれる」と言うのがトップであったことには違和感を持った。大事な項目ではあるが未知の分野に出て行く新人としてはやや自信過剰の雰囲気を感じてしまった。先輩達が求める「謙虚さ」と妙なずれを生じないか些か心配になる。
私は、上記に挙げられた項目を備えた上司の元に配属されたら新人としてはむしろ辛いと思う。「それでいて適当に抜けたところがある上司」が理想でないだろうか。
4/12(土)小雨 病棟拘束 文献・書籍処分開始
2:30起床。ドック判定総括他文献など。5:30病院着、6:30回診・病棟業務。8:30救急カンファ。回診・病棟業務。患者関連書類処理。その後、古い書籍・書類を大量に廃棄。足下が広くなった。5:30帰宅、夕食、6:30就寝。昨日頃から桜の蕾が大きくなり始めていたが、今朝は1-2割ほころび始めている。今年の桜は早い。
『あいさつ』を心掛けてほしい(1)この季節の流行語
4月上旬はフレッシュマンらしき服装をした若者が歩いている。服装は新しいが、何となく板に付いていないし、表情も硬く、何となく落ち着きがなく、それなりに見えるものである。高校や大学に入学し立てと思われる若者多く、この時期何となく街中が若返ったように見える良い季節でもある。
地方紙の魁新聞にも各処の入社式や入学式の記事が散見される。先日の新聞には4月2日に横手商工会議所主催の「合同入店・入社式」が、横手市の横手セントラルホテルで開かれた、と言う紹介記事が載っていた。16事業所の新入社員33人が出席、商工会議所会頭が「社会人として最も基本的な『協調』と『感謝』を大事にしてください」と式辞を述べ、各事業所の先輩社会人が「まずは、職務以上に『あいさつ』を心掛けてほしい」「分からないことは自分で判断せず、先輩に聞くこと」などとアドバイスした。新入社員の一人(24)は「先輩方から多くのことを吸収して技術習得や資格取得に励み、さまざまな仕事をこなせるようになりたい」と意気込みを語った・・・とある。内容的には一定の型にはまった毎年出る記事である。
私どもの法人にも60名ほどが入社したが、私は残念ながら入社式は東京出張で出席できなかった。何故残念がるかというと「顔を見せておきたい」からである。新入社員が一同に揃う機会はこれを外してはまずない。
何故「顔を見せておく」ことにこだわるかというと、多くの若い看護師たちは廊下で私とすれ違うときに挨拶をしないからである。私を知らないからではなく「知っていても挨拶をしない」悲しむべき実態と納得、確認したいからである。私の日常から挨拶の重要さを協調しているから、勿論、タイミングをみて私から「おはよう」と声をかけている。
医局の新人歓迎会でも私はやはり挨拶の重要性から話し始めた。この季節、『あいさつ』を心掛けてほしい、というのはこの季節の流行語になっているのではないだろうか。それだけ、『あいさつ』がうまくできる若者達が少ない、と言うことであり、それを教える世代が『あいさつ』が出来なくなっているからである。
なお、当院の若手医師は総じて良い挨拶が出来る方々である。
4/11(金)秋田雨 患者家族面談 ドック診察 法人理事会+研修担当部長の話拝聴
2:30起床、ドック判定総括ほか。5:00病院に。6:30回診他、8:00救急カンファ欠。10:00-11:30患者家族面談。14:00ドック診察。病棟対応。17:30-18:00研修担当部長の研修の現状と今後。18:00-19:30理事会。21:00帰宅。21:40就眠。
アトリオン室内合奏団(ACO)第28回定期演奏会「名曲の贈り物」
3/20(日)14:00から秋田市のアトリオン室内合奏団(ACO)第28回定期演奏会「名曲の贈り物」を聴く。大谷康子氏のヴァイオリンソロ、指揮は音楽監督で秋田大学教授の四反田素幸氏で、数曲のオケパートは四反田氏の編曲によっている。
プログラムは、■エルガー:愛の挨拶(四反田素幸編曲)■バッハ:ヴァイオリン協奏曲第1番イ短調BVW1041■クライスラー:愛の喜び・愛の悲しみ・美しきロスマリン・中国の太鼓(何れも四反田素幸編曲)■ハイドン:セレナード 弦楽四重奏曲へ長調より■グリーグ:ホルベルク組曲作品40より第1楽章
■バッハ:G線上のアリア(四反田素幸編曲)■マスネ:タイスの瞑想曲(四反田素幸編曲)■ヴェルディ/アラール:「椿姫」ファンタジー作品38より乾杯の歌(池辺晋一郎編曲)
