徒然日記
2022年3月分

 日記と言うより、自分の行動記録からの抜粋と日々の雑感です。

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先月の日記          来月の日記



 3/31(木) 曇り晴れ 飯川病院 
1:30起床。文献検索、徒然ほか。データ整理。午前はボタンダリア椿などの観察。隣家への土の流れをためる為にブロック敷く。ダリア球根仮植えのための場所の準備開始。二人分のマイナンバーカード発行手続き。10:50バス、通町から徒歩、半田葬儀店経由で病院まで歩く、疲れた。12:00飯川病院に。14:00勤務、19:30帰宅。夕食、21:00就眠。歩数計12270歩。昨年iPad mini5落札。

こころと身体2022(24) 私は何者か?(3) この雑記帳は何者か?(2) 
(4) 事実のみを記述する
 私はエッセイというものは、事実を書かなくてはいけないと思っている。そういう決まりがあるのかどうか知らないし、それを破っても罰せられるわけではないと思うが、私はそういう原則を立てている。


 なぜ事実を書かなくてはいけないと思うのか、自分でもはっきりしないが、たぶん私が真理を追究する医療分野の、かつては研究者の一員だったからかもしれない。

 気が小さいものだから、子供の頃から日常的に嘘をついて辻褄を合わせるのはしょっちゅうであった。嘘が分かった時には祖父から激しく叱責された。幼少の折、抜き身の日本刀を片手に追い回され、本当に死の恐怖も味わった。だから時代劇は大嫌いである。また、ある時は昼でも真っ暗な食糧庫に丸一日閉じ込められたことがあったが、この時は腹いせにどうにでもなれの心境で米櫃の米を全部床に撒きちらした。呆れられたのか、二次叱責はなかった。

 気が小さいものだから、今でも生活上ではちょっとした嘘をつく傾向は残っている。ただ、文章上では嘘がつけない体質になっている。

 とにかく、変化のない生活、文章力不足に加えて、嘘をつかないという自己規制をもっているために、わたしはブログを書くときに常に苦境に立たされている。書く材料が乏しい上に、一のものを十に引き延ばす文章力、ノンフィクション的
創作力もない。私は映画やTVでもドラマはまず見ない。まだるっこしくて見ておれない。1時間番組を私に削らせたら多くの作品は10分程度に短縮されるだろう。
 
 フィクションを入れてもいいのなら、たとえば飼いネコが誘拐され、身代金を100万円払って取り戻した、とか、ノーベル賞授与の打診があったが明らかに人違いと分かったので葛藤はあったが辞退したと言う話とか、話題は永遠に尽きないだろう。この分野でほぼ自由に話題を発展させられる小説家を羨むばかりである。

(5) 味つけが難しい
 日々の出来事一部を淡々と記述する小学低学年頃の絵日記の様な記述だけではブログには不十分である。なぜなら、私の平凡な毎日に興味をもつ人は、家族も含めてだれもいない。そこで必要になるのがちょっとした味つけである。これが大袈裟になると嘘が入ってくるから難しい。
 だから、私のブログは、最も読んでほしいと思う家内からはほとんど無視されている。

 私のブログの表題を「今日の医療のあり方」とつけた以上責任がある。文章の端々に医学的的感想をちりばめたいのだが、医師といえどもこれも難しい。現代医療に通用する様な感想など、もはや書けない。

 この雑記帳は何者か?は、以上のように幾多の困難を乗り越えながら連日綴られている。名文でもなく、洞察もなく、魅力も乏しく、役にも立たないかもしれない。
 「自分のために書いている」、「継続は力なり」が、私の最後の逃げ口上である。

 今の時代、努力よりも結果で評価される。努力が評価される社会を実現することができるかどうか、は地道な、目立たない、この様な記述が支えている。


3/30(水) 曇り晴れ 飯川病院 COVID-19ワクチン担当
1:30起床。文献検索、徒然ほか。午前はボタンダリア椿などの観察。隣家への土の流れをためる為にブロック敷く。ダリア球根仮植えのための場所の準備開始。二人分のマイナンバーカード発行手続き。10:50バス、通町から徒歩、半田葬儀店経由で病院まで歩く、疲れた。12:00飯川病院に。14:00勤務、19:30帰宅。夕食、21:00就眠。歩数計12270歩。昨年iPad mini5落札。

こころと身体2022(23) 私は何者か?(2) この雑記帳は何者か? 乏しい文章力

(2)恵まれている生活環境
 多くの役職をこなしていた時と異なり、今は職場でも家庭でも人間関係を維持するのにストレスはほとんどない。その理由は、法人の職場では3ヶ所で診療しているが20名ほどの限定された少数のスタッフに囲まれているだけ。飯川病院では日常の業務上ではあまり当てにされていない軽い業務による。休日の当直要員、ピロティの花壇の作業員としては重宝されている、と思う。
 現役引退後にこんな恵まれた環境を提供されるとは思ってもいなかった。飯川病院の院長は家内であり、医師としての私の評価は低いからあまり仕事を与えてくれない。だから楽。

 私の私的な生活環境は4人の共同生活と言っていい。穏やかな環境である。ただ、対話は少ない。4人揃うのは夕食時の1時間ほどだけ。3人はTVを見ながら盛り上がっているが私はネコの歓迎を受ける。ネコとの会話の方が多いかも。
 私は生活時間をずらして誰もいない深夜早朝を中心に活動する。自室もあるが週末だけ籠る。居間で食卓脇のパソコンの前で過ごす。

(3) 文章力が乏しいが、パソコンの漢字変換機能で助けられている
 駄文はパソコンで書いている。と言うと、キーボードを叩き続けているというイメージかもしれないが、私の入力の速度は遅く、ブラインドタッチは不確実で誤入力の修正に時間が取られる。だから、キーボードに向かっていても実際にはほとんどが混迷と修正の時間だ。

 これだけ長時間無駄な労力を使っているのだが、自分で楽しい人生だと言えるのが不思議である。私はもともと自分の考えを文章にするのが好きだからであろう。

 私には文章力がない。文章力がないから、才能のある人が書いているような何気ない文章を書くにも、大きい労力が必要である。尤も、その方々も実際には呻吟しているのかもしれないが・・・。

 日本語は難しい。読みやすいが、書きにくい。その原因は漢字にある。かつて自筆で書いていた時代、長文の論文が完成間近で推敲中に加筆したくなり、最初から書き直すこともしばしであった。これは時間的に見て辛い作業であった。

 1980年末に日本語ワープロを購入した。ひらがなを打つと漢字に変換してくれる、途中に文字を追加できる、まとまった段落をそっくり他の場所に移せる、きれいな字で印刷できる、データとして保存できる・・・、今からみれば機能的にチャチなものであったが、私の文章作成環境はこれ以降一変した。

 自作の文章は電子的に保存している。現在、膨大な量の文章が蓄積されている。新しく文章を書く際には、それらから類似した内容の文章を検索で呼び出して、参照したり、上書きしたりしている。

 1993年、パソコンに乗り換え今に至っている。
 キーボードを介して文章を作って30年以上になる。私はあまり疑問を持たずにその機能を思いっきり享受してきた。

 しかし、最近になって、私はキーボードとパソコンの力を借りて「文章を作っている」のであって、「文章を書いていると言えないのではないか??」という疑問と違和感を持つようになってきた。すなわち、「自分の文章でありながら、自分の文章でない様な、妙な不安感」である。
 その原因の一つはあまりにも便利になった漢字変換機能に拠っているような気がする。

 変換前の文章は自身で考え入力するにしても、変換キーを押した瞬間に期待した漢字に変換されるほか、内蔵の辞典・事典が自動的に語彙までも提示される。

 私が筆記用具で文章を書けば漢字の少ないもっと貧相な文章になるだろう。だから、マックでの文章は「書いた文章」とはかけ離れた、パソコンの力を借りて「作った文章」である。
 だから恥ずかしいのだが今更元には戻せない。


3/29(火)曇り 中通病院内科外来 飯川病院
1:30起床。新聞チェック、本読み、徒然他。5:00可燃ゴミ提出。6:40バス飯川病院。8:40-13:00中通病院内科外来、比較的余裕。13:30飯川病院勤務。微睡、データ入力、読書、Web学習会。19:45帰宅、夕食。21:00就寝。Σ7585歩。2月の検診結果が戻ってきたが、クレアチニンやや高値、潜血陽性、心電図異常などあり検討用す。

こころと身体2022(22) 私は何者か?(1) この雑記帳は何ものか?
 最近、「こころと身体」なんて表題をつけたものだから次第にプレッシャーになってきている。ちょっと閑話休題的に自分というものを見直してみたい。そんな気になった。
 本稿は自分自身のために書いているエッセイである。自身のためと言いながら、ネット上に載せてあるので、読まれることも意識している、というのが本音である。私はアクセス数の見方もわからないのでどれだけの方に読まれているのか実態はよくわからない。読まれていないブログの代表の一つだろうし、それでも20年続けてきた馬鹿な人間の一人だろう。

 実際の内容は、日々の出来事をつづった「徒然日記」の部分と、1000字ほどのエッセイ「福田の雑記帳」で構成されている。
 日々の出来事をつづるのは簡単に見えるのだが、私の場合、人一倍あるいは人の数倍(??)苦労を要する部分である。

 その理由を以下に述べてみる。もし、本稿が目に触れることがあったら、私の苦境の一部を理解していただければ幸いである。

(1) 生活に変化がない
 私は机に向かって座学するのが好き。雨の休日などでは、長時間座り続けて尻に褥瘡ができるのではないかと心配する。パソコンに向かって駄文を綴り、iPadで本を読むことが基本である。そうそう、飼いネコに世話してもらう時間も必要である。他には、外仕事の大部分を担っているし、春から秋にかけては家内から強制されて嫌々始めた園芸や畑仕事もすっかり私の仕事になってしまった。

 医師としての仕事は病院と家の往復で、仕事内容は軽くなったし、変化に乏しい。
 だから、私の生活は記述すべき様な「出来事」と呼べるようなものはめったに起こらない。
 私は、時間があっても旅行するわけでもなく、空腹でも外食するわけでもなく、人に会うわけでもなく、家で食べるものだって注文を出さず用意されたものと淡々と味わって食べるだけ。

 変化があっても、せいぜい滑って転んだとか、程度で書きとめるほどの出来事が起こらないからだ。勿論、大金を拾ったこともない。

 これまで根気がないのに、書きとめるほどの出来事が起こらなかったのに「徒然日記」部分を続けてこれたのは記憶力の減退が著しいためで、脳に頼らずパソコンの記憶装置に依頼しているからである。

 もちろんエッセイのネタになるようなこと身近に起る訳でないから、私にとって「福田の雑記帳」部分を続けるには不利である。だから毎回、一番苦労するのは、何を書くかを考える部分だ。何を書くかが決まれば、九割方は目標に近づいたようなものだ。その後、乏しい文才のもとで、切り立った崖を登るような苦労をしてやっと出来上がる。

 止めたい願望はないわではないが、やめるのは自分を失うようで怖い。


3/28(月)晴れ 飯川病院
 1:30飯川病院起床。本読み、徒然他。9:00健康クリニック、11:40飯川病院。データ入力微睡。14:00勤務、入院患者対応。19:30帰宅、夕食、21:00就寝。Σ5200歩。

季節の話題2022(5) 秋田にも春がきた
 昨年12月下旬、突然のドカ雪から私の冬が始まった。12月26日今季の初除雪を行ったのでこの日が私にとって冬の始まりであった。

 今季の園芸、畑などの作業は遅れ加減であった。
 ボタン鉢の越冬準備やダリアの球根堀りは何とか積雪前に間に合わせたが、最後まで残してあったネギは採取する前に雪に埋まってしまった。

 今期の最後の除雪は2月18日14回目で終了となった。したがって2月中旬が私にとっては春の訪れになった。そうは言っても2月中は積雪の名残で交通など、歩行などは結構苦労した。

 3月を迎えても気温は低くなかなか雪が解けない。庭や畑にはまだ雪が残っていた。こんなことは珍しい、
 3月半ば過ぎに庭や畑の雪も消失したので徐々に外仕事を始めた。
 最初の仕事はネギのを掘り起こから始めた。そのつもりはなかったが、12月に掘り起こす前にドカ雪が振りそのまま根雪になったため、今年のネギは雪中保存ネギになってしまった。かなり変質しているものと思っていたが、雪の重みで変形はしていたが結構まともに保存されていた。
 早速その晩、鍋料理でネギを味わった。予想通り秋のネギよりは甘みを強く感じた。今は農家の方々も野菜の雪中保存を試み、それが市場にも出回ることもある。結構評判がいい様である。

 越冬する植物は厳しい低温に耐えるために自らの体に糖分を増やして凍結から身を守る。自然へのすごい適応能力だと感心する。人間も血糖を上げている方が全人口の1/6にあたる2000万人もいるという。ただ、これは寒冷対策ではない。糖尿病の方はむしろ寒がりである。

 庭を見回ると植物たちが春を迎える準備を着々としている。それが見えるから嬉しい。
 椿はもう花をつけている。モクレン、ボタンの花芽は徐々に大きくなっている。冷暗所に保存してあったダリアの球根にも発芽が見られる。



