AKTみんなの健康Q&A
カルテ開示

 
 
Q. きょうのテーマは、「カルテ開示…」ということですが、カルテというのは、お医者さんが・診察しながら書いているあのカルテでよね?
はい。これが私どもが使っている外来と入院カルテです。カルテは病院から持ち出すのは許されません.これは,使われていないものです。


Q. カルテ開示というと、私たちがカルテを見ても良い、ということですか?
はい、患者さんは、これまで、カルテを、手にとって見ることができませんでした。
最近は、各方面で情報公開が進んでいて、医師も患者さんに病状などを積極的に説明するようになってきました。
しかし、ある調査によりますと、医師の98%が患者さんに十分に病状を説明してると思っているのに対し、説明が十分だと思っている患者さんは、半数程度しかいませんでした。
日本医師会のカルテの開示は、医師と患者さんのこうしたギャップを埋めるため今月1日から、カルテなどの資料を患者さんに提供することにしたわけです。


Q.カルテなどという事ですが、カルテの他にはどんな物を見ることができるんですか?
いろいろな検査結果の伝票や、レントゲン写真などです。


Q,誰でも、いつでも見ることが、できるんですか?
患者さん「本人」が希望し、「診療に役立てる」という目的の場合に情報を提供いたします。たとえ親子であっても本人の同意がなければ絶対見せられませんので、面倒かもしれませんが「一定の手続き」をしていただきます。
情報の提供方法はカルテの閲覧・要約(まとめ)書の発行・カルテのコピーを発行するといった方法で見ることができます。
 

Q.情報公開は・非常に良いことだと思いますが、課題や問題は?など
私もとても良いことと思っています。しかし問題はたくさんあります。
第一に、情報開示はいいことだと言う、イメージのみが先走っていて、情報を提供したり、受け入れたりすることに、社会全体が未だ不慣れだということです。
患者さんは、もともと、不安を抱えているわけですが、特にカルテの場合、自分のの健康に関する生々しい記録です。カルテを見て誤解したり、ショックを受ける恐れもあります。
これは、患者さんにとっても私たちにとっても不幸な事です。
第二に、カルテの中には診断や治療の段階で医師が考えた病名が、沢山出てきます。これは健康保険の仕組みのためなのです.ですから患者さん方にも若干勉強していただかねばなりません。
第三に、私の場合、字も、文章もうまくありません。また、時間の関係でポイントしか書き留めていません。私は自分で書いたカルテをコピーしてさしあげるのはいささか恥ずかしいですし、内容を解っていただけるか心配です。


Q,では、どうしたらよいのでしょうか?
私はカルテやそのコピーをそのまま渡したりしないで、患者さんに病状や、主治医としての私の考えを説明してから、渡したいと思っています。

Q.カルテの開示で・診察室での患者さんとお医者さんのコミュニケーションが、より良くなるといいですね
 
県医師会では今回このポスターを作りましたが、開示のことはどこにも書いていません.
カルテ開示というととかく「カルテを見る」とか「コピーする」とかが話題になりますが、本当の目的はカルテを間にはさんで、医師と患者のコミュニケーションが深まっていくことにあるからなんです.
患者さんは、是非、疑問に思っている事などを、遠慮せずにいつでも、主治医に聞いていただきたいと思います 。



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