■ディーリアス:エアーとダンス■芥川也寸志:弦楽のための三章から■モンティ:チャルダッシュ(アンコール)
ソロの大谷康子氏は東京交響楽団コンサートマスターで東京音楽大学教授でもある。コン・マスとしては東京シティフィル、東京交響楽団の演奏会を聴いたが、当たり前だが当時は随分若かった。彼女のソロ演奏を聴くのは初めて。ACOとの競演は2回目というが記憶にないから、初回は多分聴いていない。
柔らかい音質、深い音色、高度の技巧の持ち主である。楽器は1708年製のグァルネリとのこと。オケをバックに何曲を何ら苦もなさそうに、華麗に、サービス精神豊な笑顔と共に弾きあげた。
ピアノ伴奏では恐らく彼女は一層細やかな、より型にはまった演奏するのではないかと思われたが、今回は室内オケがバックでむしろ自由度があったのではないかと思った。弾いている姿、表情は実に楽しげであった。
今回の曲のほとんどは私にとっても身近であるが、これだけ並べられるとうれしさを飛び越え申し訳なくなる。
そのうちの一曲、「椿姫」ファンタジーより乾杯の歌(池辺晋一郎編曲)は初めて聴く曲。アラールはヴァイオリニスト・作曲家・パリ音楽院教授でサラサーテの師だとのことで、オペラの旋律を用いたファンタジーを幾つか作曲している。「椿姫」ファンタジーは何故か大谷氏しか演奏しないのだそうだ。なかなか面白い曲であった。後でCDを求め、じっくり聴きたいものだ。
アンコールは何曲か演奏されたが、曲は忘れた。最後のチャルダッシュは意表を突いて客席後方から弾きながら現れ、ステージに向かって歩きながら、時に立ち止まり、表情豊かにサービスしてくれた。足下は大丈夫かと心配したが、段差など演奏には全く影響なかった。
良いひとときを過ごし得た。
4/10(木)曇り→雨 乙部火災記念
外来 県医師会委員会
2:30起床、ドック総括他。5:15病院。6:20回診。8:00救急カンファ。8:45-14:10外来。19:00-20:15県医師会委員会。21:30帰宅、夕食、22:00就眠。昭和24年わが家が消失した日。
医療崩壊(20)学会で循環器科医の超過重労務の現状が報告された
3月30日に福岡市で開催された日本循環器学会総会の特別企画「医療従事者の過重労働を考える」で若手循環器科医の過重勤務の現状が報告された。
厚労省労働保険審査会の平岡昌和氏は、7公立病院、3大学病院、3法人病院、2共済病院の15病院の循環器科勤務医51人を対象にアンケート調査を行い勤務実態を報告した。
調査項目は、■勤務時間、■昼食時間、■22時以降の業務回数、■平均当直回数、■業務対応時間など。
結果は、●勤務開始は平均8時15分、●昼食所要時聞は24分48秒、●帰宅時間は21時55分、●22時以降の業務回数は2.8回/週、●月平均の時間外労働時間は127時間42分、●振り替え休日取得は2/51人。
平岡氏は、「医師の勤務状況は過労死の認定基準を大幅に超え、過労死を引き起こし得る勤務実態であり、このような実態を広く一般杜会に認知させ、速やかに改善を図るべきだ」と指摘した。
循環器救急医療委員会の東京女子医大笠貫宏教授は、「循環器医の労働実態調査では中間集計で、30代の循環器医の1/4が週80時問以上の勤務になっている」ことを述べた。
東京大永井良三教授は「医師数増だけでは、医師の過重労働は解決できない」と指摘、医療提供システムの改革が必要で、医療機関の機能分担や診療の分業体制の確立が急務とし、加えて非医師による医事行為の規制緩和を検討課題として挙げた。
座長の山口徹虎の門病院長は、「学会として医師の勤務実態に関するデータを作成し、循環器救急への対応や、夜勤後の勤務交代制を確立するために必要な循環器医の必要数を算出していくことが急務」とし、「限られた人的資源の中では、施設の集約化なども選択肢の1つ」として挙げた。(上記は4月1日のメディファックス、その他の記事を参考に私が再編した)
総論的には救急担当医を始めとして各診療科とも勤務医は厳しい勤務状況にあるとは言われていても具体的に実態を示せるデータは乏しい。だから、この循環器科医の勤務状態の実態報告は貴重である。平岡氏の調査は対象病院、対象医師が少ないという問題点はあるにせよ、一部の病院であってもこんな実態が存在することが問題である。勤務医就労状況は学会、病院団体、医師会の勤務医部会等で明らかにしていく必要がある。その上で、前向きの対策提言が次々となされなければならない。教授や座長の発言、提言も貴重である。