 咲いた花を見るのも嬉しいが、春を迎える植物たちが寒さに耐え、春を迎えたる変化を見るのも嬉しいことである。
 今春はどんな春になる?? 楽しみである。


3/27(日)晴れ、 飯川病院日当直
 1:30起床。新聞チェック、本読み、他。8:30Taxi飯川病院へ、家内が睡魔で送れないため。午前はデータ整理、入れ替え。電子化。新聞チェック、微睡、読書。12:00、18:00検食。20:30就寝。Σ5578歩。平穏運動不足の1日。

ウクライナ情勢(10) プーチン氏を裁くことができるICCと言う機構がある
 ロシアによるウクライナへの侵路は、民間人や軍事目標以外の病院、学校、原発などを攻撃しており、戦争犯罪に当たる可能性が高い。更に、プーチン大統領が軍の行為を知りながら防止措置をとらなかったと認定されれば、戦争犯罪人として罪に問われる可能性があると国際法の専門家は指摘する。

 1990年代に旧ユーゴスラビアで起きた戦争犯罪や集団殺害では国連安全保障理事会が国際刑事法廷を設け、関係者を処罰した。

 しかし、ロシアは国連安全保障理事会の理事国で拒否権があり、ウクライナをめぐって国際刑事法廷を設けるのは事実上不可能である。


■ロシアの国際法違反が疑われる行為は以下のごとく。
(浅田正彦・同志社大教授(国際法) )

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@ウクライナへの侵攻
自衛権行使の場合などを除き、武力行使を禁じた国連憲章に違反

A非戦闘員への攻撃
武力紛争での文民保護などを定めたジュネーブ諸条約の追加議定書に違反

B学校への攻撃
軍事目的に使われている証拠がない限り、攻撃してはならないとした追加議定
書に違反

C病院への攻撃
「攻撃の対象としてはならない」と明記した追加議定書に違反

D核施設への攻撃
攻撃が住民に重大な損失をもたらすなどの場合は追加議定書に違反

E命中精度の低い無誘導爆弾などの使用
非戦闘員が巻き添えになる危険があり、使用の仕方によっては追加議定書が禁じ
る無差別攻撃とみなされる可能性

F制圧地域の市長を拘束
占領下などの場合に人質を取る行為を禁じたジュネーブ諸条約の第4条約や追加議定書に違反
――――――――――――――――――――――――――――-

 これほどの愚行が指摘されているが、ならば、誰が、何が、プーチンを、ロシアを裁断できるのか??
 そこで登場するのがオランダ・ハーグにある国際刑事裁判所(ICC) である。

 ICCは2002年に発効したICCローマ規程によって設立され、締約国数は120以上にのぼる。ICCにはロシアもウクライナも加わっていないが、いずれも締約国でない場合でも、事件の発生地の国か、容疑者の国籍がある国のどちらかがICCの管轄権を認める宣言をすれば事件を扱える規定になっていて、個人の戦争犯罪などを検察官が訴追し、審理を経て処罰する。

 ウクライナは南部のクリミア半島を一方的にロシアに併合された後の2015年、人道犯罪と戦争犯罪についてICCの管轄権を受け入れると宣言をしている。ウクライナが受け入れる宣言をしているので、ICCが取り扱えることになる。

 ICCの検察官は3月2日、戦争犯罪などの容疑で捜査を始めたと発表した。
 (本稿は3月24日付朝日新聞の記述を参考にした)

 国連の安保理の機能が大国の拒否権で機能しないのであれば、是非ICCの機構で裁断してほしいものである。


3/26(土)午前曇り午後降雨、やや寒い
 1:50起床。新聞、自炊文献関連整理他。午前午後とも座学。データ整理、紙系廃棄物質まとめ。微睡などで過ごす。19:00夕食。ネコたちと交流、20:30就寝。徒歩Σ5578歩。

ウクライナ情勢(10) 嘘で固められて始まった侵攻
 ロシアがウクライナに侵攻してから3/26で一月。プーチン政権は侵攻を正当化する主張を繰り返すが、多くはその根幹が揺らぎ、明らかな偽情報をも含む。その主張を検証すると、プーチン体制存続のため偽情報の発信を続けざるを得ない事情が浮かぶ。

 新聞紙上からロシアの主張とそれに対する反論を集めてみた。
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●「数万人の人々に対して行われたジェノサイドを止めなければならない」。
 プーチン大統領は、2月2日、軍事力行使の一理由をこう説明した。
 ロシアは、ウクライナ軍と親口シア派武装勢力戦闘していた東部ドンバスでロシア系住民が大勢虐殺されていると主張。
 しかし、現地で停戦を監視する欧州安保協力機構(OSCE)はそのような事実があったとは一度も認定していない。

●ロシア系住民を保護するための軍事作戦である。
 ウクライナがロシア語を話す住民を迫害した事実や国際機関の指摘ない。

●プーチン氏は、ウクライナが「核兵器の保有を求めている」と主張、核の脅威に対処する必要があると侵攻の正当化も試みた。
 ウクライナは旧ソ連崩壊後、大量の核弾頭が残されていたウクライナは、ロシアや米、英による安全保障の約束と引き換えに核を放棄する「ブダペスト覚書」を交わした。さらに、原子力機関 (IAEA)は「ウクライナの核不拡散義務の順守を疑わせるような情報は一何もないと否定した。

●ロシアは軍事施設しか攻撃していない。
 住宅や幼稚園に砲撃、子どもを含む民間人の死傷者多数。

●ロシアはウクライナに侵攻する意図はないと発表したが、直後に複数の都市を攻撃。

●ラブロフ外相は3月10日、「他国を攻撃するつもりはない。ウクライナも攻撃していない」と言い切った。前日にはウクライナ南東部マリウポリの産科小児科病院が爆撃を受けた。ラブロフ氏は「病院から妊婦や看護師らは迫い出され、軍の拠点になっていた」と強弁した。
 妊婦や子どもの死が確認されている。

●国連安全保障理事会緊急会合では、国連大使が「ウクライナには少なくとも30の研究所があり、米国の支援で同国が生物兵器を開発していると主張した。
 ウクライナに米国が支援する公衆衛生に関する研究所があるが、国連軍縮担当事務次長は「国連はいかなる生物兵器の計画も把握していない、と一刀両断した。

●ウクライナ軍が東部住民の攻撃を計画。
 ウクライナ軍は防衛目的で展開、東部の親ロシア派が「攻撃が迫っている」と避難を呼びかけた動画は発表2日前に作成。

●欧米が紛争をけしかけている。
 欧米各国は外交解決を訴え続けてきたが、侵攻後は武器供与に方針転換した。

●NATOが東に拡大しないとの口約束を破り、ロシアの脅威になった。
 そのような事実はない。
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 このような事実にない虚偽をあげ、無理やり侵攻した以上、これらをロシア側が認めなければ停戦などはあり得ない。

 イラクが大量破壊兵器を有しているとしてイラク侵攻を行った米国は虚偽をなかなか認めなかった。ロシアの主張は荒唐無稽に見えるだけに虚偽を認めるとは思い難い。かえって難しい。


3/25(金)曇り快晴 大曲中通病院外来 飯川病院ボランティア
 1:50起床。文献関連整理他、5:30可燃ゴミ提出。7:35Taxi駅。8;07奥羽線普通列車。帰りも同様。8:25大曲中通病院外来。15:30飯川病院ボランティア。新聞チェックほか。19:30帰宅。夕食、21:00就寝。徒歩Σ5815歩。

ウクライナ情勢(9) 国際機関の機能(1) 国連安保理理事会の現状、問題点

 ロシアによるウクライナへの侵路は、平和を保つための国際社会の機能が麻痺している現実を突きつけた。

 プーチンを非難する言葉は各所から聞かれる。彼は戦争犯罪人だ、とする意見もある。これらの声は価値があるが、どんな人が発したとしても、彼には考えを変えるだけのプレッシャーにはならないだろう。

 誰が、何が、彼を裁断できるのか??現在の国際機構の中にその力を持つものはない。

 本来なら国際機関がもっと力を持てばいいのだが、国際社会の監視機能、特に国連の安全保障理事会はひどい状態にある。

 安保理事会は「平和の番人」で、その為に一定の権限も与えられている。平和を脅かす国には制裁を決定し、国連メンバーはそれに従う義務がある。

 ロシアの侵攻で、安保理は2月9日に急遽会合を開いた。だが、制裁はおろか、非難決議すらも採択できなかった。それが実情である。


 国連の機能はスタート時点から異常であった。

 常任理事国の米英仏中口は決議への拒否権を持った。だから、大抵の議案は中国・ロシアの拒否権によって成立できないのが実情である。

 この体制は先の大戦直後の1945年10月、戦勝国の米英ソ(ロ)が主導し、中国とフランスも加えて立ち上げた機構。当時は、これら5カ国が世界秩序を支えることを想定していたが、その期待、前提は崩れた。


 仮に、プーチンと同様、中国が台湾に侵攻したとしても、中国の拒否権により、安保理は全く身動きできない恐れが強い。

 北朝鮮は2022年だけで10回以上、ミサイルを発射した。弾道ミサイルの発射は、国連決議への違反だ。だが、北朝鮮をかばう中口の抵抗により、安保理はこの2年、非難決議も採択できていない。国連決議違反だ、と騒ぐしかない。なんら北の蛮行を止める力にはなっていない。

 この状態は安保理体制が、最初から機能不全状態であったことを示している。

 では、どうすればいいのか。


(1)王道は理事会の改革。

 安保理の拒否権付与をやめるか、一定の制限をつけることである。それには国連憲章を変えることが必要であるが、それには総会で参加国の2/3の賛同と全常任理事国の賛成が必要である。要するに極めて困難、というか不可能に近い。


(2)常任理事国を増やす。

 理事会の中で拒否権を持たない国を増やし、拒否権の発動をし難くする方法。しかし、これにも憲章の変更が必要である。国連総会の場では常任理事国を増やす議論もあるという。2005年には日本がこの件についての提案国になった。

 ロシアの蛮行をもってしても国連安保理理事会の改革ができないとすれば、安保理が変わる機会は永遠に来ないだろう。


(3番外)国連機構以外の組織の活躍に期待

 今回のロシアの蛮行に関してはG7が積極的に動いている。今回の経済制裁はG7を中心に実施している。このようにG7が国連と並走して国連機能を補助的に高めればいい。そうは言ってもG7は決定的な力を持たない任意団体である。今回のウクライナ問題では結束も強かったが・・・。


3/24(木)快晴、 午後飯川病院 
 1:40起床。文献関連整理他。午前はフリー。コンポストの周辺地固め。その際ネコ砂の固着力を利用。11:00飯島古書店に。10冊ほど。12;30バス飯川病院、14:00-19:00勤務、入院患者対応。19:30帰宅、21:00就寝。徒歩Σ6750歩。

ウクライナ情勢(8) 侵攻の理由が分からないから落とし所がわからない

 COVID-19禍につづき、今度はロシアのウクライナ侵攻が勃発し、世界は武力衝突を伴う深刻な分断をも抱え込んだ。これに米中対立を加えるならば、世界の分断はさらに深くなる。 

 


 COVID-19禍は人間の過剰な過密状態、経済活動などに起因すると理解できた。米中対立も理解可能である。

 しかし、ウクライナ問題は何と考えても理解できない。プーチンの考えの背景が読めない。


 どちらにせよ新しい亀裂が誕生し、冷戦後約30年続いた平穏だった時代ははっきりと終わりを告げた。冷戦後の世界は、グローバル市場経済が主な目的であった。その意味で、政治や軍事はあくまでも前面に立つことは少なかった。


 その間、政治は静かに強権化する道具に変質する例が立つようになった。

 プーチン大統領のロシアはその一例である。そこでは富の極端な集中と腐敗の蔓延であった。


 最近、政治趨勢としてのポピュリズムは、西欧では反欧州連合に、米国では自国第一主という形で現れた。多くのポピュリストにとって、プーチン氏はその卓越した能力の故に象徴的存在であった。力を蓄えたプーチンは先進的民主政治が動揺しているのをまるで狙い澄ましたように、ウクライナに襲いかかった。


 プーチン氏によるウクライナ侵攻の理由がわからないから出口も見えない。特に、さらなる軍事的エスカレーションと核の問題の行方は不透明であるが、幾つかの点ははっきりしている。


●NATOとロシアとは直接戦闘状態ではないが、戦争状態に入りつつある??

