若い会員をもっと起用しては

県医師会常任理事は結構多忙です。私の場合、医報の編集等に追われていて、毎夜1時頃起き出して病院と医師会の仕事をこなしています.おかげでNHK「ラジオ深夜便」とすっかり親しくなりました.午前4-5時頃には、一過性ですが、軽い目眩、腹痛、寒気、動悸を生じますし、時には不整脈も出ます。自律神経系の乱れのため、と考えています.寝不足が何日か続くと平衡感覚も狂うのか廊下の壁に肩をすったり、ロッカーの角などにぶつかったりします.何とか続けていますが、そう長くは続けられません この厳しい医療情勢の中で、日医執行部はわれわれ以上に多忙なのではないでしょうか。そのためか、任期途中で72歳、64歳の役員お二人が亡くなり、先日の代議員会で補充されました。今度選ばれた方々も72歳、68歳とご高齢で、私はいささかがっかりしました。

今期の日医執行部30名の発足時の年齢をみると70-74歳が9人、60歳代が19人、50-59歳が2人で、平均66.4歳です。一定の医師会活動の経験と、東京での執務と本業を両立させられる条件を備えた方々しか就任出来ないから、なのでしょうか。しかし、日医代議員301人の内訳をみると、80歳代が4人、70歳代が73人,60歳代が202人、60歳未満が22人,平均66.7歳でした.日医だけでなく全国の医師会も高齢化している様です.
日医の協議会などで厚生省の技官、課長クラスの話を聴く機会が何度かありました.彼らの殆どは40歳代で、先頭に立って実務を進めているので、話は具体的で迫力がありましたが、言葉の端はしに何だか小馬鹿にされている様な嫌な印象も受けました。贈収賄で逮捕された厚生省トップの前の事務次官の口の悪さは相当でしたが、彼は50歳代でした.日医執行部には政治的手腕も必要なのである程度の年輪が求められるとしても、21世紀の医療情勢を左右する事になるであろう数々の懸案事項について彼らとまともに対峙・対応するには少し高齢に傾き過ぎているように感じます。

日医執行部は若返りが必要です。そのため積極的に若手を起用し、長期的視点で人材を育成すべきです。坪井体制発足時、初めて執行部に起用された17人をみると、70歳以上が3人で、53歳の方もいましたが平均年齢64.8歳で、とても若手起用とは申せません。
医師会員が20代後半から80歳代まで広い年代に分布していること、今後更に若手医師の医師会への加入が求められる時代に、私には奇異に感じられます.
各都道府県医師会執行部でもバランスの良い年齢構成が求められますし、若手会員の意見を積極的に採り入れる様な方策が求められます。日医代議員も単にキャリアだけではなく年齢構成を加味して選出して欲しいと考えます.