「第5回秋田市救急隊・中通総合病院合同カンファランス」の挨拶(2005.7.15) |
本日は大変ご多忙の中、第5回秋田市救急隊・中通総合病院合同カンファランスにご出席頂きましてどうも有り難う御座います。日頃から救急隊の皆様方には、県民の命を守るために日夜奮闘されている事に心から敬意を表したいと思います。
さて、一昨年から昨年初頭にかけてはノロウイルスの院内感染のために、また、昨年から今年にかけては病床利用率が上昇して空床の確保が出来ず、何度も何度も急患の搬送を停止させて頂きました。最近では、数週間前に食中毒患者が大勢来院したために一時搬送をお断り致しました。
救急搬送をお断りすると言うことは、急性期医療を預かる医療機関としては問題ある決断でしたが、安全な医療を提供するためにはやむを得ない処置と考えて断腸の思いで決断しております。
院内の病床の有効な運用に関しては、必ずしも救急搬送患者受け入れのためだけと言うことばかりではありませんが、ベットコントロールマネージャーを配置して強力に調整いたしております。この点についてはなにとぞご理解のほどお願い申し上げます。
また、救急医療の円滑な推進やレベルの向上には「救急支援チーム」を立ち上げて診療を支援すると共に、新臨床研修制度の施行と共に「救急患者の朝カンファレンス」も行うなどいろいろ工夫をも行い、救急医療の質を高める視点でいろいろ工夫をしております。今後、さらに救急機能を高めるための方策を実行に移すべく準備中です。
一方では、日本有数の高齢化県である秋田県の医療、特に高齢者医療、高齢者の救急医療などについて、現状の在り方で良いのか、根本から考えていかなければならない問題でもあり、個々の病院の対応や努力の範囲を超えた問題だと考えております。これにつきましては、今後、医師会や病院協会を通じて秋田県、秋田市にいろいろ問題提起していきたいと考えております。
本日はAEDの実習もあるとのこと、私も勉強させて頂きたいと楽しみにしております。
会の終了後には懇親会も用意されております。私は医師同士が、コメディカルの方々同士が互いに顔見知りになり、気軽に情報交換できるようになれば、それだけでも患者は幸せになる、と言う信念のもとに医師会活動や病院の運営に当たっております。その意味で、今夜のこの機会を有効に活用され、有意義な数時間を過ごして頂きます様、よろしくお願いして、ご挨拶といたします。