柳澤前厚労大臣の如く、「勤務時間が長いとっても院内で無為に過ごしているのではないか」などと言う暴言を許しておいてはダメだ。「女性は産む機械」と同義の暴言なのだが医療界からの反応は実に乏しかった。
4/9(水)快晴 外来 中通高等看護学院入学式 県医師会常任理事会
2:30起床、最近若干起床が辛くなってきている、歳だ。ドック総括、5:10病院着、6:15回診他
8:00救急カンファ。8:40-13:10外来。13:30-14:30中通高等看護学院入学式。在校生代表の迎える言葉、入学生代表の誓いの言葉、共に内容がとても良かった。17:30-20:00県医師会No1常任理事会。21:30帰宅、22:00就眠。
iPod shuffle を購入した(4)Shuffle的音楽の楽しみ方で新境地に
3月中旬、iPod shuffle
を購入し、気に入って通勤時、会議への移動時などにほぼ連日用いている。重さは僅か15g、充電池は12時間も持つ。BOSEのクワイアットコンフォートに取り付けコードレスヘッドフォンにしているから便利で最高である。
私は今のところiPodへの録音技術も音楽ソースも持っていないから、長男ののiPodからクラシック系の曲をフル入力して貰ったのをそのまま聴いている。Shuffle再生にして聴いてみると次々と曲が関連なく変わって行くから面白い。
何の曲がどれだけ入っているか分からないのも良い。誰の、何処の演奏家なのかも全く分からないが、普段聴き慣れている演奏とは大幅に異なっていて、思いがけなく面白い。中には今まで接したことのない近代的な素晴らしい演奏も出てくる。曲名とか演奏家をパソコン画面に表示して調べることは可能らしいが、私にはその技術はない。一曲だけ、今まで私が全く接したことのない様な、私にとっては奇抜と思える演奏だったベートーヴェンの英雄だけは手を尽くして調べた。サイモン・ラトル指揮ウイーンフィルとのことで更に驚き、彼の演奏に大いに興味をいだいた。
曲が次々とランダムに続くが、その中には初めて聴く曲もあるし、あまり好みでないからと従来は聴くこともなかった曲も次々と聴かされる。ところが、それらの中にいろいろ新発見があって、改めて聴きなおしたいと考える機会も増えた。私はかなり広いジャンルの曲を聴いてきたと思っていたが、こういう聴き方をすると意外と狭かったし、自分であえて狭くしていたことを自覚し、反省した。
それに、良く聴き慣れて細部まで十分知っている曲でも曲名や作曲家をなかなか思い出せないといったクイズ的要素もあって、数日考えて思い出す事もある。
iPod
shuffle
を購入してから中学生の頃から固執してきた私の音楽の聴き方に変化が訪れた。世界が広がった。こんな副作用は予想もしていなかったのだが、とても良い買い物をしたものだ、と思っている。
4/8(火)曇り 外来 常務会 医局歓迎会
2:30起床,ドック、医報代議員会報告原稿。5:10病院着。6:35回診+病棟業務。8:00救急カンファ、8:40-14:10外来、14:45-16:00常務会、18:30-21:00医局歓迎会。21:15帰宅、21:45就寝。
医療崩壊(19)平成20年度医学部入学定員増は16大学で168名であった
わが国の医師数は、平成9年の閣議決定以降、医学部の入学定員数を引き下げる施策がとられた。しかし、2007年8月30日、関係省庁連絡会議は養成数を前倒しするという名目で医学部入学定員増を決定した。対策は二大別されるが、その内容を整理すると以下の如くである。
(1)「新医師確保対策」として10年間に限って医師不足が深刻な10の地域と自治医科大学の医学部定員増を平成20年度から最長10年間に限り容認。最大110名の増となる。
(2)「緊急医師確保対策」として各都道府県で平成21年度からの最長9年間(公立大学は平成20年から10年間)医学部定員を最大5人、北海道だけは例外的に15人増を容認。最大285名増となる。
(3)「緊急医師確保対策」として医師養成数の特に少ない神奈川県の横浜市大、和歌山県の県立医大には恒久的に20人の増員を容認。
