日本医師会関係




INDEX

第120回日本医師会定例代議員会

第110回日本医師会定例代議員会及び東北プロック選出日医代議員打合せ会

第107回日本医師会臨時代議員会

第106回日本医師会定例代議員会報告

第102回日本医師会定例代議員会




第120回日本医師会定例代議員会


日時:平成21年3月29日(日)午前9時30分開会
場所:日本医師会館

次第
1. 開会
2. 会長挨拶
3. 会務報告
4. 議事
第1号議案平成20年度日本医師会会費減免申請の件
第2号議案平成21年度日本医師会事業計画の件
第3号議案平成21年度日本医師会一般会計予算の件
第4号議案平成21年度医賠責特約保険事業特別会計予算の件
第5号議案平成21年度治験促進センター事業特別会計予算の件
第6号議案平成21年度女性医師支援センター事業特別会計予算の件
第7号議案日本医師会会費賦課徴収の件
第8号議案核兵器廃絶に関する決議の件
5.代表質問・個人質問
6.閉会

第120回日本医師会定例代議員会 結果と感想
 第120回日本医師会定例代議員会は上記の如くの次第で開催された。全国から代議員354人中、開会時点での欠席は2名のみ。秋田県医師会からは小山田、福田、小笠原、金の各代議員が出席した。
 定時に議長の挨拶で会議は始められた。
 会長挨拶に続き、会務報告は竹嶋副会長により行われた。日医の会員165.370名、昨年より274名の増。逝去会員1.457名で黙とうを捧げた。
 議事として議案説明が行われ、予算関連は予算委員会で了承されたことの報告を受け、第1号から第8号議案まで実のある質問もなく承認された。
 続いて代表質問6題、個人質問14題が行われ、ほぼ予定時間に終了した。

 今回の代議員会の議案、質疑応答の詳細はメディファックス、日医ホームページ、インターネットニュース等で読むことが出来るし、後に日医雑誌に特集されるので個々には取り上げず、病院問題・勤務医問題を中心に感想を述べる。


 会長挨拶:
唐澤氏は昨年1月に開頭手術を受けられたが、4月の代議員会での所信表明、質疑応答を聴く限り後遺症は見られないように感じた。しかし、今回は若干印象を異にし、元気、迫力が乏しいと感じた。挨拶の内容をキーワードとして挙げると「不況」、「地域医療崩壊」、「環境悪化」、「超高齢社会」、「日医グランドデザイン2009」等であったが、「診療報酬削減と受診抑制による厳しい医療経営」、「医師の労務環境の悪化と勤務医の疲弊・過労」などについては特に言及されず、地域医療の現場を預かる立場、勤務医の立場から見て不満であった。2期目も後半の年となり守りの姿勢に入ったのか、都医師会会長選挙などで疲れておられたのであろうか、と心配になった。


 代議員会の運営について:

日医の代議員会は議案の討議こそが重要と思われる。今回の代議員会は来年度の予算を論議する会である。予算は事業そのものである。しかし、事業計画、予算についてはざっと説明の後、質問は受けるものの詳細の検討は25名の各地区から選出された代議員からなる予算委員会に付託されて検討される仕組みなので会場では議論が盛り上がらない。予算委員会の検討結果は委員長より形式的に報告されるが審議の内容には触れず結果だけの報告で、委員会への質問も許されない。今回も委員長の報告の後、採決が行われ満場一致で承認された。
 それに対し、代表質問・個人質問は問題提起・提言がより具体的であり、関連質疑も交わされ盛り上がる。議長も執行部も代表質問・個人質問の処理に重きを置いている印象を受ける。
 しかし、ここで交わされる討論は基本的にQ&Aのレベルで、いままで何度か質問に立った私の経験からみて交わされた質疑が会務に生かされる事は少ない。この様な代議員会のあり方は日医の将来にとって必ずしも良いとは言えない。一考を要する。


