中通病院関係 |
秋田県だるまの会(脳卒中の患者会)の40周年記念式典挨拶
秋田県だるまの会とは脳卒中後遺症に苦しむ人たちの会で、患者さん自らの力で会を運営し、励まし合い、助け合い、明るい生活を築こうと集まった会である。4/24はこの会の設立40周年記念式典が予定され、所用で出席出来ない院長に代わって挨拶することになった。
中通総合病院副院長の福田です。本日は「秋田だるまの会」の40周年記念とのこと、このようなお目出度い席にお招き頂き、誠に光栄に存じます。
本来であれば院長が出席して祝辞を述べるところでありますが、所用にて出席出来ませんので、甚だ恐縮でございますが、私から一言ご挨拶申し上げます。
昨日、30周年記念誌を読み返し「だるまの会」の歩みを振り返ってみました。会の設立は昭和39年とのこと、この年は東京オリンピックが開催された年であり、私にとっては高校を卒業した思い出の年にあたります。
一口に40年の歴史がある、と言葉にして言うは簡単ですが、大なり小なりの障害を抱えた、ご高齢の患者さん方の自主的運営によって今日まで脈々と受け継がれてきたこと、更に、この会が秋田県のみならず、東北地方やわが国の医療や福祉の改善に多大な影響を与えてきた足跡に接し、改めて大きな感銘を受けました。
この会がこれほど長く続いてきた背景は、矢張り、患者さん同士、人間同士の対話や触れあい、励ましを通じて、病のショックから立ち直り、新しく生き甲斐を見つけて人生を歩んでいく切っ掛けとなる、という大きな役割を果たしているから、だと思います。このことはどんなに医療が発達しても、医師と患者との関係、医療面、福祉面からだけでは何とも出来ない領域であり、極めて貴重な、大きな意義があるものと思っております。
この、何者にも代えることの出来ない、患者自身の、患者自身のためのこの会の、今後の発展を願って止みません。
私は現在、毎週200人ほどの外来患者に対し、脳卒中を始めとする生活習慣病の予防を中心とした診療をしております。療養病棟に於いては、在宅ケアが困難な患者、約40名ほどのの診療を担当しております。また、県の社会福祉審議会の委員として各種身体障害の認定もしております。
「だるまの会」や皆様方と直接接する機会は多くはないと思いますが、この様な日常の診療等を通じて、間接的ながら皆様方のお役に立ちたいと思っております。
「だるまの会」の今後の一層のご発展を祈念いたしまして、ご挨拶とさせていただきます。