新春のごあいさつ

中通総合病院　院長            福田　光之

　あけましておめでとうございます。
　昨年中は多くの患者さんをご紹介いただきまして誠にありがとうございました。心から御礼申し上げます。

　昨年、中通総合病院は創立51年目の新しいスタートを切りました。折しも、秋田で88年振りとも言われるあの豪雪の中、診療を守るために連日雪と闘った職員や関係者にとって、共に末永く記憶に残ることと思います。
  先生方にとっては如何だったでしょうか。

　さて、昨年は病院をより一層機能的にするために、4月には病棟を再編成し、部科長の機能も高めました。5月からオーダリングシステムを病棟部門から段階的に取り入れ、11月からは外来部門への導入を機会に、患者の待ち時間の大幅な短縮を図るべく、外来を原則的に予約制としました。創立50周年の際に再確認した地域に密着した病院であるべきとの理念を具現化する地域保健活動も開始しましたし、ボランティアの導入も図りました。また、保留となっていた病院機能評価も認定されましたし、病院満足度のランキングで県内一位となったことが新聞紙上で紹介される等々、嬉しいニュースも届きました。

　しかし、4月にはマイナス3.16％もの大幅な診療報酬改訂があり、病院の運営の面では従来にないほどの厳しい状況となりました。

　地域がん診療連携拠点病院をめぐっては、初回の認定の際に当院は市内のもう一つの病院と共に国の要件を満たしていると認定されながら、県の姿勢が問われて共に認定されませんでした。10月末の再推薦の機会には推薦を獲得すべく最後まで努力しましたが、県の不可解な方針にはばまれ残念な結果になりました。

　本年の具体的課題として、禁煙運動を更に進め県民の健康増進に寄与します。また、患者サービス改善と経営基盤の確立のため外来部門を再編成し、地域医療に一層貢献していくために「救急医療体制」「病診連携機能」について機能を高めて行きます。
　慢性疾患等の維持・管理、在宅医療などの機能は出来るだけ外来診療の専門家であります診療所、小規模病院の医師にお任せし、私どもは後方病院に徹していく方向性と機能を明確にしてまいります。

　私たちの創業以来の基本理念である「患者の立場に立つ医療」は厳しい医療情勢の中で一層重要になっています。これからも中通総合病院は皆様方と連携を一層強めながら、安全で良質の医療を提供し、杜会へ貢献していきます。

　また、国民皆保険制度を堅持し、地域医療を守っていくために、医師会等とタイアップしながら地域医療の現場の諸問題を国に向けて発信して行きます。
　諸先生方のご理解とご支援をお願い申し上げるとともに、本年が県民にとって明るい展望が開ける年となりますことを祈念し、新年のご挨拶といたします。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

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