 病院問題・勤務医問題:
今回の20題の代表質問・個人質問は「医師不足・医療崩壊」「勤務医問題」と「その他」に三大別されるほどで、前二者において関連質問も次々と出され、勤務医対策代議員会と言っても良いような様相を呈した。
 代表質問のうち◎日医の政策提言のあり方について、◎次期診療報酬改訂についての2題で、個人質問のうち◎勤務医会員の声を反映させる方策、◎目に見える勤務医対策を、◎有床診療所の入院基本料、◎医師不足対策について、◎地域を支える中小病院支援、の5題の質問の中に病院問題、勤務医問題が含まれていた。これらに対して竹嶋副会長、羽生田、内田、三上の各常任理事が答弁したが、何れも総論的・優等生的な答弁に終始し、勤務医の立場から大いに不満であった。
 
 しかし、一方で4年間の日医病院委員会委員として、2期目は副委員長であった私の経験から、病院問題の扱いはまとめるのに極めて困難であることは理解できる。
 日医の会員の約半数は勤務医であるが、代議員に占める勤務医の割合は、2007年度は5,7%、08年度は9.6%に過ぎずアンバランスは明らかである。質問者の一人は勤務医の意志を日医のもっと吸い上げるべきで、そのために代議員の比率も勤務医比率に応じて割り当てては如何か、との提言もあったがこれには問題もある。

 現実的に見て日医会員を開業医、病院勤務医と二大別するのは簡単であるが、病院勤務医は病院の規模別、公私別、設立母体別、専門領域別に見ても多様であり、病院が都市部あるいは県都にあるか、急性期病院否かによっても、東京から離れた地方にあるか否かによっても大きく考え方が異なる。これらの病院関係者が一堂に会し、各々の立場から意見を述べたら収拾がつかず大変なことになるだろう。

 現に、今回の代議員会では前回の診療報酬改訂に関して、診療所医からは病院への優遇策で厳しい扱いを受けているとの意見が出た。中小病院関係者からは大規模病院優遇の現状に我慢ならないと言う意見が、大規模病院からは現状の診療報酬の中では診療体制を維持していく上でマンパワーも人件費もままならないとの意見が出され、互いに牽制しあう状況も呈した。

 また、日医会員のうち勤務医が数値上約半数占めると言え、殆どが関心も乏しい幽霊会員である。だからといって日医が病院問題・勤務医問題をないがしろにしては成り立たない。早く手を打たなければ勤務医会員は去っていくだろう。何らかの方策は必要であるが、現時点で私に提言できる名案があるわけではない。

 今回の代議員会は病院問題・勤務医問題で盛り上がったが、時間さえあればまだまだ討論すべき内容は出てくると考えられる。
 出来ることであれば、パネルディスカッション形式で病院問題・勤務医問題を充分に論じる機会を複数回作ってはどうだろうか。それを通じて病院が、勤務医が日医に何を期待しているのかを提示し、日医がどう問題を吸い上げ会務に反映していくのかを検討していくのも方策の一つと考えられる。


↑先頭へ戻る


第110回日本医師会定例代議員会及び

東北ブロック選出日医代議員打合せ会


第110回日医定例代議員会が平成16年4月1日に日医会館で開かれ、寺田会長、林副会長、小笠原理事と私の4名が代議員として出席した。詳細は医事新報や日医の出版物に掲載されるので概略と印象を述べる。
                         

常任理事、日医代議員 福田光之


第110回日本医師会定例代議員会
平成16年4月1日(木)2日(金)午前9時30分日本医師会館
東京都文京区本駒込2丁目2S番16号
初日次第
開会
選挙  
(1)議長 (2)副議長 (3)会長 (4〕副会長 (5)理事 (6)常任理事 (7)監事 (8)
裁定委員
2日目次第
会長挨拶
会務報告
議事
第1号議案平成15年度日本医師会会費減免申請の件
第2号議案平成16年度日本医師会事業計画の件
第3号議案平成16年度日本医師会予算の件
第4号議案平成16年度医賠責事業特別会計予算の件
第5号議案平成16年度日医総研事業特別会計予算の件
第6号議案平成16年度治験促進センター事業特別会計予算の件
第7号議案日本医師会会費賦課徴収の件閉会


