怪我をした鳩7
往信12年3月15日
はじめまして。
今日、代々木公園へ犬の散歩に出かけました。
ベンチに座ろうと思った時、下でうずくまっている鳩を見つけました。少し心配になり、離れたところから様子をみていると、ベンチの両側に立っている木の枝にカラスが何匹もとまっており、時折、うずくまっている鳩めがけて飛び出し、威嚇をしていました。
やがて、その鳩がベンチからヨタヨタと歩き出すと、待ってましたとばかりにカラスが交互に狙ってきました。見るに見かねて、鳩をマフラーで包み、家に持ち帰りました。
怖くてあまりよく見ていないのですが、羽と羽が重なっている 部分の下を怪我しているようです。骨がみえているのではないかと思います。近くにある動物病院へ連れて行きましたが、野鳥ということで、診てもらえませんでした。
代わりに、鳥獣保護センターの電話番号をもらったので、そこにかけてみたところ、鳩は害鳥なので保護できないと言われました。元いた場所か、近くの公園に置くことを勧められました。
今は、 大きめの紙袋にタオルを敷き、私の部屋のホットカーペットの上においています。
電気を暗くしているせいか、ぐっすり寝ています。ただ、一緒に暮らしている母(67)が衛生面を非常に心配しています。
とりあえず今は、安心して眠ることで、体力を回復してもらいたいと思うのですが、動物病院では、怪我の手当どころか診察もしてもらえず、鳥を飼ったこともないため、どうすればいいのわかりません。
餌は何をあげればいいのか、水はどのように補給してあげればいいのか、糞尿の処理はどのようにすればいいのか、全くわからない状態です。
(ちなみに、パンを小さくして口元に持っていきましたが、食べませんでした。)
今後、どのような対応をすれば一番よいのか、また衛生面での対処法などについて、
アドバイスを頂けますでしょうか。
よろしくお願い致します。
斎藤(仮名)
返信 12年3月17日
はじめまして
----斎藤(仮名)様、はじめまして
-----私も基本的には、例えそれでいのちを失うことがあっても、自然界の流れの中におくのがベストと考えます。その中でもカラスはハトの天敵の一つです。
ーーそうできないという優しいお心に心打たれます。記載によりますと恐らく伝書鳩とかではなくいわゆるドバトと言われる神社等にいるハトではないかと考えます。もし、本当に自然界の森とかに生息しているハトであれば捕獲自体も困難ですし、その後の対応も全く困難です。恐らく人に慣れているハトなのでしょう。足環はありませんか?あれば伝書鳩ですし、登録してあれば日本伝書鳩協会を通じて飼い主が分かるかもしれません。
ーーー室内で世話するのは私も賛成でありません。他の動物から保護できるのであれば、ベランダとか外に置く方が良いと思います。寒さは風雨を凌げればいいので段ボールとかで良いと考えます。底に新聞紙を重ねて敷いて下さい。
ーーーベストなのはショップで鳩用のエサを最小限お買いになり、皿に入れて側に置くこと、水も倒れない重い容器に入れて傍らに置けばいいと考えます。見ているところではすぐには食べません。排泄物は新聞紙の交換でおこないます。新聞紙はビニール袋に入れて可燃ゴミでお出し下さい。
ーーーまず外に。排泄物は見つけたときに交換を。新聞紙を上から順に剥いでいけばいいでしょう。そうでないとハトの身体が汚れ傷が化膿する原因にもなりますし、世話が大変になります。次いで世話したときのあなたの手洗いです。洗剤をつけて十分に洗って下さい。
ーーー無事生き延びるかは半々あるいはそれ以下だと思います。助けた場合にはその後のことにも責任が生じます。障害が残った場合、自然界で生き続けることは困難で、人手を必要とします。
ーーー生命力が尽きはじめますと動物はエサをとらなくなります。そのような際には回復の期待は出来ませんので静に見守って下さい。もし、死んだら、可能であれば庭先にでも埋めてあげて下さい。不可の場合には都の取り決めに沿って廃棄することになります。
ーーーこんな程度しかアドバイスできません。なお、私がハトを飼っていたのは高校卒業頃までですのでちょうど半世紀前のことです。その頃の田舎は動物たちと共存できる環境がいくらでもありましたが、最近は生活が合理的になりすぎて難しくなっているような気がいたします。優しいお気持ちに改めて感謝いたします。ハトの生命力、自然治癒力、幸運を願っています。
ーーー保護されたハトは結果がどうであれ、現時点ではより安息な状態にいるのではないか、と感じます。
斎藤 様