(4)(1)(2)を合わせると最大395名増となる。
この施策は20年度から実施されているが、実際に入学定員を増やした大学は以下の通りと発表されている。
(1)「新医師確保対策」による増員は平成20年度からで、弘前・岩手・秋田・山形・福島・自治・新潟・山梨・岐阜・三重が10名、信州が5名の計105名。
(2)「緊急医師確保対策」による平成20年度からの増員はすべて公立大学で、札幌、福島県立、奈良県立が5名、横浜市立が20名、和歌山県立25名、京都府立が3名の計63名である。
(4)「
緊急医師確保対策の平成21年度からの医学部の定員増の申請は国立12大学で、筑波・千葉・岐阜・島根・広島・大分・徳島・香川・愛媛・大分・長崎・鹿児島が各5名、佐賀が2名の計57名となっている。
(5)両方の計画で最大395名増が可能であるが、平成20年度から医学部入学定員は168名の増、21年度からは新規参入を合わせても225名の増員に止まっており、まだ対応できていない大学がある。
横浜市立大学、和歌山県立大学に特別恒久的増員が認められたのは、他の医科大学、医学部の入学定員数が80名以上、大部分が100名程度となっているが、この2大学だけもともと入学定員数が60名と少なかったためである。
これらは国が医師絶対数の不足を認める前のの施策であり、わが国の医師の絶対数不足を補っていくのにまだ焼け石に水である。
絶対的医師不足を認めた今、更なる抜本的対策が望まれる。
4/7(月)晴れ→曇り 管理会議
安全管理者と打ち合わせ 療養病棟判定会議 長副会議
3:00起床、寝不足で全身ボーとする。医報巻頭言に呻吟。5:20病院着。6:45回診。7:45管理会議、10:00院内巡視。臨床書類処理。16:00-16:40療養判定会議。17:00-19:20長副会議。21:10帰宅、夕食、22:00就眠。
桜満開 名所の桜より地元の桜がいい
毎年の日本医師会代議員会は3月下旬または4月1日に開催される。
ちょうどこの時期、東京地方は桜が満開である。秋田より3週間ほど早く、毎年一足先に桜を楽しむことが出来る。医師会関連の出張時の宿泊は浅草ビューホテルと決めているので、羽田から駒込までのモノレール・JR沿線だけでなく、上野公園、浅草界隈の桜を楽しめる。また、駒込の日本医師会館の近くに六義園と言う、江戸の二大庭園に挙げられていたという見事な日本庭園があり、ここでは多くの染井吉野の他、珍しいしだれ桜を見ることも出来る。
私はわざわざ桜並木に立ち寄ってみると言うほど風流を愛でる気持は無く、垣間見るだけであるがそれでも小さな楽しみになっている。今年の桜も見事であったし、何時も降りるJR上野駅の公園口、東京文化会館、国立博物館界隈は大勢の人出で「花よりハナ」であった。そう言えばその前の出張時に目立った花粉予防のマスク姿は少なくなっていた。タクシーを拾うのも、乗車してからこの地域を抜けるのにも大変であった。
私は有名な桜の名所と言うところには近づかない。桜は良いのだが雑踏が嫌だからである。一度、満開の時期に用事で角館を通過するハメになり、お陰で見事な桜を見ることが出来たが、通常なら10分もかからない町内を抜けるのに60分もかかり閉口した。
だから、言う資格は乏しいと断った上であえて言うと、桜の名所と言われるところの桜よりも、私は毎日通る通勤路の桜の満開の方に感じ入る。「百聞は一見にしかず」ということわざに似た如く、枝の時期、葉の時期の木々を百回以上見てきたその木が満開を迎えた日の素晴らしさは格別である。この時だけは通勤途中に車から降りてゆっくり観ることもある。早朝だから誰にも迷惑にならないのが良い。
これに近いことを先日客人に話したら、「弘前の桜を観ずにそう言うのは早い」と言われた。彼女は毎年観桜に行くのだそうだ。脱帽、である。
4/6(日)快晴 病棟拘束 患者死去
2:30起床、ドック判定総括、医報巻頭言、徒然、新聞チェック。7:30-9:00再度就寝。自宅で業務。15:00-19:30病院、回診、書類処理など。19:55帰宅、20:30夕食、21:15就眠。22:00病棟より連絡再出勤、患者死去、見送り、0:15帰宅、再就寝。
医療崩壊(18)平成21年度医学部入学定員増は12大学で57名のみ!!