代議員会の経過報告
初日
 初日午前9時30分、今回の代議員会は日本の今後の医療の行方を左右する重要な会と言うことで張りつめた空気の中で開催された。

(1)議長・副議長の選挙
まず仮議長のもとで代議員会議長・副議長の選挙が行われた.議長の立候補届出は石川育成氏(岩手県医師会長)、内藤哲夫氏(横浜市医師会長)の2名であり、結果的に内藤氏が204票、石川氏が135票で内藤氏が選出された。副議長は立候補者が一名のみで有山雄基氏(奈良県医師会長)が選ばれた。

(2)会長及び役員選挙
 会長選挙は植松治雄氏(前大阪府医師会長)、青柳 俊氏(前日医副会長)、金丸昌弘氏(大阪府赤十字血液センター)の3人で争われた。結果は植松氏211票、青柳俊氏127票、金丸昌弘氏(大阪府赤十字血液センター)0票で植松新会長が誕生した。
 午後は副会長選挙が行われた。結果は植松キャビネットの宮崎秀樹氏(193票)、櫻井秀也氏(220票)、寺岡 暉氏(194票)が選出され、青柳キャビネットの羽生田 俊氏(134票)、横倉義武氏(101票)、大道 久氏(105票)は及ばなかった。
 常任理事の選挙は青柳キャビネットの9名が取り下げたために無投票で植松キャビネットの10名が当選した。
 理事13名、監事3名、裁定委員11名は何れも立候補者は定員と同数であり無投票で選出された。

 選挙終了後、全役員が壇上にあがり、植松新会長が謝辞を述べ初日の日程は終了した。


代議員会二日目
 初日と同様に午前9時半に開会した.

(1)会長の所信表明
 植松新会長は社会保障についての理念の確立、国民皆保険制度の維持を政策の柱に据える。8月ごろに補正の事業計画と予算を審議する代議員会を開催する。
 日医の運営については、意思決定過程を会員にも見てもらえる透明な運営にしていく。質が高い、安全な医療の提供のため、医師生涯教育の推進、医師の倫理の昂揚、自浄作用の活性化に精力的に取り組む。会員の顔だけを見るのではなく国民の考え方、目を見ながら相当厳しい態度をもってあたる。
 
 医療の提供体制として、小児救急医療体制の整備を最大の課題に位置づける。日医総研のあり方については、その機能を日医の執行部のための関係資料の分析や調査などに特化していく.

(2)会務報告について
 櫻井副会長から重点事項のみ報告されたが、基本的に前執行部の会務の報告であり、淡々と処理された。

(3)代表質問、個人質問
 代表質問6件、個人質問10件行われた.内容はメディファックスニュースとして既に配布されており、後に日本医事新報、日本医師会雑誌にも掲載されるので参照されたい.

(4)議事
 第1-第8議案まで大多数の挙手、起立により提案通りに承認された.

-----------------------------------------
 
東北プロック選出日医代議員打合せ会
 3月31日(水)18:30から東京・ホテルグランドパレスで行われた。
 第110回日本医師会定例代議員会について、@議事運営委員会からの報告について、Aブロック代表質間及び個人質間について、G予算委員会委員選出、Cその他、について協議した。