●今度の侵攻には史上で最も厳しい経済制裁は既に発動された。

●殺傷能力の高い武器もウクライナに相次いで供与されている。

●中国の出方は今後の鍵を握る。

●ウクライナ侵攻の目的は、プーチン氏の「力による支配」の拡大以外の何物でもない。イデオロギー的視点に欠ける。

●厳しい経済制裁によって経済システムが変調し、ロシアの将来を自ら閉ざす選択になる可能性が高い。

●ウクライナ侵攻は未曽有の難民を生み出した。彼らに対し各国がそれなりの安在の地を提供できるのかが喫緊の課題である。

●経済制裁の結果が経済に跳ね返り、その後始末に奔走せざるを得ないことになるかもしれない。

●エネルギーの動向は世界的に潤沢では無いから要注意である。


3/23(水)快晴 飯川病院勤務  

 1:30起床。新聞、文献チェック、本読み中心に過ごす。読書、データ整理、午前コンポストを新たな場所に設置、使用開始。コンポスト5ヶのうち大型のを柿の木の下に移動した。石井さんの体力を考慮して。午後は微睡の後新聞チェック、書斎にて録音データ確認と整理。10:50バス途中まで、ひらのや書店経由、徒歩ドンキホーテ。6冊購入、バスで飯川病院、14:00勤務。読書。19;00帰宅夕食。20:30就寝。徒歩9140歩。

ウクライナ情勢(7) つい一月前までプーチンは脅しだけと思っていた
 つい先日まで、戦争を予見する人はほとんどいなかったのではないだろうか。

 この情報が飛び交う時代、戦争など起きない、それほど切迫した国際紛争など無いと、誰もが考えていた。


 新聞報道によると国境付近のウクライナ国民すらそう思って平穏な生活を送っていたという。村人の多くにとっても、自らの暮らしと戦争とは、結びついていないようだったと言う。

 当然である、戦争を起こすのはロシアであってウクライナではない。

 ウクライナ国民はウクライナ人としての誇りを持つ一方で、ロシア語を母語として話し、ロシアに親近感も抱いているように見えた。しかし、2014年にロシアがクリミア半島を占領し、両国関係が冷えていた。


 今のロシアは独裁国家に近い。ロシアのプーチン政権は今回、批判も制裁もお構いなしだ。

 今回のプーチンの行動は私にとって驚異的と言わねばならないほど驚異的であった。


 昨日と同じ明日が訪れることが当たり前と思って一日を生きる、それが名もなく、権力もなく、豊かでもない一般の、罪もない人々の気持ちである。これに、共感する思いが至らないようでは、戦争の拡大を阻止できない。踏みにじられた人々の思いを拾い上げ、伝えていく。私たちは、そのような気持ちを忘れないでサポートしていきたい。

 

 対ロシアの経済政策は全世界的に影響を及ぼす。その一翼を担っている我が国が受ける打撃は決して小さくない。対ロシア、対中国関係は一層悪くなるだろうが、我が国の国民はその覚悟が必要だ。しかし、それについて岸田首相の説明がないのが残念である。政府の決断はその度ごとに国民生活に影響する。決して国会内だけの議論だけでは済まないのだ。

 我が国は次の新状態に向けての準備、危機管理を怠ってはならない。


(資料)

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●ウクライナ問題理解のための資料 (ミリタリーバランス2022年版より)


    ロシア       ウクライナ

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兵力       290万人      109万6600人


現役兵       90万人      19万6600人

予備役       200万       90万人


攻撃機      1511機    98機

攻撃ヘリ      544機       34機

戦車       1万2420両     2596両

装甲車両      3万122両     1万2303両

――――――――――――――――――――――――――――――――――-


 ロシア軍とウクライナ軍間の能力差は比較にならないほど大きい。


 しかし、ウクライナは正規軍に加えて、「領土防衛軍」が組織化と訓練を急ピッチで進めてきた。ウクライナ人の士気は高く、ロシア軍の侵攻に激しく抵抗するだろうから、双方の人命の損失は壊滅的になりかねない。双方の国民にとって、戦う戦闘員は勿論のこと、家族たちにとって大きな不幸、損失である。


3/22(火)快晴 中通病院外来 飯川病院ボランティア 
1:00飯川病院で起床。文献チェックなど。徒然、蓄積データ整理。8:40-12:10外来、比較的暇に。飯川病院に移動、ボランティア。微睡、19:00プリ帰宅+夕食。20:45就寝。徒歩Σ7399歩、昨年COVID-19ワクチン接種、注射部位筋痛あり。

我が国の危機管理の問題点2022(3)   国家の危機管理 (3) 災害・防衛

 国の危機管理は多岐にわたる。これを政治家達が継続的に対応していくのは無理である。その例が半世紀放置した人口問題である。


■自然災害

 地震、温暖化、異常気象など懸案は並ぶ。

 今回、宮城県沖地震では東北新幹線が被害を受けた。通常は320Km/時での運行であるが、幸い次の駅への停車に向けて減速中だった。大事にいたらなかったが、その一歩手前だったのではないだろうか。運が良かったとしか言いようがない。高速のまま不規則に脱線したら脱線防止装置など役に立たず大惨事になる。私はこれ以上の高速化は不要と思う。秋田から東京まで10分早く着かなくてもいい。むしろ安全性の向上が必要と思う。

 リニアも不要と思う。安全対策は大丈夫なのだろうか。通常は500Km/時走行でトンネルは86 % (246.6 km)も占める。脱線はないだろうが制御不能な状態になりトンネルの壁に激しく衝突するだろう。救護はできるのか??私は開通しても乗りたくない。青函トンネルも不安だった。


■防衛

 北がミサイルを発射したか否かで数時間かけて解析しているが、こんな状態で防衛などできるのか?我が国へはミサイルが10数分で届くが、こんなモタモタ判断でどうなる??ホントは遥かに高度な情報を迅速に得ているのだが、戦略上あえてモタモタしている様に見せている??・・・。

 敵基地攻撃能力、核の共有など、安易に是とは言えないがじっくり検討してほしい。


 対中国で日本の防衛力を比較してみる。一言でいえば「弱い」である。中国軍の戦闘機数は日本の3.7倍、戦闘艦艇1.5倍にのぼる。中国軍の軍事力は米インド平洋軍の5~5.6倍に達し、ミサイル戦力でも大きく差広げている。米国のインド太平洋軍と自衛隊合わせても敵わない。


 では、日本はどのような安保戦略を取るべきか。対話による外交、国際協調だろう。

 北朝鮮への対応と共に、日本が重点を置くべきなのは、台湾海峡の安定だ。米中がぶつかれば大戦争になる可能性が高い。在日米軍などが標的になるほか、中国が作戦上、日本の南西諸島の一部を占拠しようとするとも考えられる。


■国際 

 自国主義の横行が予測され、国際協調の流れは停滞すると思われたが、ウクライナへのロシア侵攻でその重要性が再確認されたのではないか。強大な国が屁理屈を並べて国家の主権を脅かす可能性の一つが今回具体化した。狂った指導者を正す道は唯一それだけである。

 なんであれ自国を自分達で守らなければならないことが示された。我が国が標的になった場合、同盟があるからと言えども米国は安易には立ち上がらないはずである。世界大戦になりうるからである。ならばどうする??

  

■社会

 これからの国の危機管理対策として社会不安対策が必要となる。

 不安 パニック状態 拘禁ノイローゼ 詐欺横行 うつ病など増加、自死、SNSデマ横行、差別の横行など。どう対応するのか?

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などなど。


 検討すべき点はまだまだあるが私の立場では及びもつかない、記載しきれない、・・・・。その道のプロに、政治家に委ねるしかない。


3/21(月)春分の日休日 飯川病院日当直
1:30起床、新聞・文献・徒然ほか何時もの如く。8:40回診に行く家内に同乗飯川病院、9:00から日当直業務につく。新聞入力3日分で大量、読書など。12:00検食。微睡本読みなど。18:00検食、20:00就眠。徒歩Σ2528歩。運動不足。

我が国の危機管理の問題点2022(3)   国家の危機管理 (2) 社会保障・医療

 少子高齢化、人口減によって国民生活のあらゆる分野が影響を受ける。影響を受けない分野など探すのが困難である。にもかかわらず、国は最近まで静観してきた。


■社会保障、医療

 医療・介護を含む社会保障は原資としての資金、それを担う人材が必要な部分である。したがって、少子高齢化、人口減によってモロに影響を受ける。

 年金制度は支給額の抑制を図るために暮らしに影響する物価だけでなく、現役の賃金変動も考慮して毎年度改定される。今年も昨年に続き減額となる。指標となる18~20年度の賃金変動率がマイナス0.4%だった。国民年金が256円減額となる。

 

 ●年金

 年金は、かつては100年安定などと言われてきたが、それは理解できない考え方であった。現に、避けられない人口減少、少子高齢化の中で経済や財政と整合性のとれるよう給付額を抑制する「マクロ経済スライド」導入などが行われている。格差・貧困が拡大し社会の分断が進むなか、社会保障に求められる機能・役割はむしろ拡大している。社会保障の再構築が必要だ。だが、これが日本経済の低迷による資金難のため難しい。さて、将来的に何とするのか。国には複案があるのか??それすらわからない。


 ●医療・介護など

 日本の医療は国民皆保険のもと世界一という評価であったが、COVID-19禍を通じてその脆さが露呈した。

 日本の医療体制は医療危機に対してどうしてこうも脆弱だったのか。COVID-19ウイルスの流行が日本で始まってから2年余になる。自粛的な活動を続け、感染防止に協力してきた多くの国民が医療の現場の厳しい状況で緊急事態宣言が延長されたりする状況に疑問に思っていたのではないだろうか。


 欧米がCOVID-19患者に何とか対応しているのに、人口当たり病床数が先進国最多とされる日本の医療はすぐ病床が逼迫してしまう。実際には病床があっても医師・看護師等のスタッフが足りないから有効に利用できない。保健所も減らされている。日本の医療の将来的な危機管理、ビジョンはどこの部署が、誰が、どの様に考えているのか、医療関係者の私にとってもよくわからない。


 日本の病院や診療所の8割は民間経営で賄われてきた。国は国民の健康に責任を負ってこなかった。民間に丸投げ状態で互いに競争させながら安上がりに運営してきた。

 民間の医療機関の経済基盤は極めてひ弱である。またスタッフは人数も余裕がなく、給与も身分保証も弱い。だから、平時の医療は何とか対応できているが、感染症などへの緊急対応は困難である。対応したくともできないのが現状である。


 私は、公的医療機関として国や県の補助を受けている医療機関は医療上の緊急事態にはより積極的に応じるべき、と考える。また私的医療機関には緊急対応による損失補填を考えるべきである。それによって医療の裾野は人がっていく。


 国民の健康を守る危機管理として、薬やワクチンの確保でも我が国の対応力は極めて脆弱であることがわかった。なぜ、我が国のワクチンがないのか、治療薬の開発も遅れをとっているのか。国がこの面の研究に目を向けないから、である。国は見る目がなかった。企業としての製薬会社は、単独では先の見えない分野には大きな投資はできないのが現状である。


3/20(日) 小雨 外仕事若干 
2:00起床。何となくファイトにかける。3:00頃から日常の作業に。文献・録音データその他の整理で過ごす。午前はデータ中心座学、NHKのど自慢楽しむ。新聞チェック、本読みなど。ダリアガレージに並べる。コンポスト1個解放、移動準備。19:00記念日夕食、20:30就眠。Σ3779歩、ガレージ周辺ウロウロだけまでの往復だけ、運動不足。

我が国の危機管理の問題点2022(2)   国家の危機管理 (1)

 新型コロナ感染はまだまだ長期化すると予想される。ロシアのウクライナ侵攻は早く終わってほしいが、落とし所が見えず、意地を張るプーチンが相手ではそう上手く行くかわからない。

 COVID-19もロシア侵攻も我が国の脆い状態を明らかにした。

 私は悲観論者であるが、日本の危機管理を見れば以下の項目に相当に危惧を感じ取っている。

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■人口問題

 私は第一に上げたい項目である。50年も前から予測されていたことだが、目先のことしかわからず、先を読めない政治家はずっと無視し続けてきた。人口減の影響を受けない国民生活など全くない。各所に歪みが明らかになった今になって子育て支援などと慌てている。子育て支援では出生数は増えない。もう不可逆的状態に入った。これほど重大なことなのにもかかわらず、歴代の政治家は責任を感じているようには見えない。日本はもう古き良き時代には戻れない。悪戯に夢を求めるより、人口減による新常態の設定と確立を進めるべきである。 


■食料危機

 国際的に食料は逼迫しているのに我が国は食料自給率が37%と、食品は輸入に頼り続けている。米以外は軒並みに輸入品で賄われている。世界的に見て食品生産量は温暖化、砂漠化とかで頭打ち状態にあり、発展途上国の生活向上に伴い食品需要量は増加しつつある。現在、食品は戦略物質化している。今までは豊かな資金力を背景に食品を獲得できてきたが、今後は厳しくなるだろう。食料受給率の向上が必須と考えるが、国の方針がわからない。


 日本は国土こそ狭いが降水量も多く、世界に名だたる肥沃な土地を持つ。四季がはっきりしていて多くの農産物に対応できる。こんな特徴を無駄にする手はない。だが、少子高齢化によって休耕田が目立ち、農作放棄地も増えている。


 日本は国土こそ狭いが世界で6番目の海洋国である。しかし近年漁獲量は減少している。漁獲量は1980年頃は1300万トン、2017年は430万トン。にもかかわらず食卓に魚介類が並ぶのは、国内で消費されている約半分を輸入に頼っているから。食用魚介類の自給率は2017年は55%。日本の水産物の輸入金額は約1.8兆円で、アメリカの約2兆円に次いで世界第2位(2018年)。世界の水産物の漁獲量は過去50年で2倍以上に増加、資源は枯渇状態にあるとされる。その結果、養殖による生産量が一気に増えたが、高級魚1Kgを得るのにその5-7倍の餌が必要と問題も多い 。


■経済 

 我が国の経済は税収が予算の半分程度で毎年赤字国債発行によって賄われている。国際は借金である。国債の発行残高は約1000兆円、地方政府の地方債は約200兆円。2020年度もCOVID-19対策により約100兆円の借入を増やすなど、年々増加している。    

 地方経済低迷・活力低下によって国の税収が激減しているから止むを得ない点はあるが、危険な状態だ、と思う。政治家は経済感覚に乏しいと思う。


 国際経済もユーロ圏、イタリア、ギリシャ、イランも危ない。新興国の経済破綻、没落、インフレ加速など危険因子は目の前にある。日本の国債は大部分が国内で有しているという特徴があり、外国資本の関与は少ないが、それでも脆い状態である事に変わりはない。