わが国の医師数は、平成9年の閣議決定以降、医学部の入学定員数を引き下げる施策がとられた。最も養成数が多かった時よりも年間750人も減少している。
この間も各地で医師不足、医師確保困難の状況が深刻化しつつあったが、国は絶対的な医師不足をついこの2月まで認めず、何ら対策をしてこなかった。この2月には野党の質問に対する政府答弁書の中に医師の絶対数の不足が明記された。これで国もやっと医師不足を認めたことになった。
一方、政府・厚労省も医師不足を公式に認めない状態のままでも医師不足対策を考え始めていたようで、厚労省、文部科学省、総務省は昨年8月30日「緊急医師確保対策」として10年間に限って医師不足が深刻な10の地域と自治医科大学の医学部定員増を認めた。また、これとは別に10年間にわたって全国の医学部定員を285人/年増やす事を決めた。ただ、閣議の決定自体は変更されておらず、「医師養成の前倒し」あるいは「医学部定員の暫定的な調整」という表現が用いられ、10年後には前倒しした分、養成数は減らされる事になっている。
この施策で医学部入学者が計算上は近々年間158人増えることになる。しかし、公立大学は20年度から実施するが、国立大と私立大は準備に間に合わないために平成21年度から医学部の定員増を認めることになる。
この3月31日に「緊急医師確保対策に基づく平成21年度からの医学部の定員増に関する申請等の状況」を文部科学省が公表した。それによると平成21年度からの医学部の定員増の申請書の提出が12大学からあったと言う。具体的には、筑波大学、千葉大学、岐阜大学、島根大学、広島大学、大分大学などの12大学で、各大学の増員数は2-5名で、増員数は合計57名のみであった。
これでは、計画倒れ、焼け石に水である。各大学でも定員増が許されたとしても、教官等の確保も必要で、そうおいそれと対応できないからである。
医師不足による医療崩壊の改善は更に遠のくことになる。
4/5(土)晴天 病棟拘束 三浦秋田大学学長ご退職記念祝賀会
2:00起床、ドック判定総括x1。医報巻頭言校正他、5:10病院、6:15回診他病棟業務。祝賀会祝辞検討、11:00患者・家族面談2件。15:00-19:00Castles三浦秋大学長ご退職記念祝賀会。病院、20:30帰宅。21:00就眠。
理解を超えた動物愛護、ペット愛護事情(2)言葉のやいばが無いから癒される?
私のHPの表紙には頻繁に我が家の飼いネコ、犬が登場するので私は無頼の動物好きと思われている。だから、私に携帯の写真を見せてくれるのだろう。しかし、それは誤解である。同じ生き物として存在を尊重していると言う点ではその通りである。私は我が家の飼い猫以外には立派だな、とか良い表情だなと思う程度でそれ以上の関心は湧かない。
今の同居ネコ達に「君たちは家族の一員なんだよ」などと言う気はない。あえて言えば、飼ってしまったという責任をまとうしているだけで、気持の上では準一員程度かな?
だから、最近の動物愛護、ペットブームなるものを見聞する度に私はいくら何でも行き過ぎだと戸惑ってしまう。何故、人は動物に、ペットにこれほどまでに気持を集中するのだろうか?