↑先頭へ戻る
------------------------------------

坪井体制から植松体制に----感想と私見


代議員は個人の資格のはずだが
 2004年4月1日、植松会長の誕生に際しては立候補締め切り直前に予想も出来なかった駆け引きが行われ、坪井体制の後継者とみなされた青柳候補は辛酸をなめる結果となった。選挙直前まで本命と評価されていた青柳氏は、今後は医師会活動から完全に離れるという。実に勿体ない話である。
 今回の会長選挙は立候補予定者が4人で、票が分散するであろうということもあって坪井体制の後継者としての青柳氏が一歩先んじていたとみなされていた。しかし、立候補直前に予想もしなかった3立候補予定者の連合が行われ、ブロックを背景とした選挙という様相が強い選挙であったことから、青柳候補は突然苦境に立たされた。
私は全国の代議員の良識に期待し選挙結果に注目した。
 まず代議員会議長の選挙が行われたが、前副議長の石川育成氏は代議員会の議事運営にあれほどの実績を有しながらも僅か135票しか得票出来なかった。この結果はブロック単位の持ち票数よりは若干多いだけである。この議長選挙の結果から会長選挙
はやるまでもなく結果が予想出来た。
 会長選挙は青柳 俊氏127票で、副会長選挙でも青柳キャビネットの羽生田氏、横倉氏、大道氏はそれぞれ134票、101票、105票で多少の増減はあるもののブロック単位の票数そのものに近い数値である。代議員は個人資格のはずなのに実際は殆ど機能していない。これでは代議員による会長選挙自体を否定しなければなるまい。

ブロックごとの推薦などはやるべきでない
 今、医療は大変な危機を迎えている状況にある。日医会長は日本の医療行政に対する影響力の点から見ても大きな存在であり、今回の日医会長の選挙は日本の今後の医療のあり方に大きな影響を与える重要な選挙であった。
 私は代議員の一人として注意深く見守ってきた。また、会長選挙は各ブロック単位での推薦を背景に行われてきたが、ブロック単位で特定の候補者を支持したり、推薦するようなことは止めるべきと思ってきた。推薦・支持の表明は選挙自体を、また、日医会長の性格、業務遂行を妙なものにしてしまう。
 日医会長は純粋に人物、力量を評価し、全国1区として選ぶべきである。ブロック単位での推薦合戦は、力量とか公約とかと関係なく単なる地域の票数の表現となり、少なくとも理想の選挙とはほど遠いものになる。各ブロックごとに代議員数、すなわち、票数がかなり異なるから、その候補者が何処出身であるかによって得票数が予測出来るし、当落が決まる。

 今回の選挙は東北医連は支持を表明すべきでなかったし、更に、全国に向かってブロックごとの推薦表明を止めるよう積極的に働きかけるべきであった。

信じがたい連合で日医会長選挙は急展開 
 立候補締め切り間際になって、4候補のうち桜井、宮崎の両候補は突然植松候補のキャビネットに副会長として入り立候補をしなかった。もう一人新たな立候補者が出たが、事実上、青柳、植松の一騎打ちとなった。
 今回の選挙は事実上、植松vs坪井の選挙であった。植松氏は明快に坪井前会長に対抗した政策を掲げて立候補した。桜井氏は前キャビネットの中で重要な働きをしてきた常任理事であり、その面では植松候補とは一線を画するべき立場であったし、宮崎氏は医系の参議院議員であり、日本医師会も選挙運動を展開してきた。前回の参議院選挙では落選したが、日本医師会参与として繰り上げ当選の時期を待った方である。
各候補の主張を見た場合、3名の連合は信じがたいものがあるが、それが現実になされたのだから、恐らく、その陰には単に両候補が副会長として入るという域を超えた、
何らかの取引があったことを推論させる。ハッキリ言えば次期または次次期は桜井氏・・・と言うことか。

 これで青柳候補は一気に劣勢に立たされた。この様なプロセスを是としない良識ある代議員の票に期待するしかないが、今期の代議員も高齢者が多く、かつ、代議員は個人の立場で選出されていることへの自覚が乏しいように思われるだけ、厳しい結果が予想された。