■エネルギー問題

 我が国はエネルギー資源が乏しい。2018年の日本の自給率は11.8%(2010年20.3%)で、ほかのOECD諸国と比べると低水準。エネルギーとして使われる石油・石炭・LNGなどの化石燃料は輸入に頼り、依存度は85.5%。LNG輸入はロシアからは全体の8%と少ないが、ロシアのウクライナ侵攻でエネルギーの流通は世界的に影響を受け、大きく変わっていく可能性がある。

 エネルギーは今や戦略物質となった。

 再生可能エネルギーは徐々に伸びつつあり、その傾向は将来的に変わらないが、インフラのほとんどが輸入品。国の危機感が乏しかったためにこの方面での産業は育たなかった。殆ど中国産で賄われている。

 地球温暖化のために再生可能エネルギーの比率が伸びていくが、その発電コストは化石燃料より遥かに高いことから、市民生活に大きな影響を持つ様になるだろう。


3/19(土)曇り晴 
1:30起床、新聞・文献・徒然ほか。録音データ整理。午前は町内会の廃棄所の掃除、ボタンなど鉢をガレージから運び出した。蕾が立派。午後は新聞チェック、雪中保存したネギを採取、今晩の料理に供する。外の水道使用開始。微睡のち19:00夕食、記念日関連の寿司、20:30就眠。徒歩Σ8301歩。我ら夫婦の49回目の記念日。

我が国の危機管理の問題点2022(2)   国家の危機管理 = 国民を守る意思と能力

 原発事故の危機を通じて決定的に欠けていたのが、全体を見渡し、全体を把無し、金体を動かす指導力と体制だった。

 もう一つ、いざというときに命をかけて任務につく有事対応部隊を日本は持っていなかった。原子力規制官庁や政府にはその発想さえもなかった。


 そうした危機管理や処理能力の弱さが、米国との協調をも揺るがした。事故発生から3日後の夜、枝野官房長官とジョン・ルース駐日米大使との間で原発事故の専門家である米NRCの職員を官邸に常駐させるか否かをめぐって激しい衝突が起こった。日本側は大した危機管理能力もないのにこの申し出を断った。この時、在日米軍の安全性を軽視したことになり、原発事故は日米同盟危機をも包含していた。



 原発事故のように致死性のリスクが高い危機が多発する恐れが強まっている。北朝鮮のミサイル問題も同様である。


 施設や設備の巨大化、能力の先鋭化に伴って応用される技術も巨大化する。

 リスクを相殺すべくデザインや組織を複雑にするとそれが新たなリスクを生む。組織を分散させるとリスクの相互連鎖をもたらす。グローバル化がそれを世界同時的に拡大、拡散させる。


 3.11の後、日本の危機管理に対する提言が数多く見られたが、その多くはデザインと制度、手続きの手直しに終始し、プロの背成やリーダーシップの質の向上は脇にやられがちである。私は3.11の後、原発関連のニュースを追っかけているが、危機管理の実態が大きく進展したようには思えない。



 原発事故は致死的重大事故においてもっともなのは、人間的要素、とりわけリーダーシップのであることを教えてくれた。リーダーシップは危機克服に必要な最大の公共財と見なさなければならない。


 国家危機管理が不十分ということは国民を守る意思と能力が不十分であるということにほかならない。


 危機管理を外交・安保と並ぶ、上位の政策概念として位置づけるべきである。


 今回のロシアのウクライナ侵攻は、我が国が後回しにしてきた未解決なリスクにも影響を与えている。これを機会に国民を守るために危機管理機能を高める必要がある。


3/18(金)49年周年 曇り 大曲中通病院外来 飯川病院ボランティア 
1:00起床。文献・新聞読み、データ整理などいつもの如く。6:00ゴミ出し。7:35Taxi。8:12こまちは地震の影響で運休、ほぼ同時刻に出る在来線で大曲に。9:30外来、同じく在来線で帰秋、15:45飯川病院ボランティア、微睡など、新聞入力。19:30帰宅、夕食。21:00就寝。徒歩Σ7608歩。昨夕、一昨日と同時刻23:25に岩手県沖で地震。田野畑、野田村など震度5強、なんつうこっちゃ。

我が国の危機管理の問題点2022(1)   人材は重要な公共財なのだ

 我が国の危機管理は問題があるのではないか? 私はずっとそう思ってきた。

 残念なことに、国際的に日本は危機管理能力が弱い国とみなされている。震災後のダボス会議の「国別危機復元力評価報告書」では、ドイツ、スイス、イギリスが最上位に位置し、日本は下位に甘んじている。


 日本が振るわないのはリーダーシップが低く評価されているためである。

 確かに危機管理には政治的判断が必要であることから、その中心は官邸なのかもしれないが、政治家だけではダメ。豊かな専門知識を持つ人材が一定の権限を持って長期にわたって寄り添う必要がある。

 危機管理と言っても大規模な事故などだけではない。人口問題、食糧問題、エネルギーなど多岐にわたる。


 東京電力福島第一原発の事故は、国家としていかに備えがなかったかを全世界に知らせてしまった。


 地震、津波、原発事故の複合災害となったことが危機対応を難しくしたことは確かである。

 そんな厳しい中で、政府も自治体も企業も住民も、現場では多くの人々が危機に取り組んだ。その役を主として担ったのは東電福島第一の当直長、当直、運転員らで作られたチームであり、駆けつけた自衛隊だった。彼らが事故との戦いにおける「最後の砦」だった。

 彼らの働きによって東京圏を含む半径500Kmの汚染が回避された。このことはどれだけ大きく評価しても仕切れないほどの価値がある。


 国家としての危機管理はもたついた。東京電力と政府、各省庁間、そして中央政府と地方政府の対応はバラバラだった。


 危機管理の初動で大切なことは、危機の性格、深さ、影響の大きさを科学的に見極めることである。


 この点で、米政府の反応は鋭敏だった。3号機建屋の水素爆発後、日本政府がもたついている間に、米政府は「このままでは日本は核汚染荒廃地になる」との危機感を一気に強め、複数のチャンネルを通じて、次のようなメッセージを日本政府に伝えた。


■日本政府のどこが指揮を執っているのか分からない

■政府一丸となって取り組むことが必要だ

■東電が原発事故の対処ができないのであれば日本政府がやるべきだ

■自衛隊が命をかけるしかない


 これらのメッセージは、日本の危機管理の弱点を説く突いていた。

 経済産業省、原子力安全・保安務局が果たすことになっていた中央と現地の両方の対策が機能しなかったからである。


 現場で事業者とともに対応にあたるべき保安検査官が早々に避難してしまったため、政府は肝心な情報を得ることができなかった。検査官の避難は保安院が承認しており、彼らだけの責任を問うべきではないが、危機時の規制官庁のあり方を鋭くつくこととなった。


 保安院、文科学者、原子力安全委員会は時に面倒なことを他に押し付けあう争いを繰り広げた。

 プールへの放水も、警察、自衛隊、消防の間で押し付けあった。彼らには原発事故に対する対応法など全くわからなかったから止むを得ないところもある。


3/17(木)曇りのち快晴 午後飯川病院 健康クリニックドック判定
 午後11時34分頃、地震の揺れと騒音で起床、ラジオで確認、宮城県や福島県で震度6強。同36分頃にも両県で震度6強が観測。震源は福島県沖、深さは約60キロ。予想される津波は最大1m。広範に停電しているという。 東北新幹線で脱線あり。この程度で済んだのは素晴らしい。明日は大曲どうなるか??新聞文献、読書。夜が開けるとともに被害状況明らかに。死者は3名。10:30受診の石井さんに同乗飯川病院、ボランティア。健康クリニックドック判定、14:00-19:00勤務、入院患者対応。19:15帰宅夕食、20:30就眠。徒歩Σ7350歩。

東日本大震災・原発事故2022(7) 11年 原発事故(5) 現状の諸問題(4)

 私は、帰還に夢を持たせ少数の方の帰還に期待するよりも、この10年間の生活を支えた避難先での生活再建が充実するよう避難されている方々に支援する方が理にかなっていると思う。

 帰還できない方々には一層苦渋を強いることにもなりうるが、たとえ帰還したとしても人口は大幅に減少し、コミュニティは戻らず、社会福祉などのインフラ再構築はできないだろう。


 原発被災地域に関しては10年も経ってこんな状態だから、従来の「帰還待ちの方針」でなく、発想の転換が必要な時期に至ったと考える。

 通用しない意見だろうと思うが、私は以下のように考える。

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 ■ 現在帰還困難区域と言われる原発被災地域を全て国が買い上げ国有地化する。

 ■ 未帰還者には現在の避難地区あるいは新たな場所で生活できるよう一層援助する。


 ■ 国有地化した地域に原発汚染物質、放射線廃棄物、廃炉で生じた核のゴミなどを集約し処理する。福島以外に汚染を拡散するのは考えもの。


 ■ 日本全体が少子高齢化する中、地域の事情はもっと厳しい。将来的に街が成り立つか、コミュニティが形成されるか、私は先行きは厳しいと思う。
―――――――――――――――――――――――――――――――――


 福島県の集計では3万人超が避難を続ける。戻りたいと願う人。帰還をあきらめ、新たな地で暮らす人。共通するのは故郷への思いだろう。



 私も故郷に対する思い入れは強い方だと思う。そんな私がこんな意見を出すことは辛い。

 長く続く廃炉、大震災の余震とされる地震への備えなど課題は多い。
 政府の避難指示が出された福島県内11市町村の北西端にある飯舘村。4年前に大部分で指示は解除されたが、いま村で暮らすのは、事故前の6500人の4分の1に満たない。しかも、多くは長く村に住んできたお年寄り。若い方々はとっくに故郷を見限って他の地区で生計を営む。



 計画された除染は3年前に完了し、生活の場の放射線量は落ち着いているのに。


 ■新たな産業

 政府は、ロボットや水素エネルギーなどで新たな産業を興すことを狙う「福島イノベーション・コースト構想」で明るい未来を披露する。

 地域の再生に目標は大切だが、現状とかけ離れた夢をふりまいても、そこに至る道筋は描けない。今の福島に目を凝らし、地に足の着いた将来像を語ることが、復興への第一歩のはずだ。福島県の産業は県全体では、電子部品や医療機器に牽引されて製造業の出荷額が原発事故前を上回った。


 しかしながら、農林漁業の一次産業は苦境が続く。風評が原因だが、さらに汚染水処理の問題が加わる。


 ■汚染土壌や廃棄物

 福島第一原発がある双葉、大熊両町で中間貯蔵中の汚染土壌や廃棄物をどこで最終処理するのか。

 そもそも通常の廃炉とは方法も困難さも全く違うメルトダウンを起こした原発の廃炉が復興の大前提のはずだが、それがどんな状態を指し、いくらかかるのかもあいまいなままだ。政府は賠償と合わせ22兆円と見積もるが、35兆〜80兆円と試算する研究機関もある。


 これらの汚染土は法律で、30年後に県外へ運び出すことなっている。これを決めるにあたって県外候補地の意見などは聞いていない。だから、この方針を知っている国民は少ない。
私はそんな根拠不明で作った約束が果たされることはあり得ない、と思う。


 受け入れのことを何ら調査や議論することなく取りめた国の方針は超無責任である。かつて「原子力船むつ」の母港を巡ってトラブルが生じたことをもう誰もわかっていないのではないか。


3/16(水)曇り晴れ 午後飯川病院勤務 夜間地震M7.3
2:00飯川病院起床、そのまま病院でボランティア。文献整理関連ほか。午前は座学。新聞チェック、自炊、読書。入院患者対応。午後飯川病院勤務、微睡、データ整理、文献読み、読書など。19:30帰宅、夕食、21:00就眠。Σ4727歩。午後11時34分頃、宮城県や福島県で震度6強。同36分頃にも両県で震度6強が観測。震源福島県沖、深さは約60キロ。予想される津波は最大1m。 

東日本大震災・原発事故2022(6) 11年 原発事故(4) 現状の諸問題(3)
 ■住民帰還計画の問題点(1)

 福島県内には避難指示が続く帰還困難区域が340平方キロある。

 一部地域でも帰還できるよう除染やインフラ整備を優先してきた特定復興再生拠点で今春、避難指示の解除が始まる。特定拠点の面積は帰還困難区域の8%に過ぎない。

 福島第一原発があり、県内で唯一、全町避難が続く双葉町も、早ければ6月にも初めて住民の帰還が実現する。


 特定復興再生拠点にある町内に先月までに、帰還に向けた準備宿泊を希望したのは約20世帯。他に帰還準備をする家は見当たらなかった。残る区域も、政府は、希望する住民が2020年代に帰還できるよう除染を進め、将来は帰還困難区域の全てで避難指示を解除すると繰り返す。しかし、具体的な進め方は示されておらず、実現が見通せない状況に変わりはない。


 少数の住民が帰還したとしても生活できない。しかも、年々過疎化する。生活上に必要なインフラ、病院、商業施設などの整備はどうするのか。

 住民にも、自治体にもそ整備する力はない。国が面倒見るの??