一般的動物愛護をヒューマニズムの一つの現れと捉えることは可能だが、それが運動化する背景には「動物愛護は絶対的に正しい」と言う思いこみがあり、運動家の共通の考えとなっている。こうなればヒューマニズムの域を超えて思想の域に昇華してしまう。ここまで来れば私の理解を超える。
一方、ペットを好んだり愛することの理由を考えることはそれほど難しいことではないようだ。
ヒトは社会的動物だから孤独、孤立には耐えられないのだ、と言うことを前提に置き、その上で、何故ペットの代表はイヌ、ネコなのか?など、いつかゆっくり考えてみたい。今つらつら挙げるだけで、■可愛いと言える安心のサイズである、■しつけが出来て不潔でない、■言葉が無い、■感情的揺らぎが少ない、■喜び・甘えの表情・仕草が可愛い、■呼びかけ等に無視せず反応してくれる、■危害を加えない、■全身柔らかい毛で覆われている、■暖かい・・等の要素を簡単に挙げることが出来る。
これは、見方を変えると人間社会の中で、特に対人関係において、相手の言葉、表情、感情的揺らぎなどで如何に傷ついているのか、と言うことの反映ではないのだろうか。これが最近の「個で生きる」風潮と共に反動的にエスカレートしていっているのではないのかと思う。
呆れたことに、信じがたくもあるのだが、婚家の墓にも、夫婦の墓に入るのも嫌で、個別にペットと一緒の埋葬を望む方もいるらしいし、そのような墓を売り出している業者もあるそうだ。
4/4(金)曇り晴れ 患者家族面談 市消防本部員来訪 ドック診察 遊心苑員来訪
2:30起床、ドック判定総括x1。徒然ほか。秋田医報巻頭言等。5:10病院、回診。8:00救急カンファ。10:00入院患者家族来訪。11:00市消防本部救急担当員来訪打ち合わせ。14:00ドック診察、15:00病棟患者対応。16:30遊心苑員来訪歓談。20:45帰宅、夕食、21:30就眠。
理解を超えた動物愛護、ペット愛護事情(1)何なんだ、これは
人間による過度の捕獲、自然破壊によって絶滅の危機に貧している動物は多く、種々の保護政策がとられている。また、ペットは癒しの意味もあってだろう、長く古くから飼われてきたが、最近はペットブームといわれている。私の目から見て行き過ぎのように思えてならない。
私も動物好きである。幼少の時から馬、ネコ、ウサギ、犬、金魚や熱帯魚・・・、殆ど周辺に動物やペットがいた。小学校3年から高校までは離れで一匹のネコと共に暮らした。今はネコ2.5匹と同居している。しかし、クールにたかがペット、と割り切っている。
最近ペットや動物に対して理解しがたい異様な事象が次々と現れてきている。人と動物、ペットとの主客関係が逆転したか、と思うの迄ある。また、動物愛護を求める運動家達の行動は徐々にエスカレートしているように思えてならない。ここでもモンスター化が生じている。
■4月2日、埼玉県警浦和東署は飼い犬が路線バスにはねられて死んだことに逆上し、運転手に暴行したとして31歳の飼い主を傷害容疑の現行犯で逮捕した。
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3月上旬、南極海を航行中の日本の調査捕鯨船に対して米環境保護団体シー・シェパードが再三にわたって妨害活動を行い怪我人も出た。日本は諸般の事情から商業捕鯨から撤退して調査捕鯨の道を選択した。当初は南極海のミンククジラ約300頭が対象だったが、最近は1200頭ほどで鯨肉の在庫は約4500トンに上る。このため「日本は調査ではなく、殺鯨だ」という反捕鯨国の批判が根強い。シー・シェパードの船長は、「鯨を救う」と英雄気取りとのことである。
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昨年10月滋賀県で動物愛護団体都市民との間で衝突事件が起きた。
■ 欧米では動物愛護団体が頻繁に過激な行動を起こしている。
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私の担当する外来に、犬が死んだことが契機となり難治性の鬱状態に陥った患者がいる。自分も死にたいという。死んだらあの子に会えるでしょうか、と泣く。
■
結婚して相手方の両親と同居したが、ネコ以下の扱いで耐えられない、ネコに殺意すら感じる、と言う心身症からか不能になったと悩むの若い男性患者。
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命にかかわる状況なのに、ネコがいるの絶対に入院できない、と断る患者も増えた。
■