選挙結果 ブロックブロック選挙の弊害がもろに
 選挙結果は推薦ブロックの代議員数にほぼ一致した得票数となり予想通りのブロック選挙となった。大阪・関東・近畿連合に対して、代議員300余人のうち100人に満たない北海道・東北・九州ブロックが対抗しても始めから勝ち目はない。実際には基礎票よりも若干でも集票出来た青柳氏、石川氏は善戦したと評価すべきであろう。

 今回の選挙は、主義主張をめぐる選挙と言うより候補者の出身母体をもとにした地域勢力間の選挙であった。両候補はキャビネットを構築して出馬したが、地域を背景とした選挙であるために推薦母体外からの人選は行われていない。これはこの方法である限りやむを得ないし、バカなことである。結局、今期の日医執行部には理事としてはブロック代表として各地域から1名ずつ入っているものの、実働する常任理事、他の役員には東北・北海道・九州地区からは一人も入っていない。これはブロック選挙の大きな弊害である。私はブロックを背景にした選挙を否定したい。

 植松新会長の働きと手腕に期待したい。植松キャビネットに日医の医療関係者等対策委員会で一緒に仕事をした青木重孝氏が入った。この委員会からは常に常任理事が選ばれてきた。新執行部の活躍を期待したい。

日医会長選挙はどうあるべきか
 上記の如く、私はブロックの推薦等を背景にしたブロック選挙、代議員による会長選挙双方を否定する。
 まず第一に東北医連はブロック推薦は止める範を示すことである。推薦したい候補には個人として積極的に推薦すればいい。第二に直接選挙によって会長を選出すべきである。
 私は東北医連の推薦とは別に、自身の判断で能力ある候補者に投票することとしていたが、理解しがたい連合を目の当たりにした後、青柳氏に投票することにした。

 以上、今回の代議員会の経過報告と共に会長選挙に関して感想と私見を述べさせていただいた。


先頭へ戻る


第107回日本医師会臨時代議員会
常任理事・日医代議員 福田光之



 第107回日医日医臨時代議員会が日医会館で開かれ佐藤副会長、斉藤常任理事、小笠原理事と私の4名が出席した。詳細は日医の出版物に掲載されるので概略と印象を述べる。

日時 平成14年10月22日火曜日午前10時
場所 日本医師会館
1.開会
1.会長挨拶
1.会務報告
ブロック別代表質問
個人質問
1.議事
第1号議案 平成13年度日本医師会決算の件
第2号議案 平成13年度医賠責事業特別会計決算の件
第3号議案 平成13年度日医総研事業特別会計決算の件
第4号議案 平成13年度診療情報提供環境整備事業特別会計決算の件
第5号議案 平成13年度医賠「診療情報提供に関する指針」改訂の件
1.閉会
--------------------------------------------------------------
内容抄述
会長挨拶
謝辞,診療情報提供に関する審議,韓国の大洪水被害に対するへの見舞をした件について述べた後以下の件に言及した.
●小泉内閣の社会保障の考え方を質す●診療報酬改定並びに医療制度改革について●広報活動について●日医総研について●世界医師会について

何時のも力強さが消え、淡々とした語り口が印象に残った.


ブロック代表・個人質問
 ブロック代表7題・個人質問30題で37題があり、通常の5割り増し程度.大半は診療報酬体系、医療法改正の関連であり、一部が広報関連であった.
 小笠原真澄代議員は個人質問のトップで登壇、理路整然と論旨を展開した.

 質問の中では、この度の診療報酬改訂をめぐり、日医の構造的問題点、意志決定のプロセスの問題点にまで及び、さらに責任をどうとるのかと言った激しい質問も飛び出した.
 今回の執行部からの答弁は全体的に守勢に回った観がある.会長は現内閣には多面的な対応が必要であり精一杯努力する意向であること、再改訂が実現しなかったときには何らかの行動をとらざるを得ないと述べた.混合診療については明確な反対姿勢を示し、現在医療政策会議で理論武装につとめているとのことであった.執行部は地域の意見を反映できるように強化していきたい、と答弁した.