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 私は住民帰還について考え直すべきだ、と思う。


 原発事故に伴う避難対象地域は事故直後に比べ、面積では1/3に減つた。

 放射線量が高く、人が住めない帰還困難区域、立ち入りが禁止区域が双葉町、大熊町など7市町村に残つている。これらの地域では早期の帰還を目指して除染が進められているが、野山や湿地帯などの除染は極めて困難で、費用も莫大にかかる。

 除染を進めたとしても汚染された里山が近くに残る地域に住民がどの程度戻るだろうか?? 多分期待出来ないだろう。

 帰還希望者が戻れるように、行政や商店街などをコンパクトに集約しながら生活基盤の再建を急ぐべき、との意見もある。

 私の感想を無責任に言えば、こんなアイデアで再建しても生活基盤の再建、産業の再建は無理だと思う。

 被災後10年以上になる現在、住民の帰還希望者は年々減少している。10年も待たせた帰還計画自体に問題があった。

 被災当初、全体像がわからないうちに住民に過剰に配慮した方針を作ったからである。避難までさせた責任が国策にあるのだから止むを得なかった部分はあったが・・・・。


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 ■ 福島第一原発がある双葉町は今も全町避難が続く。調査に対して6割超の世帯が「戻らない」と答えた。

 ■ 2年前の春から住民の帰還が始まった大熊町。1万人以上が住民登録をしているが、実際の居住者は約730人で、東電関係者以外は100人ほどだと町はみる。大熊でも「戻らない」と考える世帯が6割にのぼる。


 ■ 原発に近い富岡町、浪江町では住民の帰還率は1割に届かない

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 双葉町には政府が管理して汚染土を保管する中間貯蔵施設が広がる。双葉・大熊両町の林や田畑が汚染土の受け入れをしてきた。

 双葉町、他の町や村に汚染土などを詰め込んだ保管袋が積み上がる。
これの行き先も決まっていない。

 こんな環境の中、帰還希望者が増えるとは思えない。


3/15(火)雨風 中通病院外来 飯川病院ボランティア +当直
1:00起床、いつもの如し。5:50可燃ゴミ提出、6:40バス飯川病院に、まだ寒い。8:45-13:00中通総合病院外来。13:15飯川病院ボランティア。17:00当直業務。18:00検食、21:00就眠。7388歩。

東日本大震災・原発事故2022(5) 11年 原発事故(3) 現状の諸問題(2) ■廃炉作業
 廃炉作業について政府と東電は、2041-51年完了を目標とする。だが溶融核燃料の取り出しなど難しい課題が山積。この目標は科学的、論理的でないし、廃炉後の原発の姿も明示されていない。
 一方、日本原子力学会は異なる見解を示す。全施設を撤去し、汚染土壌搬出などにより全敷地が再利用できるようになるまで、最短でも100年以上という。立地自治体も「廃炉とは原状復帰」と捉え、更地にするよう求めている。「原状復帰」でなく「旧状復帰」でないのか?? なぜ、これほど年数に開きがある?? 廃炉の方法等のすり合わせが行われていないからだ、と思う。政府と東電が福島の復興を真剣に考えているというのであれば、真摯に向き合い、地元をはじめ、国民が納得できるように説明すべき。

 1月末、原子炉から溶け落ちた燃料デブリを取り出すロボットアームが英国から福島に到着し、2号機で使用試験が始まった。1-3号機には880トンの燃料デブリがあるとみられるが、分布状況も形状もまだつかめていない。

 原発の廃炉は遅々ではあるが進んでいる。
 一方、廃炉作業で出てくる放射性廃棄物や溶け落ちた核燃料の処分方法の検討も、保管場所の検討も進んでいない。
 福島第一原発の廃炉作業は今の技術だけではできない。新しい設備や道具も開発しなければならない。こんな状態だから、いつ終わるか全く見えない。
 廃炉完了の時期は全く不明と言っていい。

 ■他の原発再稼働
 原発再稼働手続きが全国で進められている。これまで10基が再稼働済み。
 震災後に導入された新規制基準は運転期間を「原則40年」とし、延長は例外的処置とした。それを形骸化させるような再稼働も予定されている。
? 原発の稼働に際して前提となるのは政府と電力会社、自治体が巨大地震や津波による過酷事故のリスクを改めて認識すること。その上で住民避難計画の策定を含め、万全の対策を講じることが不可欠。
 ロシアのウクライナ侵攻によってエネルギー不足が予想され、再稼働を求める意見もあるが、安易であってはならない。他の対策はないのか?十分に検討してほしい。

 ■福島の復興の歩みは遅々
 福島の復興は岩手、宮城に比しても特に遅い。特に産業面では遅い。
 沿岸漁業の昨年の水揚げ量は震災前の2割にとどまる。放射線による風評被害があるため。さらに来春以降、「処理水」の海洋放出が加わる。
 政府や東京電力は、放出で風評被害が生じたら、適切に賠償すると説明するが内容的には何ら明らかになっていない。漁業関係者は政府の賠償方針に不信を募らせる。


3/14(月)曇り 健康クリニックドック 飯川病院 
1:00起床、いつもと同じパターン。寒い、データ整理、6:40バス飯川病院に。9:00-12:00健康クリニックドック12名+レ線チェック結果判定13名。申告作成会場に書面提出、飯川病院へ、微睡、14:00-19:00勤務、外来患者対応。19:30帰宅、夕食、 21:00就眠。Σ7280歩。

東日本大震災・原発事故2022(4) 11年 原発事故(2) 現状の諸問題(1) 
東日本大震災で、東京電力福島第1原発が過酷事故を起こして11年。福島県内外ではいまだ3万人超が避難生活を強いられている。原発事故がいかに甚大な被害をもたらすか。その現実を直視しなければならない。
 しかしながら福島に対する国民の意識、政府の意識には問題が山積みである。全て先延ばしの論理で処理されて来たからである。先延ばしは日本政府の常套手段である。問題が顕著になってから慌てて決定する。その最たるものは人口減問題、50年も放置し、不可逆的状態になった今各所で大騒ぎしている。
 先を読めない政治家集団、こんな事でいいのだろうか。

 原発に関して、代表的項目について私が学んだこと、感じていること、考えていることを記しておきたい。

 ■原発の安全性の意識
 事故は人々に大きな衝撃を与え、安全性に疑問を抱かせた。世論調査でも「脱原発」を求める声は7割近くに達した。 原発にはこうした根強い不信感があるが、政府や東電の対策はそれを払拭するものとは言い難い。

 ロシアのウクライナ侵攻に伴う原油高騰への対策としては最近、緊急的に再稼働を求める声が自民党内で浮上している。しかし多くの人が依然、苦渋を伴う避難生活を強いられている現実を見れば、再稼働を急ぐのは疑問である。
 ロシアのウクライナ侵攻で原発が攻撃対象となった。誰しもが「考え難い!!!!」、と評論するが、戦術上そこに原発があれば攻撃対象になることは十分考えられる。そこまで理性のある為政者だけでは無いのだ。プーチンはその一人の例。だから、国の安全のためには原発の存在から考えなおさなければならない。

 ■処理水 敷地内では放射性物質を含む汚染水が大量発生し専用設備で処理水としてタンクに保管している。満杯になる来年春ごろを目標に東電は海に放出する計画だ。
 そんなことは少なくとも7-8年前からわかっていたこと。その処理方法の決定を昨年までろくに検討もせずに延ばし延ばしにして、これ以上は待てないと菅首相前総理が急遽決断した。 地元漁業者は一貫して反対を表明してきたが地元の理解をえる機会も作ってこなかったのが実情だ。世論調査では放出への賛否が拮抗し、「分からない」は3割を超えた。
 これらの世論調査結果を見れば、来春の放出目標が民意に沿っているかは疑わしい。専門家が提案する陸上保管へ方針転換し、国民の合意形成にもっと力を注ぐべきではないのか。
 政府は、科学的には安全であることを地元に丁寧に説明して判断した、と強調する。地元ではそのように理解していない。しかも、福島だけでなく、宮城、茨城各県の漁連も反対を表明した。
 政府や東京電力は、放出で風評被害が生じたら、適切に賠償すると説明する。しかし先日、原発事故で避難した住民らが起こした訴訟で、政府の中間指針による賠償では不十分とする判決が最高裁で確定し、被災者は政府の賠償方針に不信を募らせる。

 処理水の放出は30年ほどかかるとみられる。その間、環境や取れた水産物に悪影響が出ていないか監視する体制を、政府や東電は築く必要がある。しかし、今のところその方法が確立してとは言えない。積極的に情報も公開して地元の理解を得なければ、事態は進まない。


3/13(日)降雨終日寒い 昨年泉外旭川駅開業 
1:30起床、申告最終チェック、蓄積データの整理と確認、本読み、文献読み。午前座学。
ダリアの球根を箱から出し日に当てた。カビの匂いがする。一見いい状態に保存されている。微睡、読書、蓄積データの整理とバックアップ。12:00ニュース、のど自慢楽しむ。午後は書斎の整理と掃除。音楽関係の録画確認、数編楽しむ。本読み。19:00夕食。21:00就寝、Σ5988歩。

東日本大震災・原発事故2022(3) 11年 原発事故(1)
 
2011年3月11日、14:46の地震発生から50分後、第一原発は津波によって全電源を喪失した。 12日の15:36、1号機で水素爆発が生じ、それまでの我が国の「原発の安全神話」が完全に崩れた瞬間であった。
 だが、肝心の国は知識不足からその情報を発信できなかった。
 原子炉の冷却ができなくなると何が起こるのかすら知らされていない自治体、住民は何も知らされないまま、住民の避難は半径3Km、10Km、20Kmと避難区域はどんどん広がった。
 原発事故が生じた際に部内、部外者、住民や自治体に何が生じうるか、何も示されていなかったのは驚きである。
 日本の原発政策は「原発の安全神話」のもとに作られてきたから、事故の際の対応などまとまっておらず、司令塔になるべき部署もなく、専門家もいなかった。

 一時は原発放棄案まで出たが、そうなれば半径500Km、すなわち東京を含む関東東北の領域が汚染され、避難区域になる事にもなりえた。そんな事態は現実には考え難いが、日本としての機能維持は困難になったであろう。
 その厳しい状態はぎりぎり回避されたが、そこまで追い込まれていた実情を日本人なら知っておくべきである。
 原発事故直後、脱原発の機運、節電の機運が一気に高まったが、10年以上経過した今、ともにその機運はしぼんでいる。東京電力の関連ニュースを集めていると今でも綱渡り状態であることがわかる。
 人は物事を都合よく考え、不都合なことは忘れ去る傾向がある。

 原発はどんなに安全を求めても事故を防ぐことができない。
 例えば、考えたくないことであるが、某国の通常ミサイルが日本の原発を数箇所攻撃すれば、我が国は放射能汚染のためにほとんど居住できなくなる。原発のエネルギーはそれほど大きいものである。原水爆を直接用いずともそれと同じ状態をきたしうる。私は昨年そのように記述した。東日本大震災・原発事故10年(3) 原発事故(1)
 いかに安全を高めても人間の英知を超えているような予想外の事象が生じうる。それが現在ウクライナで生じている。ロシアはウクライナ国内の数け所の原発を攻撃し、一部では冷却用の電源が喪失し隣国から供給を受ける事態にまでなった。

 ■住民の帰還
 特に深刻な状態なのは、東京電力福島第1原発に近い福島県沿岸部の7市町村にまたがる計約337平方キロの区域でいまだに避難指示が続く。 今春、一部で指示が解除される予定で、唯一全町避難が続く双葉町でも1月下旬、帰還に向け準備宿泊が始まった。だが宿泊したのは1カ月で延べ20人にとどまる。避難先での生活が長くなる中、住民の帰還は期待でき難い。
 もともと過疎化が問題になっていた。この地に新たな職場を作り、医療・福祉・教育などの充実、住居、商業施設の確保、コミュニティー再建など・・・・、復興はほぼ実現困難と思われる。

 ■水産物の風評被害
 政府は昨年4月、第1原発で発生する汚染水を処理した水を薄めて海洋放出すると発表。来年春ごろの開始を目指すが、地元漁業者の反発が根強い。再検討を求めたい。

 ■廃炉
 国と東電は事故の30-40年後に第1原発の廃炉を終えるとする。だが、溶融核燃料(デブリ)の全量取り出しや建屋解体が可能かどうかは今のところ不透明。 ■復興庁
 復興庁は2031年3月が設置期限。復興庁は複数の省庁にまたがっていた政府の窓口を一元化した。これまでの復興事業の反省を生かし、庁の機能を再検討し、組織拡充を進めるべきだ。

 福島はまだ復興を果たしてる、とは言えない。 


3/12(土) 快晴温暖 急遽飯川病院午前外来 申告終了  
1:10起床、文献検討、徒然など、9:00急遽飯川病院午前外来担当、本日の外来医師COVID-19濃厚接触者で出勤できず。バスでは間に合わずTaxi出勤。午後は二人分の申告作業、夕方終了、19:00Taxi帰宅、夕食。20:30就寝。Σ5296歩。

東日本大震災・原発事故2022(2) 11年 またこの日がやってきた(2)

(3)私にとっての東日本大震災 収入の20%を寄付
 岩手、宮城、福島の東日本大震災の災害状況は凄まじかった。さらに福島では原発事故による被害がこれに輪をかけた。
 ■本年2月、3月時点での3県合計の人的被害状況
―――――――――――――――――――――――――――――
       死者  行方不明者   震災関連死   県外避難者
―――――――――――――――――――――――――――――
岩手県    4675    1110     470       741
宮城県    9544    1213     929     3396
福島県    1614   196     2332     26692
―――――――――――――――――――――――――――――
合計     15833    2519    3731     30829
―――――――――――――――――――――――――――――
 我が家は400リットルの灯油のタンク置き場のコンクリ−ト床面に大きく亀裂が入りタンクが若干傾いたことくらいの被害しかなかった。

