「平均在院日数」について

「平均在院日数」と言う言葉をご存じでしょうか.患者さんが平均何日間入院しているかを示す数字です。私たちの病院ではこれが大きな話題になっています.この数字によって医療の性格が決まるからです.中通総合病院では2床あたり1人の看護師を配置する基準なので、今は平均在院日数の制限が25日以内ですが、この9月からは一気に21日以内に短縮されます.


 要するに、手術した人も脳卒中の患者さんも早く退院させて平均在院日数を21日以内にしなさい、と言う事です.これを満たさないと看護の基準が下げられ、病院の保険収入が大幅に減額されるため、今のレベルの医療が出来なくなります。
 日本の病院の入院期間は外国に比べ長いのですが、それは病院が福祉の分野まで担って来たからです。それなのに、福祉分野の充足をせず在院日数の短くし、病院にいろいろペナルティを押しつけて来たのです.ここに今の小泉政府、厚労省の非人間的な側面が良く現れています.

 私たちは今、患者さん方を路頭に迷わせないためにいろいろな対策を進めています.しかし、患者さん方の協力無くしては到達が困難な側面もあります.友の会の皆さん方にも是非、関心を持って頂きたいと思います.求められれば説明にうかがいます.

                      (2002/8 友の会ニュース)