 広報活動については「情報・広報センター」の設置を急いでいること、情報誌の工夫、NHKの健康番組への参加、日医活動のパンフレットなどを作成するとしたと言う.

議事
 第1-第5議案まで大多数の挙手により承認された.

参加して感じたこと
 私は日医には構造的に機能的に改善すべき点があると思う。

 勤務医の立場からみて病院問題に十分な見識があるとは言い難い.このままでは勤務会員に対する求心力は萎えてしまう.そのためには会員を一律に扱うのではなく病院会員、開業会員、そのほかの会員に分けて登録し、各々に活動させ、各々から執行部を形成することも一法であろう。

 常任理事の構成には人材確保が第一だがそれには育て上げる体制も必要である.方法として理事の構成を考えるべきであろう.ここに各地からより若い人材を送り込むことであり、その中からしかるべき人材を常任にすればいい.

 広報活動のあり方も問題と思う.前回の代議員会の会長挨拶の中で対外広報の意義を大きく取り上げ、刷新を図るとの方向性を提示したが、半年を経た今まで大きな動きは無い。「情報・広報センター」の設置を急いでいると言うが、私は日医の広報は根本から方針変更を要すると思う。国民の大多数は少なくとも健康であり、その人達は医療問題、医師会活動等に関心は薄い。その人達をターゲットにし高額の費用をかけた対外的広報活動は無駄に近い。広報活動は雲の上のイメージの日医よりは、より住民に近く、医療を通じて顔が見える、県医師会レベルの,郡市医師会のレベルの活動の方が効果的なことが多い.日医は広報のブレーンとして企画を中心に行い、全国都道府県医師会、郡市区医師会に共同歩調をとってもらいながら地道に広報を行い、時には一大キャンペーンを展開するのが良いだろうと思う.

 代議員会は若手起用が必要であるが、これは各地の医師会の問題である.

先頭へ戻る


第106回日本医師会定例代議員会報告
常任理事・日医代議員 福田光之

                        

 平成14年4月1-2日第106回日医定例代議員会が日医会館で開かれ林副会長、佐藤副会長、小笠原理事(初日は門脇常任理事)と私の4名が代議員として出席した。前夜の東北ブロック打合会,初日の熱気あふれた会場の模様,煩雑な投票様式への感想は佐藤副会長が巻頭言として述べており、個々の発言内容は後に日医の出版物に掲載されるので,私は主に二日目の概略に印象・意見を交えて述べる。

代議員会初日
(1)議長・副議長の選挙
 初日午前10時、議長・副議長の選挙から開始.議長は2人の立候補があり僅差で決定し、副議長は無投票で選ばれた。この予想外の結果から会長選挙もかなり紛糾するような予感がした。

(2)会長及び役員選挙
 予想を遙かに越えた130票ほどの批判票が入ったが坪井氏が4選を果たし、西陣営は全て立候補を辞退したので副会長・役員共に無投票で当選した。寺田県医師会会長は理事に選出された。また2名の女性常任理事が誕生した.初日は午後1時半に閉会、午後4時から東北医連主催の会長当選祝賀会がパレスホテルで行われた.
 私は、祝賀会は欠席した。

代議員会二日目
(1)会長の所信表明
 第2日目は午前10時から坪井会長の所信表明があった.言及したのは以下の項目である.


 所信表明に対する感想は佐藤副会長が述べているので重複は避けたい.その全文は日医のホームページで読むことが出来る(県医師会のホームページからアクセス可)ので参照されたい.