 震災直後から全国から、多くの国々から支援が行われた。
 私は岩手県出身で、大学4年次に学費が不足する可能性があったために岩手県医療局から奨学金の支給を受け卒業できた。その縁もあって医師としての最初の2年間三陸にある県立宮古病院で勤務した。その間三陸にある名所等を訪れ見事な風光明媚な自然を味わったが、その地はいずれも甚大な被害を被った。そんなこともあって私も心に大きな傷を受けた。

 そのような私が被災地に対して何ができるかを考えていたが、体力を考えれば現地へ出かけてのバランティアなどできない。今まで通り勤務医として働き寄付をすることがベストと考えた。身分が嘱託医に変わったために報酬は半減したが、そのうちの20%を岩手県の復興資金として送ることとした。
 この10年間、毎月岩手県復興局に送り続けている。

  本年2月の第31回岩手県東日本大震災津波復興委員会の報告によると、令和3年度の復興推進プランの進捗状況について示され、全213の計画指標のうち、進捗率が80%以上が94.4%にあたる201指標で、おおむね計画は順調に進んでいることが報告された。しかし、地域経済の回復度は50.9%となっていた。
■人的被害  死者:5,145人(余震、震災関連死を含む) 行方不明者:1,110人
■建物被害(住家のみ、全半壊) 26,079棟
■義援金受付状況 188億1,206万円(98,481件)
■寄附金受付状況 203億2,731万円(14,143件)
■いわての学び希望基金受付状況 104億4,824万円(26,355件)

 上記の如く、この10年の間に数値上では復興はかなり順調のように思える。微々たるレベルであろうが、私もその一翼を担ってきた事に喜びを感じている。
 
 嘱託医報酬と年金の約20%を寄付し続けるのは決して楽なことではない。苦痛と思うことも、そろそろ止めようか、と思うこともないわけではないが、今後も続けていく積もりである。
 私にとって東日本大震災は風化することが無い、重大な災害のままである。


3/11(金)曇り 東日本大震災11年目 大曲外来 飯川病院ボランティア 
1:45起床、文献・新聞読み、データ整理など。5:30可燃ゴミ提出、7:35Taxi駅に、8:11こまち、8:45大曲中通病院外来、Taxiで移動。秋田市内は徒歩。15:30-19:00飯川病院ボランティア。新聞点検など、19:15帰宅、夕食、20:30就寝。Σ7344歩。アンダーウエア一枚脱ぐ、防寒靴からウオーキングシューズに。

東日本大震災・原発事故2022(1) 11年 またこの日がやってきた(1)
 東日本大震災・原発事故から11年が経った。
 人は歳とともに時間の経過が早く感じるようになる。もうあれから11年!!! 感無量なものがある。

 (1)「カレンダージャーナリズム」
 メディアの特集がここ数日一気に増えた。報道記者たちはその日に向けて関連特集を含め、報道の準備に忙しかったであろう。
 「毎年その時期だけは熱心に報道するが、後は忘れてしまう」という皮肉の意味もある。しかし、私は必ずしもこの種の報道を否定しない。マスコミの果たす意義は大きい。

 ■ 毎年節目の時期には思い出すべきものがある、ということ。この動きが記憶の喪失、風化を防いでいく。自分が成長、あるいは老化して行く毎に捉え方も異なるから大きな意味がある。

 ■ 同じテーマの記述が集中するから、その折々の評価、経時的変化などが経時的にまとめられる。資料として活用できる。新聞が毎日発行され、その誌面が広いといえども限界があるし、読者が興味を向けてくれるかわからないから、関連のない時期に取り上げることは非効率的である。

 ■ メディアの役割は速報だけではない。次世代に知恵と経験を伝え得ていくことも重要。被災者が置かれている状況を個人個人のドラマに終わらせず、大きな目で評価し問題提起していく機能ももとめられる。 今年、3月11日は東日本大震災の11年の節目にあたる。一月ほど前から東日本大震災、原発事故関連の報道が目に見えて増えてきた。 カレンダージャーナリズムにも十分な意味がある。

 (2)私にとっての東日本大震災
 東日本大震災から11年が経った。
 その日、秋田の地では震度も5程度と比較的軽く、私の周辺でも、病院でも直接的被害はそれほど大きくはなかった。ただ、3日間ほど停電し、病院管理者であった私は帰宅せず院長室の大型テーブルの上で毛布にくるまって夜を過ごした。その後もしばらく物流は滞り自家発電用の重油の入手、薬品の入手な度で安心できない状態が続いた。結果的に大きな損害を受けることなく経過した。
 それにしても電気の供給は現代生活の中で大きな比重を占めることが実感できた。電気がなければ水も出ない。水も出なければ・・・と芋ずる式に生活が難しくなっていく。
 このライフラインの欠損は人口密集地、都市部、大規模施設で大きくなる傾向がある。被害の減免についての準備が必要となる。

 震災から数ヶ月後、東日本大震災の後遺症も小さくなって、私は雇用規則に準じ退職した。
 嘱託医として引き続き業務の一部を担うこととなった。


3/10(木) 晴れ 午前飯川病院で申告 午後勤務 
2:00起床,新聞入力。文献多数検討など。本読み、など、寒い。午前は深刻準備に、資料足りなくて7割方で終了、微睡など。4:00-19:00飯川病院勤務。昨年、東日本大震災政府主催慰霊祭の様子を聞く。今年が最後だと言う。菅首相の言葉が虚しく響く。言葉にすることで失われるものがある。19:00帰宅、20;30就寝。Σ3280歩。

恩師お二人がご逝去 秋田大学第3内科初代教授柴田昭氏、2代目教授三浦亮氏
 東日本大震災・原発事故から明日で11年が経った。明日からは一定の期間、鎮魂の気持ちにならざるを得ない。

 その前に、最近、私が師とお慕い申し上げていたお二人がお亡くなりになった。両先生のご冥福を心からお祈りし、感謝の気持ちを表したい。
 いずれも85歳以上と私より10歳近く年長であり、人間である以上いずれはこの時を迎えなければならない、と考えているが、お二人とも私にとっとて大切な恩師であり、実際に訃報に触れるのは感慨深いものがある。
 いずれもご高齢で、時はCOVID-19蔓延の最中で、葬儀は家族葬で営まれたとのことであり、私は一人静かに思い出に浸り、感謝の気持ちを新たにした。

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 柴田昭氏は、1975年10月に秋田大学第3内科初代教授に就任され、1977年新潟大学第一内科教授として転任された。氏は血液学、免疫学に造詣が深く、国内外に名を知られた方である。私は再生不良性貧血、慢性骨髄増殖症候群などのテーマについて学ぶ機会を与えられ、新潟大学に転出されてからもシンポジウムの演者として研究成果を発表する機会を与えていただいたなど、本当にお世話になった。
 氏は退官後も時折秋田大学第3内科の同窓会に出席し、会誌に近況などを投稿されていた。常に前向きに生きるその姿には感銘を受けていた。
 氏は昨年9月22日お亡くなりになったとのこと。
 私はしばらく経ってからその訃報を知った。
 秋田大学第3内科の同窓会誌には教授の逝去を悼む関係者の声が掲載されている。

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 2代目第三内科教授三浦亮氏は柴田昭氏の後1978年4月教授に就任された。氏も血液学、免疫学に造詣が深かった。私は教授の強い意向に従い不本意ながら博士号を取得した。
 私は白血病の化学療法の限界の打破のために、骨髄移植に向けての、準備、研究、実践についての許可をいただき、一定の目処がついた時点で後輩にその後を委ね、1985年秋田市の中通病院に赴任した。
 教授は1998年2月秋田大学医学部長に就任、2001年2月秋田大学長に就任、2008年3月任期満了し退職された。
 三浦教授も昨年暮れまでお元気で老健施設で働いておられた、という。
 三浦教授も秋田大学第3内科の同窓会に出席し、会誌に近況などを投稿されていた。真摯に生きられるその姿には感銘を受けていた。
 氏は2022年2月27日にご逝去された。
 私は数日経ってからその訃報を知った。葬儀は家族葬で営まれたとのことで、私は一人静かに思い出に浸り、感謝の気持ちを新たにした。
―――――――――――――――――――――――――――――――-
 
 機会があれば、お二人についての思い出と感謝の気持ちをまとめたいと思っている。


3/9(水) 快晴 午後飯川病院勤務+当直 COVID-19ワクチン担当
2:00起床、データ整理、新聞入力、文献多数、データ検討など。10:50バス通り街、徒歩ドンキに、9冊購入 バス飯川病院ボランティア。14:00-19:00勤務。13:30検食、微睡。COVID-19ワクチン担当、17:00当直業務に就く、18:00検食、20:00就寝。Σ9559歩。

こころと身体2022(22) 怒り、恨みの心理(16) 感情コントロール(8) デジタルは怖い(4)
 2004年5月、小学6年生が同級生の頸をカッターナイフで切り死亡させるという、信じがたい事件が生じた。もうあれから20年も経つ。誰もいない教室に呼び出し、後ろ側から斬りつけたらしく、傷の深さは10cmもあったという。計画性と、かなり深い憎しみ感情があったことを推定させる。
書 川名壮志著「佐世保小六同級生殺害事件―謝るならいつでもおいで」 新潮文庫 2018年(1)

 11歳ほどの少女が抱く愛憎とはなんだろうか?私はそんなに根が深いものだとは思っていない。ただし、加害者、被害者共にパソコンを自由に駆使し、ホームページも持っていて、通常からメールを頻繁に交換する仲であったらしいが、このことが深く関連していると思う。

 私は、メールは便利ではあるものの、怪作用の一つとして、憎悪に憎悪を重ねていく、即ち「憎悪育成器」と言っても良いような道具にもなりうると思っている。
 私は、この事件はパソコンゲーム上で不利・不都合になったときに気軽にリセットする感覚とほぼ同じ感覚で、被害者の少女はリセットされた、即ち、消されてしまったのだ、と思う。リセットとは完全消滅させる行為である。だから、そこには手加減なんてあり得ない。100%消滅する結果だけ、即ち、目の前で即死することこそが重要なのだ。だから最大の力をふるったのだろう。陰惨、悲惨な事件であった。

 何でこの様な事件が起こるようになってきたのか。
 合理主義の近代科学文明は人間に備わっているべき感性、情念を奪ってしまった事に起因するだろう。
 本来、子ども達はすべて生まれたときは「この世の王様」として白いキャンバス状態で生まれて来る。子どもは成長過程で、自分に備わった五感全てを用いて周辺からあらゆる情報を吸収し、生きる術を学んでいく。
 その過程で、悲喜こもごも、愛憎、挫折などを体験し、徐々に自分は「王様どころか、実は大勢の中のたった一人の存在」に過ぎない、と言う自覚が育って行く。それには10数年、いや、それ以上かかるものだと思う。時には、一生涯かかる場合もある。この感覚は、しかしながら、人間としての成長と同義でもある。
 そのような、人としての成長の基礎もロクに作られないうちに合理的、ヴァーチャルな、視覚だけの世界に接していくと感性等は育つはずがない。

 「百聞は一見にしかず」的な、聞くよりは見るのが手っ取り早いという合理性でなく、実は「百聞は一見に勝る」という非合理的経験の積み重ねが必要なのだ。
 感性を備えるには時間がかかる。だから、いわゆる、ゆっくり学習「スローラーン」が必要なのだ。
 小学校低学年から英語も教科に入ったし、デジタル教育導入も導入されると報道されていた。
 
 子供達にはボーッとした、考える、感じる時間を与えたいものだ。
 五感の意義を軽視し、合理性に走る今の教育は果たして正しいのだろうか? 私は疑問である。


3/8(火)曇りのち晴れ  中通病院外来 飯川病院ボランティア
1:40起床、文献チェック。5:30可燃ゴミ2袋提出。6:40バス飯川病院、8:40-12:45中通病院外来。若干難渋。13:00飯川病院、昨年本日から火曜日はボランティアに変更、勤務は水曜日に。検食、微睡。新聞入力、自炊。読書。19:30帰宅、夕食。21:30就眠。Σ7278歩。

こころと身体2022(21) 怒り、恨みの心理(15) 感情コントロール(7) デジタルは怖い(3)
 怒り、恨みの心理には現代社会の人間関係の希薄さが関連し、かつ、デジタル機器の発達が関連している、と思う。

 その問題点の一つは文章作成および解読機能である。私は、確証はないのだが、アナログ的機能の処理機構としての脳と、デジタル的処理機能の脳は別機能と思う。この辺のことは不勉強で今資料を集めている段階でなのでなんとも言えないが、アナログ的機能は情動面をも含んでいるのではないか、と思うし、デジタル的処理機能は視覚的判断機能により近いものと思っている。

 私自身の体験として、私はいま書籍、書類、新聞もほぼ全部デジタル化してパソコンやiPadで読んでいるが、デジタル資料を読んでいてもどうしても印象が薄すく感じる。情緒面に訴える内容でもピンと来ない。それでも便利さがその欠陥を凌駕しているものだから、そのことを分かった上で今後も続けていく。