携帯電話でペットの写真を見せてくれる愛犬家、愛猫家が増えた。私は他所のペットなど些かも興味などないが、一応お愛想を言わねばならぬほどの雰囲気である。
■動物嫌い、の人達の影が薄くなりつつあるようだ。お気の毒に。
4/3(木)小雨 外来 新人医師オリエンテーション CT再検査
2:30起床、ドック判定総括x1。文献検索、メール対応ほか。5:10病院着、6:15回診。8:00救急カンファ。8:40-13:45外来、14:00-16:00新人医師オリエンテーション。CT再検査、結果は微妙。20:50帰宅、夕食、21:30就眠。
「エイプリルフールでした」、と笑いたい(3)微笑程度で持ち越しに
本日夕方経過観察のCTを受けた。
私がモニターで画像を見た範囲では異常陰影は殆ど不変、あるいは若干大きくなったかな?という印象でちょっとガッカリしたが、私の読影力なんて知れたもので判断力はない。詳細は専門医の判断に委ねた。
放射線科医は陰影の微妙な変化を読み取り、今回の判断は要経過観察であった。後は呼吸器科長の判定待ちであるが明日以降になりそうである。場合によっては気管支鏡とか、CT透視下肺生検など受けることになるかも知れないが、それはそれで良し、である。
少なくとも直ちに黒の判定ということにはなりそうではない。さりとて白でもない。微妙なグレイゾーンにあると言うこと。「あれはエイプリルフールでした」、と大声では笑いたかったのであるが、微笑程度で済ませよう。グレイが白に向かうか、黒に向かうか今後も定期的に観察することになる。
悪しき結果が出なかったのは幸いであった。従って、垣間見た夢もお預けになった。すべて今まで通りである。私のエイプリルフールの話題としては尻切れトンボになったが、こういう結論で終了。
ところで、諸外国ではエイプリルフールとしていろいろ手の込んだ企画がなされているようである。
このうちの一つだろうが、英国のBBC放送(?)でペンギンが空を飛んだというニュースが放映されたと紹介されていた。見事なコンピューターグラフィック作品で映像は実に自然である。子供達はこの作品を見てペンギンも空を自由に飛べる鳥だと誤解してしまうのではないか、と心配さえしてしまった。
もう一つ、フランスの大統領は3月末に身長を10cm伸ばす手術を受けた、という。これはフランス特有のエスプリなのだろうが、こちらの方は相手が短気なサルコジ氏である。若干物議を醸し出すかも知れない。
4/2(水)東京晴れ・曇り 桜満開
秋田曇り 日本医師会代議員会2日目
1:30浅草ビューで起床。本・新聞・メディファックスチェック。原稿書き。7:30葉っぱとコーヒー朝食。9:30日医代議員会2日目。「会長所信表明」「会務報告」「議事」「代表質問」で午前は12:55終了。午後は13:40から再開、「個人質問」、「20年度事業計画と予算」承認。その後も進行は関連質問多数で大幅に遅れた。16:00中座し帰路に。18:05JAL
MD-90、10分ほど遅れ、19:15秋田空港着。19:50帰宅、夕食、21:10就寝。
第118回日本医師会定例代議員会 結果と感想
第118回日本医師会定例代議員会は4月1日(火)、2日(水)の二日間開催された。全国から選ばれた新代議員354人中欠席は2名のみ。
初日は選挙で、定員より立候補者の多かった「副議長」「会長」「常任理事」で投票となり、15:00過ぎに終了。
「会長」選挙は唐澤氏304票、下間氏27票、白票20票、無効1票であった。47票は恐らく関西地区の批判票であろう。「副議長」は交代、「常任理事」はキャビネットの構成員が全員当選した。キャビネットには関西地区から2名入ったためか、今回の代議員会では過去2年見られた険悪な雰囲気は見られなかった。
二日目は「会長所信表明」「会務報告」「議事」「代表質問」。午前は12:55終了。13:40から再開、「個人質問」、「20年度事業計画と予算」承認。質問も多く大幅に遅れた。
「会長所信表明」をされた唐澤氏は1月に開頭手術を受けられた。歩行に若干その面影を感じさせたが、所信表明、質疑応答を聴く限り後遺症は見られないようで、恐らく二期目を力強くリードして行くだろうと思われた。「所信」の中で会長は対立候補の方と基本的姿勢は同一とし、その方の考えは今後の会務に取り入れていくとの気配りを見せた。
代表・個人質問は19題で「診療報酬改訂」「医師不足・医療崩壊」「医療安全」「その他」に大別されるが特に前三者においては関連質問が多く進行が大幅に遅れた。何れも詳細はメディファックス、日医ホームページ、インターネットニュース等で読むことが出来る。
以下は印象である。