(2)会務報告について
 糸氏副会長から重点事項のみ報告された。

(3)代表質問・個人質問
 代表質問6件、個人質問21件行われた.内容は日医の広報のあり方,診療報酬改訂に二大別出来たが,今回は前者に関しては印象は薄く,数の上でも後者が圧倒的に多かった。
会長は就任挨拶で診療報酬引き下げに至った経緯を事細かに説明したが、代議員は殆ど納得しておらず、質疑は診療報酬問題一色と言うべき状態となった.マイナス2.7%と言うものの,診療科によっては20-30%もの減収が予想され,存続すら危ぶまれる医療機関も出るだろう,との意見に対し,会長は早期の再改訂を既に申し出た,と答弁したが、会員の批判を何とかかわそうとする苦しい立場に見受けられた。また、診療行為ごとの点数を改定する仕組みからの脱却を、といった診療報酬体系の根幹に触れる指摘も出されたが、各代議員の発言は,今回のマイナス分の改訂を次には何とかして欲しいとの期待を込めた,悲痛な声に聞こえた.今期の日医執行部は大きな荷を背負っての船出となった

(4)議事
 第1-第7議案まで大多数の挙手により承認された.
 医療の本質を省みない今回の診療報酬改定に関して政府に抗議文の提出をすべし,との緊急動議が出され,採択された.

(5)終了
 私は午後4時10分帰路についたが全行程終了したのは17:15頃であったという.

感想と私見
 前夜に東北ブロックの打合会があり延べ3日拘束された.定款を変更してでも代議員会は土日に開催すべきである.300人以上の医師がこのためにウイークデイに拘束されるのはどう考えても無駄であり、代議員の若返りの障害にもなる。

 当日会場で議長・副議長の立候補者を募るルールは早急に止めるべきである.投票前に議長候補の所信表明の機会を与えたことは評価出来た.しかし,会長候補の所信表明の求めは議長により却下された.すでに十分所信はなされている,というのがその理由であったが,これは奇異な判断である.各人はそれぞれの立場で所信を表明しているのであって,日本医師会は候補者が所信を表明する公式の機会を作っていない.選挙に当たっては日医は選挙管理委員会を立ち上げ,候補者に均等に機会を与えるべきである.その旨追加発言しようと思ったが期を失した.後に東北ブロック打ち合わせ会を通じて問題提起したい.
 また、投票に費やされる時間も無駄であり、簡素化と電子投票導入などの方向性が欲しい。質問内容は予め配布されているにもかかわらず冗長であったし答弁も懇切丁寧過ぎ、進行に大幅な遅れが出た.

 今回の代議員の年齢分布は45-78歳で、67-71歳が113人と約1/3を占めている。女性はただ一人のみである.勤務医の割合は前回の代議員中で21人(6%)に過ぎなかったが今回も同様であろう。これで地域医療を担っている医師達の意見がまともに反映されるだろうか疑問である。私は勤務医の立場から日医の姿勢に決して満足していない

↑先頭へ戻る



第102回日本医師会定例代議員会
常任理事・日医代議員 福田光之


 平成12年4月1-2日に第102回日医定例代議員会が日医会館で開かれ寺田会長、林副会長と私の3名が出席した。詳細は日医の出版物に掲載されるので概略と初めて参加して感じた印象を述べる。

代議員会初日
(1)議長・副議長の選挙
 初日午前10時、議長・副議長の選挙から開始.議長・副議長の立候補届出は各1名であったが、当日会場でも立候補者を募ると言うルールで驚いた.結果的に無投票で決定し、副議長に前回に引き続き石川岩手県医師会長が選ばれた。
 その場での立候補を募る目的も理解できないが、立候補があれば300人以上の代議員による記名選挙となり費やされる時間も馬鹿にならないし第一議事進行の予定が全く立たない.立候補は少なくとも前日までには締め切るべきであ る.