 デジタル機器の怖さは通信の便利さと速さにもあると思っている。
 スマホの普及も相まって新しいSNSが次々と登場している。その利用者を見ると、Twitter(参加者は世界で3.4億人)、Faceブックオフok(25億人)、LINE(2.2億人)、Instagram(10億人)、Youtube(20億人)と驚くばかりである。また、通信機能は年々向上し、通常のデータならほぼ一瞬で世界中のどこでも届く。

 10年以上も前の、私が現役時代のこと。
 患者さん及びその家族から病院へ投書や手紙、メールにていろいろの意見や提言、クレームが寄せられた。私はすべてに目を通し、どんな意見であっても天の声と考え前向きに対処して来た。また、住所や記名のある投書や手紙に対しては可能な範囲で返事を差し上げた。ただ、字があんまりひどいので本文はパソコンで打ち、追伸的に若干の自筆文章を添え、署名した。
 手紙によるものは中高年の方が多い。手紙はクレームも少なくないが、どちらかというと礼状が多い。礼状のなかにもソフトにクレームも含むが、一般的に好意的なものが多い。丁寧に記されているものが多く、見事な筆跡、文体に感心させられ、投稿者の人間的奥ゆかしさも感じられる内容が少なくなかった。

 一方、メールによるものは、圧倒的に若い年代に集中し、内容的には自分や親族などの、時には友人の診察に関するクレームが多く、かつ、徹底的に厳しい内容のものが多い。メールの場合には迅速に返事があって当然と言う立場で書いているから、直ぐに対応しなければ翌日、翌々日には返信を促すメールが来る。その際には更に内容が一層エスカレートし誹謗中傷が含まれていくのが常であった。メール特有の、ここは怨念の自己増殖部分だな、と思われる様な表現が随所にみられ、当時から私はメールの問題点、不快感を感じていた。
 メールの特徴は、私の返信がコピーされ、ひどい場合は一字一句に至るまで批評批判してくることであった。読むたびに気持ちが暗くなっていく。
 メールの特徴のもう一つは返信がとても早く来ることで、手ぐすね引いて待ち構えているのでは、と思うほどで業務に支障を感じることもあった。ボクシングで言えばジャブの応酬のようなものである。

 メールによるクレーマーの文章からは並でない程度の、攻撃性、執着性を感じ取れた。デジタルが変容させたのであろう。

 で、私は緊急性のないものは、数日から1週間ほど返事をしないで暖めておくことにした。意外とこれは有効で、投稿者の方の気持ちが維持できないのか、相手の論調がソフトに変化し、何れやりとりが無くなった。

 デジタルの利便性が裏目に出る例である。


3/7(月)雲晴気温は低い 健康クリニックドック 飯川病院
1:15飯川病院起床、新聞・文献チェック。その他蓄積データ整理。微睡。9:00-11:45健康クリニックドック12名+結果判定14名、12:00飯川病院、微睡、14:00-19:15勤務。入院患者対応。家内分申告開始。読書など。19:45広表経由帰宅・夕食、21:00就寝。Σ5838歩。

こころと身体2022(20) 怒り、恨みの心理(14) 感情コントロール(6) デジタルは怖い(2)
 2017年7月、私は新聞で「保育園落ちた、日本 死ね!!」との見出しで書かれた記事を読んで大きなショックを受けた。私にとっては耐え難い、ヘイトスピーチにも通じる文章が掲載されていたからである。残念な日本語(2) 「保育園落ちた、日本 死ね!!」の行く末は怖い

 この「保育園落ちた、日本 死ね!! 何なんだよ日本。一億総活躍社会じゃねーのかよ。昨日見事に保育園落ちたわ。どうすんだよ、私活躍出来ねーじゃねーか。子供を産んで子育てして・・・・」の文章は、何でこれほど注目されたのか。これは子育て中の母親から発せられたのだろう。
 就業を予定していた母親が子供を保育園に入れられなかったことで生活設定の予定がくるい、困ったのだろう。その時の心情の吐露である。言葉の先鋭化、と捉えたくないが、やはり鋭い。
 これが子育て中の若い母親から発せられたのは驚きである。一時的な怒りの表現ならなんとか許容出来るが、この心情が日常的にあるならば子どもに影響しないか、が心配である。現世代の子育ては核家族の中の、閉鎖的に近い環境で行われるから、親の心情は子供に影響を与えやすい。この感情がいじめに向いたら?? 今の若い人は怖い!!!!
 この投稿者の子育てが、その後、より平穏で順調であることを望む。

 言いたい内容は私にも理解できる。保育園問題の本質は深い、緊急性もある。そのために紙上では大きく取り上げられた。
 この件を野党が国会で取り上げた。結果的に安倍総理は待機児童問題の改善を約束せざるを得なくなった。政治の無策をネット世諭がひっくり返したという意味で画期的な出来事であった。

 近年、言葉の野蛮化、下品化、尖鋭化が進んでいる。
 この文体は、異様なほどの、破壊的パワーを持つ。だから、私は危惧する。正しい内容でもおとなしい表現ではアピールできない、通用し難い、として、このような表現が、当たり前のように蔓延していかないか?さらに注目を惹くために一層エスカレートしていかないか? さらに、注目を惹くために反社会的な行動としてエスカレートしていかないか?・・・などなどである。

 この背景にはデジタル機器が関連している、と私は考える。

 鉛筆や万年筆などを用い、芯やペン先から生まれる個性豊かな筆跡の自筆文章では到底表現困難な内容も、悪態も、パソコンなら、携帯ならサラサラ澱みなくかける。私はディスプレイに打ち出される文章は、それが乱れた心情を表す際には、感情の起伏の増幅装置にもなる、と捉えている。ディスプレイを見ていると次から次とエスカレートする文章が心の中に浮かんでくる。

 それに、若者たちの携帯の文章打ち込みは驚くほど早い。大した文章力である、しかし、その後、見直して文章をじっくり推敲しているようには見えない。
 私の場合は携帯では文章入力はしない。あんな小さな機器を見つめるだけでも心が荒れてくる。小さなフレームの中に没頭(8)いい広告があった
 私は大画面のパソコンの前でキーボードをノラリクラリと打つからとても非能率であるが、それが自分に合っている。

 字を書く作業は鉛筆や万年筆では曲線を引くことが基本になっているから心も動きも滑らかになる。他方、デジタル機器の場合は直線的な指の動きによる打ち込み操作である。私はキーボードを打っているときはどちらかというと挑戦的心理になっているのを感じる。また、最近は漢字変換機能が充実している。自分の能力以上の変換がなされ、自分の文章に酔ってくる。
 この気持ちも文章を荒らしてしまう。


3/6(日)曇り寒波 当直明け+引き続き飯川病院日当直 外来レセプト点検
 1:30飯川病院起床、データチェック。関連文献検討、本読みなどほかいつもの如く。7:00朝検食、座学中心、読書三昧。9:00引き続き飯川病院日当直2日、結局明日の夕方まで継続勤務となる。大学からの当直医COVID-19感染来院できず。9:30-10:30外来レセプト点検。14:00院長来院、新聞チェック、入力、微睡。データ整理。18:00夕検食、21:00就眠。Σ3801歩。

こころと身体2022(19) 怒り、恨みの心理(13) 感情コントロール(5) デジタルは怖い(1)
 「あの一言が忘れられません!!!! 何十年も前のことですが、診察時に、医師が投げつけた不用意な一言、私は絶対に忘れられません。今でも怒りが湧き上がってきます」と、話題にする患者がいる。かと思うと、こちらが何気なく言った一言なのにあとから「先生のあの言葉で生きよう、という気持ちになれました」と教えてくれる人もいる

 言葉は人の一生を破壊することも、人の命を救うこともできる。本当に不思議なものだな、と思う。そして、その言葉を用いて患者に安堵を与えることの出来る医師の仕事は面白いけれど恐ろしくもある、と思う。
 もちろん、医師だけが言葉の威力に触れているわけではない。私たちの毎日は言葉抜きでは始まらないから、知らないうちに私たちは人を傷つけたり、癒されたりしている。言葉の流れに沿って、相手への賛意のつもりで述べた言葉ですら、相手が大きく傷つくこともある。難しいものだ、と思う。

 言葉も怒りの感情もアナログの世界である。しかしながら、世の中はデジタルに向けて進行中である。アナログとデジタルの区別すらわからなくなっている。こんな時代、どこに気をつけ、何を心がければよいのだろう。

 この言葉の威力をよい形で使い、人間関係をうまくこなすためには、アナログとデジタルの違いを意識して、どこに気をつければよいのだろう。

 感情を言語化しておくのはとても良いことである。私は習慣的に実行している。
 しかし、この時にデジタル機器を用いるのは、私にとって怖いことである。あまりにも無機的で、便利過ぎるから勇み足を犯しやすい。

 怒り、恨みの感情などは完全にアナログの世界であり、デジタルやAI機器の介入は相応しくない。しかし、いまは多くの方々がデジタル機器を使っている。そう言う私も例に漏れない。

 文章との違いがあるが、デジタル例の顕著な例として写真の世界を取り上げてみる。
 夏の夕方、温まった地表からの上昇気流によって激しく発達する入道雲、あれは格好の被写体であり、私も時にカメラを向ける。ムラムラと湧きあがる情景は、恨みや憎悪の感情の起伏を表すのにちょうどいいサンプルにもなることも少なくない。

 これを古いフィルムカメラとデジタルカメラで撮影する。
 前者の場合、私はほとんど何もできない。ほとんど被写体そのままの記録である。出来ることといえば、写真店でせいぜい明暗の注文とトリミングを依頼する程度である。それも高価で簡単には頼めない。
 後者の場合、自分でその画像を好きなように加工できる。私は知識も興味も乏しいからやれることは少ないが、背景を変えたり、入道雲の形を変えたり、陰影を付け加えたり、ほぼ自在である。画面から雲を消すこともできる。私は自分で画像を操作しながら出来上がった画像を見て恐ろしさを感じることもある。デジタル写真は必ずしも真実を表していない。操作により如何様にもなるからである。しかもコストがかからない。

 アナログ的感情の記録にデジタル機器を用いる怖さの原点はここにある、と私は思う。


3/5(土)曇り降雨 飯川病院日当直  
1:00起床、新聞・文献・資料検討。朝までは座学中心。11:30家内に同乗、飯川病院に。12:00から明日朝まで日当直。微睡、新聞チェック。12:00昼の、18:00夕の検食、20:30就寝。Σ2763歩。部屋からはほとんど出ず、運動不足。微睡の時間も長かった。

こころと身体2022(18) 怒り、恨みの心理(12) 感情コントロール(4) アナログ・鉛筆・万年筆
 感情を言語化しておくのはとても良いことである。私は習慣的に実行している。

 しかしながら、激しく怒りを感じている最中にパソコンのキーボードに向かって起承転結を明らかにした完成型の作文をするのは危険である。何故なら、パソコンのキーボードは私から見れば憎悪感情の増幅機であり、罵詈雑言が次々と浮かんできて、むしろ怒りが再燃するからである。

 こんな時はアナログ的に、その辺にある紙にメモを残してしばらく置くのがいい。
 その際、筆記用具として鉛筆あるいは万年筆を用いるのがいい。これらは小さいことから親しんできたもので、私にとっては明らかな鎮静作用があるからである。

 私は今でも鉛筆を用いているし削るのが好きである。いつも勉強を始める時には5本ほどの鉛筆を剃刀や小刀で削っていた。鉛筆削機も買ってもらったがこれで削った芯はシャープ過ぎてすぐにダメになる。鉛筆削機は鉛筆メーカーも出している。鉛筆を消費するための道具と気づいた。
 私が削る鉛筆は形もいい。とても綺麗である。芯は過度に尖らせないから折れないし、長時間にわたって多数の文字を書くことができる。
 消費量が少ないから私の文房具入れには小中学校の時購入した、あるいは記念品としていただいた鉛筆がまだ数10本残っている。とても使いきれない。どうしようか、これも小さな悩みの一つ。
 私は鉛筆に鎮静作用を感じ取る。

 万年筆は小学校高学年時に父親からもらって恐る恐る用いていたが、社会に出てからは10本近く用いてきた。美しい模様の入ったペン先から途切れることなく出てくるインクによって描かれる文字には幻想的な雰囲気があり、心を鎮めてくれる。私は字は下手であるが万年筆の字は個性的で好きである。今も4本の万年筆を愛用している。

 筆記用具はそのうちボールペンが主流となった。今も用いてはいるが、筆記用具としてあまりにも利便過ぎて、筆記用具というよりは私は筆記道具として用いている。

 私は怒りを感じた時にアナログ人間に戻る。もともとヒトの感情なんてアナログの世界である。だからなのか、メモ用紙、鉛筆、万年筆には心惹かれるものがあり、心を落ち着かせる作用を感じる。

 感情の言語化は好きである。私の筆力では不十分であるが、集めてあるメモ用紙からそのうちの一部を起承転結を明らかにした完成型の作文にして残す。
 この過程で怒り、恨みの感情はほとんど消え去っているから不思議だし、私を救ってくれた。


3/4(金)快晴温暖 大曲中通病院 飯川病院ボランティア ウクライナ原発攻撃
1:45起床。文献・本読み、徒然他、データ処理。積雪2cm。5:20可燃ゴミまとめのみ提出なし。7:30Taxi駅、8:11こまち。大曲は往復タクシー、8:50大曲中通病院外来。秋田駅から徒歩。15:45飯川病院ボランティア。微睡、読書中心。家内はWeb学習会、20:20帰宅、夕食、21:30就寝。歩数5617歩。