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「医師不足・医療崩壊」が論じられている中、ウイークデイに全国からこれだけの医師を集めるのは医療的に見て大きな損失である。選挙代議員会も定款をうまく変更して何とか土日に開催できないか。
●
選挙方法も改善を要する。300余人がぞろぞろと壇上に上がって投票するのはとにかく非能率的である。電子投票などを考慮して欲しい。
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議長の采配は威厳もあり、討論を重視する姿勢はなかなか良いが、もうちょっとテンポを速めて欲しい。
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執行部の説明が長すぎた。結論を提示してから補足的説明をして欲しい。説明より討論の時間の確保が重要である。
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数年前から見ると代議員はかなり若返ったようだ。かつては足下がおぼつかなく、投票のために演台に上がるのすら危険ではないかという高齢の代議員も数人いた。
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年間1500名もの会員が死去されている。かつて委員会で一緒した元常任理事もお亡くなりになっていた。ご冥福を祈りたい。
4/1(火)東京超快晴 日本医師会代議員会初日
2:30浅草ビューにて起床、持参の新聞、メディファックスチェック、メール対応ほか。7:00葉っぱとコーヒーで朝食。8:45駒込に、桜満開。9:30日医代議員会初日。選挙は副議長、会長、常任理事と3回投票となる。午前は11:40終了。12:30から再開、15:00終了。唐澤体制2期目、すべて予想通り。17:00浅草ビュー着。上野駅周辺は大混雑。読書、他。19:55外食、21:10就寝。
「エイプリルフールでした」、と笑いたい(2)ホントなら何とするか
肺の異常陰影は2週間ほど様子を見ることとなった。僅か半年間でこれだけの陰影を形成したことも判断の一要因となっているようだが、根拠を深くは聞いていない。私にとっては2週間静かな時間を貰ったようなモノである。
4月3日夕方に経過観察のCTを撮ることになっている。この時どちらの結果になるのか分からないが、実際、様子を見るとの判定に正直ホッとした。が、それもあと数日である。
私自身、いろいろ心配しているのか?と言うとそうでない。悪性か否か、もう体内では決まっていることだから、どちらでも良い。家内の病気が判明した時の驚きの方が大きかった。私自身、家内より長く生き延びる設定は殆どしてこなかったからである。勿論、論理性はない。幸い、家内の経過はとても良いようでとても嬉しい。今回、私の陰影が悪性であったとしても、これはずっといつか来ることと覚悟してきたことでもある。
実際、この間何も変わっていないし何も変えていない。良い結果ならば最高である。悪しき結果と出ても、恐らく短い時間であろうが安息の時間は得られるだろう。この時間はどれだけの長さになるか分からないが何者にも代え難い貴重な時間として、この中に楽しみを見いだしたい。これは定年を早くを迎えたいという願望と共に、長らく夢に描いていたことでもある。違いは残された時間の長さと質の差だけだ。
しかし、悪しき結果と出ると時期的にはちょっとまずい。私の周辺の関係者の方々に多大な迷惑をかけそうである。
家族達はそれなりに受け入れてくれるだろう。
病院の方は医師としては、体調次第であろう。しかし、この厳しい医療情勢の中、致死的疾病をかかえながら院長職の遂行は到底ムリである。
県医師会は4月1日からは新体制のスタートである。今期も本日から副会長として二期目のスタートを切ったが、同様に機能的にも空席にしておく余裕はない。幸い、6月に代議員会がある。会長、第一副会長には相談済みである。
などなど、静かに徒然と考えている。「エイプリルフールでした。お騒がせして済みません」、と笑えれば、それは、最高である。
年を通じてワンパターンで淡々とした毎日です。AM2:00-5:00にメールチェック・返事送付、人間ドック(HDD)判定・報告書作成、新聞切り抜き、病院・医師会業務など。
月〜土曜は6:00頃出勤、HDD報告書印刷、外来書類処理など。病棟回診、HDD受診者とミーティングと診察。8:45-14:00外来とHDD受診者に結果説明。昼食は摂りません。午後は病院業務・医師会業務、各種委員会等に出席など。20:00頃帰宅。 日曜・祭日もほぼ同様ですが、病院には午後出かけます。時間的に余裕無いのが悩みです。 |