(2)会長及び役員選挙
 会長・副会長・役員共に定員と同数の立候補で無投票で当選し、初日は午前11時にて閉会し、午後4時から東北医連主催会長当選祝賀会がパレスホテルで行われた.
 前夜に東北医連の打合会があるので移動時間を含めると延べ3日近く拘束されたが、初日は1時間のみと、実に無駄な時間配分であった.今年はたまたま週末で影響は少なかったが、ウイークデイであれば問題で、若い世代の参加は困難である.
 選挙は、当日の立候補さえなくせばたとえ役員選挙の投票があったとしても初日は午後からで十分間に合う.医連の打ち合わせは直前に行い、祝賀会はやるなら夜にやればいい.
 私は、祝賀会は欠席した。

代議員会二日目
(1)会長の所信表明
 
第2日目は午前10時から坪井会長の所信表明があった.言及した項目は、医療事故、情報開示、生涯教育、社会保障制度、日医総研、介護保険、損税解消、国際交流、ネパール援助、プロフェッショナルフリーダムについてであった.
 淡々とした語り口が印象に残った.

(2)会務報告について
 糸氏副会長から重点事項のみ報告された。説明が資料のどの部分に相当するかの解らず、理解が困難な部分もあった.

(3)代表質問、個人質問
 代表質問4件、個人質問20件行われた.質問者の質問内容は予め配布されているのでポイントのみで十分であるが、概して冗長であった.答弁内容も予め用意されているが、それだけ懇切丁寧になり過ぎる傾向があり進行に遅れが出た.
 答弁後に質問者に許される一言のコメントは最も重要であるが、答弁に対して謝辞を述べただけのが目立った.これではわざわざ時間をかける意味はない.

(4)議事
 第1-第8議案まで大多数の挙手により承認された.




 平成12年4月1-2日に第102回日医定例代議員会が日医会館で開かれ寺田会長、林副会長と私の3名が出席した。詳細は日医の出版物に掲載されるので概略と初めて参加して感じた印象を述べる。

代議員会初日
(1)議長・副議長の選挙
 初日午前10時、議長・副議長の選挙から開始.議長・副議長の立候補届出は各1名であったが、当日会場でも立候補者を募ると言うルールで驚いた.結果的に無投票で決定し、副議長に前回に引き続き石川岩手県医師会長が選ばれた。
 その場での立候補を募る目的も理解できないが、立候補があれば300人以上の代議員による記名選挙となり費やされる時間も馬鹿にならないし第一議事進行の予定が全く立たない.立候補は少なくとも前日までには締め切るべきであ る.

(2)会長及び役員選挙
 会長・副会長・役員共に定員と同数の立候補で無投票で当選し、初日は午前11時にて閉会し、午後4時から東北医連主催会長当選祝賀会がパレスホテルで行われた.
 前夜に東北医連の打合会があるので移動時間を含めると延べ3日近く拘束されたが、初日は1時間のみと、実に無駄な時間配分であった.今年はたまたま週末で影響は少なかったが、ウイークデイであれば問題で、若い世代の参加は困難である.
 選挙は、当日の立候補さえなくせばたとえ役員選挙の投票があったとしても初日は午後からで十分間に合う.医連の打ち合わせは直前に行い、祝賀会はやるなら夜にやればいい.
 私は、祝賀会は欠席した。

代議員会二日目
(1)会長の所信表明
 
第2日目は午前10時から坪井会長の所信表明があった.言及した項目は、医療事故、情報開示、生涯教育、社会保障制度、日医総研、介護保険、損税解消、国際交流、ネパール援助、プロフェッショナルフリーダムについてであった.
 淡々とした語り口が印象に残った.

(2)会務報告について
 糸氏副会長から重点事項のみ報告された。説明が資料のどの部分に相当するかの解らず、理解が困難な部分もあった.

(3)代表質問、個人質問
 代表質問4件、個人質問20件行われた.質問者の質問内容は予め配布されているのでポイントのみで十分であるが、概して冗長であった.答弁内容も予め用意されているが、それだけ懇切丁寧になり過ぎる傾向があり進行に遅れが出た.
 答弁後に質問者に許される一言のコメントは最も重要であるが、答弁に対して謝辞を述べただけのが目立った.これではわざわざ時間をかける意味はない.

(4)議事
 第1-第8議案まで大多数の挙手により承認された.
↑先頭へ戻る




ご意見・ご感想をお待ちしています

これからの医療の在り方Send Mail