こころと身体2022(17) 怒り、恨みの心理(11) 感情コントロール(3) 挨拶/対話の重要性
 急性の怒りや憤怒の嵐が落ち着いたら次は挨拶と対話である。

 もう15年にもなるが、何故か中通総合病院院長を拝命した。私は当時の病院の雰囲気として明るくカラッとした人間関係がやや乏しい、との印象を持っていた。小さな人間関係に由来する小さなトラブルもよく耳にした。こんな状況では新入職員の定着率も良くない。それで以下の如くの言葉を私のスローガンにすることにした。
 以下が就任時に職員に当てた挨拶文である。
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院長就任挨拶 キーワードは「挨拶」「笑顔」「ディスカッション」
 この度、中通総合病院院長を拝命しました。
 ことの推移にただ驚くばかり、人生って先に何があるか、本当にわからないものです。ともあれ、与えられた職務に誠意を持って取り組みます。
 中通総合病院は今年、創立50周年の大きな節目を迎えます。この半世紀、中通総合病院を支えてきたすべての方々に、改めて心から感謝の意をお伝えしたいと思います。
 全職員のみなさん、これからも、創業の精神を大事にし、中通総合病院と言う素晴らしい医療の場を通じて、社会に貢献して行きましょう。
 私は医療に従事していると言う幸せを各人が喜びとして心から感じられる、活気のある病院にしていきたいと考えています。
 そのために、「挨拶」「笑顔」「ディスカッション」、この三つをキーワードにして職務を進めます。どれも社会人として当たり前のことなので特に説明は要しませんが、この三つで病院は変わります。勿論、全職員の方々にも実行を呼びかけていきます。                  
 (2005/9/1日報めいわ)
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 今となっては懐かしい文章である。
 「挨拶」「笑顔」「ディスカッション」は、いずれも社会人として当たり前過ぎるのであるが、私は人間関係の危機管理上でも重要と考えている。いや、私自身にもいささか欠けている、と自認していることでもあった。私自身に向けた言葉でもあった。

 人間関係には好むと好まないに関わらずストレスが伴いやすい。
 これらの言葉が持つ意義を身に付けていれば人間間のストレス状態発生も解消にも役割がある。前向きの意味で予防効果があり、一旦生じた人間的ストレスの解消過程、鎮静過程にも価値がある。
 急性の怒りや憤怒の嵐が落ち着いたら、いつまでもそれに拘っているのは無駄なことである。怒りの元になった相手は元々関係が深い間柄と思われる。次に会ったときに通常に挨拶を交わすだけで良い。話ができればさらに良い。この時に交わす挨拶、会話はとても価値が高い。これが上手く行かないと相手を憎む感情が持続する。さらに悪き状況が続いている場合は、相手を憎む感情が持続するどころか増殖に転じてしまう。ここまでくると改善は一層難しくなる。その後「ボタンのつけ違い」と表現される悪きスパイラルに入っていく。

 この場合のコミュニケーションは当該の相手のみではない。笑顔で会話できる人であれば誰でもいい。誰かとかわす会話は必ず心を鎮めてくれる。


3/3(木)桃の節句 降雨小雪 飯川病院  
1:00起床。文献新聞など。午前は一階のトイレの流れが悪くなって対応。幸い改善した。読書など、11:50バス飯川病院。昼の検食はチラシ寿司、美味であった。14:00勤務。入院患者対応。19:15帰宅、夕食、21:00就寝。歩数計7979歩。昨年、スキーウエアなしで出勤と記載があるが信じがたい。

こころと身体2022(16) 怒り、恨みの心理(10) 感情コントロール(2) 30分
 まず、最初の6秒間の激しい怒りによる感情の突風を、水を飲んだり、呼吸を整えることで乗り切ったら、次の段階の解決法は、日常から探しておいた自分に相応しい解決法に頼ること。
 激怒した時にいきなり何かをやろうとしても無理だから、普段からちょっとイラっとしたときやモヤモヤしたときに何をすれば落ち着くのか試して身につけて置くのがいい。自分の気持ちが落ちつくのであれば何でもOK。

 私の場合は、読書と散歩、簡単な運動、その時の気持ちをメモ風に言語化しておく、などに切り替える。それでも鎮まらない時は「ふて寝」をしてしまう。起きた時には振り返るのが馬鹿らしいくらい怒りが鎮まっていることが多い。私にとって「ふて寝」が一番効果的であった。
 感情を言語化しておくのはとても良いことであるが、この点で詳細に記録し始めると罵詈雑言が次々と浮かんできてむしろ怒りが再燃するから不適である。

 イライラと向き合うために「その後の行動」を分類するのがいい。
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(1)「行動」:カッとなって、爆発しそうになった激しい感情を乗り越えたとき、別の行動に移行すること。

(2)「思考」:イライラが起きる背景には、自分とその人との価値観の違いがある。人に過度に頼るとその人を恐れざるを得ないこともある。なぜ怒りがわくのか??それは「○○すべき」という期待感や欲求が自分の方にあり、それが裏切られたときに怒りがおこる。その「○○すべき」は家族とか、親しい、近い関係の人に期待や甘えのために強く出やすいので注意が必要。

(3)「重要度」:怒りの原因は一様ではないが、冷静に考え「自分にとって重要か否か」を判断する。
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 そして、「現実を受け入れる」、「解消に向けて前向きに努力する」、「放置する」、「時間をかけて感情の変化を観察する」・・・などなどの方法を選択する。意外と怒りは感情の起伏の問題だから、放っておくという選択肢が効果的と思う。「解消に向けて前向きに努力する」は時間とか内容をよく考えないと逆効果になることもある。

 学術的には激しい怒りの持続は30分と言われている。さらに怒り続けるには新たな怒りのエネルギーを投入し続けなければ持続できず、一般的には30分も経てば自然に鎮まっていくと言われている。「時間をかけて感情の変化を観察する」のは意外と良い方法かもしれない。

 どんな時に自分が怒りを感じ易くなっているか自分で把握しておくことも必要である。このようなことを知っていると怒っている人を見ても、もしかして疲れている睡眠不足?・・・などと広い気持ちで対応できる。

 この様な方法で状況が改善してきたら次はコミュニケーションである。


3/2(水)快晴温暖 飯川病院 COVID-19ワクチン3回目接種担当
1:15起床。文献など処理。午前中は座学中心、一階のトイレの流れが悪くなって対応。改善せず。データ整理など。10:50バス通りまちまで。書店経由、ドンキホーテまで歩行、古書仕入れ12冊。バスにて飯川病院に。午後勤務、COVID-19ワクチン3回目接種担当。19:30帰宅、夕食、20:50就眠。Σ8672歩。

こころと身体2022(15) 怒り、恨みの心理(9) 感情コントロール(1) 6秒
 私も感じているのだが、日常生活は自分にとってとてもストレスフルで多くのことがイライラや怒りの原因になる。
 例えば、運転中に思いがけず渋滞巻きに込まれてイライラする、職場の同僚の無遠慮な言葉でカッとなる、などなど挙げればキリが無い。
 意外と心にズッシリとくるのが、家族を含めて親しい間柄の同士の会話である。互いに遠慮がないだけに、本来言うべきでないことが不用意に飛び出すことも多いように思われる。いや、それ以上にあまり関心のない話題の時に、うっかり心のこもらない返事をしてしまい顰蹙を買うこともある。この場合、関係改善がなかなかうまくいかないこともある。

 小さないらつきでも、度重なれば心身不調や病気を招きかねない。自分は怒りっぽくないと思っていても、まったくイライラもモヤモヤもないということは考えにくいし、周りに怒りっぽい方がいればその影響も受けてしまう。

 だから、怒りについて必要最小限のこと知っておくことは現代を生きるには必要なことと思われる。

 一つ一つささいなイライラでも、放っておくと自分の精神状態、身体状態に跳ね返ってくることもある。

 性格と病気の関係を調べた研究では「競争的で、攻撃的で、過剰にカッとなりやすい人はそうでない人よりも交感神経が活性化していて、心筋梗器や狭心症などの循環器系の病にかかりやすい」ことが分かっている。いわゆる「瞬間湯沸かし器のような人」と評される人は周囲に何人かいるが、それほどでないマイルドな人でも「イライラしている時の自律神経の活動状況はこんな状態の人に近い状態」とされている。

 だから、怒りやそれに対する衝動をうまくコントロールすることは自分のためにも重要だ。

 心理学的に、急性の怒りの「衝動」が持続するのは6秒間だとされている。この時間をうまくやりすごせるか否かが第一の関門となる。
 最も簡単な方法は呼吸法。「イラッときたら、ゆっくりと深く呼吸する」、これだけで交感神経の緊張がかなり緩くなる。手を軽く組み動きを抑制して時間を稼ぐのもいい。可能であればその場から去るのもいい。
 私の場合は初代のネコの姿を思いうかべるのが一番効果的である。ホッとあんしんする効果がある。

 つまり、反射的に暴言を吐いたり、暴力的行為に走ったり、逆に言うべきことを言えずに後悔するのを防ぐ為の方法であり、その意義はとても大きい。


3/1(火)晴れ曇り春めく 中通病院外来 飯川病院ボランティア 
1:00起床、文献・新聞関連など。6:00可燃ゴミ出し。6:40バス飯川病院、8:45-12:30中通病院外来。複雑で疲弊。院長より三浦第3内科元教授の死去を知り驚く。ご冥福をお祈りします。飯川病院へ移動微睡、14:45-19:15ボランティア、入院患者対応なし、微睡はやや長め。19:30帰宅、夕食、20:20就寝。Σ7928歩。

季節の話題2022(4) 秋田の雪(4) 先週から急に春めいた スパイク、根回り穴など
 今季は秋田地方は寒く、雪も多かった。秋田の積雪は例年より2倍程度と観測されている。

 降雪のピークは2月18日、この日に14回目の除雪を行った。しかし、これ以降は猛烈な寒波をきたし、風雪もあったが、風が強かったためにまとまった降雪とはならなかった。
 さいわい、天皇誕生日を境に天候が落ち着き始め、強風も止み。やや温暖となった。

 2月下旬となり、秋田もやっと広く青空を見れる様になり、空も山々の雰囲気も春めいてきたことが実感できた。
 私も除雪ストレスから解放されそうで、日々快適である。

 以下は今季の感想である。

(1)今季の転倒
 私は転倒しやすい。いつも骨折や頭部外傷を起こすのではないか、と恐怖を覚えている。
 しかし、今季は2回の転倒だけで済みそう。転倒には降雪はもちろん関連しているが、それも降り始めのこと。1回目は12月6日。薄雪に隠れていた工事用のゴムマットで足を取られてちょっと激しく転んだ。この時の膝痛は3ヶ月経過した今でも若干残っている。2回目は滑って足を取られたが、崩れ落ちる様に転んだのでダメージはなかった。
 転倒予防のために12月中旬から防寒シューズにスパイクのアダプターをつけて過ごした。流石に幾分かは歩きにくい。2ヶ月半ぶりに今朝外した。これで歩行がかなり楽になった。
 路地はまだ雪が残っているから、歩行時にはまだ気が抜けない。
 
 (私が付けていたスパイク。これでも危ない場面はあったがかなり助かった)

(2)我が家に積み重なった雪の塊
 ここ1週間で雪の塊は二回りほど小さくなっている。それでもこの量である。我が家の路面はやっとアスファルト面が露出した。
 つい2週間前までは雪を除雪機で飛ばして積み重ねていたのであるが、これからは逆にスコップで少しずつ崩して花壇の土面を出す作業を始めなくてはならない。
 

(3)春の雰囲気、木々の周りの根回り穴(根開け)
 この季節になると樹木等の周りの根回り穴(根開け)が目立つ。春の雰囲気を一層醸し出す。
 
(不思議なことに細い幹の周辺に大きな根回り穴ができている)

 何で根回り穴ができるのだろうか?
 色々な説がある。雪の季節が終わり暖かくなってくると、太陽からの熱エネルギーが白い雪面では反射し、黒っぽい幹では吸収されるので樹木の表面温度が上がりその輻射熱で雪解けが進むという理由が挙げられている。その他、暖かい雨が幹を伝って幹周りの雪を解かす説。幹の陰になって降り積もる雪が幹の周りだけもともと少ない、暖かい風がふいたとき幹周りで風の流れがで き雪解けを進める・・・・などの理由が考えられているようだ。枯れた木の周りにも生じるので樹木自身の熱ではなさそう。
 ただ、この写真に見られるように、比較的細い幹の周囲に大きな根回り穴が見られることもあるから、これらの説が必ずしも正しいとは思えない。現時点では、いくつもの要因が絡み合ってできるのだ、と納得しておくが、私は根回り穴で開いた地面が太陽熱を吸収して温度が高くなるため、と思っている。



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   年を通じてワンパターンで淡々とした毎日です。AM2:00-5:00にメールチェック・返事送付、人間ドック(HDD)判定・報告書作成、新聞切り抜き、病院・医師会業務など。
  月〜土曜は6:00頃出勤、HDD報告書印刷、外来書類処理など。病棟回診、HDD受診者とミーティングと診察。8:45-14:00外来とHDD受診者に結果説明。昼食は摂りません。午後は病院業務・医師会業務、各種委員会等に出席など。20:00頃帰宅。
  日曜・祭日もほぼ同様ですが、病院には午後出かけます。時間的に余裕無いのが悩みです。


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